大正時代の結婚式事情

前章で引用した夏目漱石の小説でも「髭を生やしたり、洋服を着たり、シガーを銜えたりする」ことが、当時の一人前の紳士のふるまいとされています。

今も残されている当時の写真には、だんだんと軍服や儀礼服で立ち姿の男性と角隠しに打掛や振袖姿の女性が並んで写るものが多くなってきます。当時の男性にとって洋装の礼服姿は、ご自身の威厳を示すものだったのかもしれません。

画像出典 : 朝日新聞「おしごとはくぶつかん~結婚式をホテルであげるのはどうして?」株式会社帝国ホテル資料

まとめ

大正時代は、わずか15年という短い期間でありながら、世相の変化や西洋文化の影響などが独特の文化をつくりあげ、「大正モダン」「大正ロマン」などと称される和洋折衷で新しいおしゃれが華開いた時代でした。

この時代に浸透した「結婚式」は、親族を集めて行う自宅や近隣での祝宴から、場所を借りて、客人を招いてお披露目を兼ねて行うセレモニーとしての色合いを強めていきます。また、ホテルウェディングや写真撮影、婚礼衣装のレンタルなど、結婚式やウェディング業界のさまざまなサービスがはじまった時代でもあります。

令和の現代、大正時代当時からは100年以上の年月がたちました。今につながる「結婚式」のスタイルはこの期間に育まれてきています。ゆめやのアンティークきものの多くは、この時代から大切に保管されてきた一点物です。職人さんたちの心意気を感じる、豪華かつ繊細な手仕事と最高級の正絹の輝きはこの時代ならではと言えるでしょう。

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