黒地に味わいのある丸と花のお召し【hak101】

【着物のプロが監修】白袴レンタルガイド:卒業式にぴったりな選び方とは?

はじめに:白色の袴の魅力とは

卒業式という一生に一度の特別な日に、現代の女性の多くが選ぶ衣装となっているのが「袴」です。袴には実にさまざまな色のバリエーションがありますが、今回はその中でも「白色」の袴に注目し、白い袴が持つ独特の魅力や卒業式で選ばれる理由などについて深掘りしていきます。

白色の袴が選ばれる理由

白い袴は、卒業式という節目の日にふさわしい清楚で上品な印象を与えてくれます。特に上半身の部分を担う着物との組み合わせ方次第で、伝統的な美しさと現代のエレガンスが融合したスタイルを作り出すことができます。

白はどんな色とも相性が良く、赤や紫、紺、黒といった色彩豊かな着物と合わせることで、その人の個性を一層引き立てることができます。

また白は新たなスタートを象徴する色ともいわれています。卒業という新しい人生の門出に白色の袴を選ぶことで、これから始まる新しい章への期待と希望を表現できるともいえるでしょう。

白色の袴の多様性

ひとくちに白い袴といっても、そこにはさまざまなスタイルがあります。シンプルな白無地のものから花や古典的な柄が施されたものまで、選択肢は実に豊富。

着物のレンタルサービスを利用すれば、価格やサイズの不安も少なく理想の白袴を着ることが可能になります。単品レンタルから着物や帯・小物がセットになったフルセットまで、ご自身のニーズに合わせた選択ができるのも魅力の一つです。

白い袴はその色自体のシンプルさゆえ、身長や体型を選ばず誰でも美しく着こなしやすい点も特徴といえます。袴は細かなサイズ調整も可能なため、自分にぴったりの袴を選ぶことができるでしょう。

白い袴と着物の色の組み合わせ

白い袴を選ぶ際には、着物の色との組み合わせも重要なポイントです。

白はどんな色とも調和しやすいため、赤や紫、紺、黒などの着物の定番といえる色をより一層引き立ててくれます。逆に水色やピンク、薄グリーンといった明るい色の着物と組み合わせて、春らしい爽やかな印象を強調することもできます。卒業式という特別な日に、白い袴で自分だけのスタイルを演出することができます。

白色が持つ清潔感と上品さ、そしてどんな色とも調和する汎用性の高さは、卒業式という一生に一度のイベントで着用する袴選びにおいても有力な候補になりえるでしょう。白い袴は、新しい人生のスタートを切るための一歩を踏み出す姿の象徴にもなってくれそうです。

白色の袴の基本知識:種類と特徴

卒業式という特別な日に、多くの女性がその装いに選ぶ袴。ここでは、白色の袴の素材や色のバリエーション、卒業式に合う袴のスタイルなどについて詳しく見ていきます。

白い袴の素材と色のバリエーション

白色を基調とする袴にも、さまざまなバリエーションがあります。素材によっても見え方や着心地が大きく変わるため、選ぶ際には素材をよく確認することが大切です。

  • ポリエステル:耐久性があり、しわにもなりにくいため長時間の着用にも適しています。また、手入れがしやすいのも魅力の一つです。
  • 絹(シルク):高級感のある光沢と滑らかな肌触りが特徴。価格は高めですが、特別な日にふさわしい選択肢といえるでしょう。
  • 綿:自然な風合い、肌触りが良い、しわになりやすいなどの特徴を持つ綿。ただ、綿が使用されているのは剣道袴や馬乗袴などが多く、卒業式用の袴ではあまり見られません。

色のバリエーションについても、白一色ではありません。純白やアイボリー、オフホワイト、クリーム色など、微妙な色合いの違いで幅広く言い表せます。さらに、白を基調としつつ赤や紫、紺、黒といった色をアクセントに加えたデザインの袴もあり、こうした色の組み合わせによってより個性的で華やかな印象を醸しています。

ゆめやのラインナップから、生成り色の袴とそれを用いた着姿をご紹介します。「黒地に味わいのある丸と花のお召し【hak101】」は、アンティークの正絹のお召しです。不器用な手で書いたかのような不揃いな丸の中に、デザイン化された花が描かれています。赤い絞りの重ね衿と、赤い市松の半幅帯で四角を足すことによってバランスを取りました。袖丈がやや長く、小振袖ほどの長さなので、袴と合わせていただくことができます(写真では「生成り色の無地の袴 (M)【ham019】」と合わせています)。

卒業式に適した袴のスタイル

卒業式用に袴を選ぶ際には、以下のようなポイントを考慮しましょう。

  • スタイル:伝統的なスタイルからモダンなデザインまで幅広い選択肢があります。ご自身の好みや卒業式の雰囲気などに合わせて選ぶようにしましょう。
  • 色と柄:白い袴を基調に、帯や小物で色を加えるなどして全体の印象を大きく変えることができます。例えば赤や紫の帯なら華やかさが増し、紺や黒を選べば落ち着いた印象に。
  • サイズ:身長や体型に合ったサイズを選ぶことが重要です。特に袴の丈は足元の見え方に大きく影響するため、可能であれば試着をしてみるのがおすすめです。

卒業式は、学生生活の集大成として記憶に残る一日になるもの。そんな特別な日にふさわしい袴と出会うためにも、素材や色、スタイルなどにもぜひ注目してみてくださいね。

白色の袴のコーディネート

卒業式の装いは、新たな門出を祝うとともに、これまでの学生生活を美しく締めくくるための重要な要素となります。その清潔感と上品さで多くの女性に選ばれている白色の袴ですが、単に白い袴を選ぶだけではなく「その袴でどんな風にコーディネートするか」がより一層大切なポイントになります。

和装小物との組み合わせ

白色の袴を着用する際、和装小物の選び方は非常に重要です。白はどんな色とも相性が良い一方、その親和性から他の色に個性を任せる部分もあるため、小物を上手く取り入れることでご自身の表現したい個性を発揮することができます。

例えば赤や紫の花をあしらった髪飾りは、白い袴の清楚なイメージの中に華やかさを付け加え、卒業式という日の特別感を高めてくれます。一方、紺や黒の小物を加えれば、白色との組み合わせでシックで落ち着いた印象を強調することが可能です。

  • 髪飾り:赤や紫、ピンクといった色の花をモチーフにした髪飾りは、顔周りを華やかに演出します。大きめの花を選べば、一つ加えるだけで簡単に印象が変わります。
  • 半幅帯:着物と袴の境目にチラリと見える半幅帯(袴下帯)には、袴の白に映える色を選びましょう。華やかな赤や黄色、さわやかな印象を与える緑や青など、差し色として用いる場合は着物とのバランスも考えて。
  • 草履・ブーツ:草履やブーツも全体のコーディネートを見て、バランス良く選びましょう。「白袴 × 白ブーツ」も、素材が異なるので案外調和しますよ。

和装小物選びのポイントは、全体のバランスを考えることです。白袴はどんな色とも相性が良いため、自分の好きな色や卒業式の日に表現したいイメージに合わせて小物を選ぶことができます。

色合いで印象を変える袴コーデ

白色の袴を使ったコーディネートで最も影響を与えるのが、袴以外の部分における色合いのチョイスです。白はさまざまな色と調和するため、どんな色を取り入れるかによって全く異なる印象を与えることになります。

  • 赤や紫を取り入れた華やかなコーデ:赤や紫などの鮮やかな色を取り入れることで、華やかで活動的な印象を与えることができます。特に卒業式のようなお祝いのムードが強いイベントでは、明るい自分を表現するのにもおすすめです。
  • 紺や黒で落ち着いたコーデ:紺や黒などのダークカラーを取り入れると、落ち着いた大人の印象に。シンプルながらも洗練された雰囲気を演出することが可能です。
  • 緑や青で清涼感のあるコーデ:緑や青などの寒色系を取り入れれば、爽やかな印象に寄せることができます。卒業式の「旅立ち」「巣立ち」といったすがすがしいイメージにも調和しそう。

袴に白を持ってくる分そのほかの色合いによって印象が大きく変わるため、ご自身がどのようなイメージで卒業式を迎えたいかを考えながら色を選ぶことが大切です。色だけでなく、その色をどのように取り入れるか(帯、髪飾り、小物など)も、コーディネート全体の印象を左右します。

白色の袴だからこそ、白い袴を選んで終わりというだけではなく、どのように自分らしくコーディネートするかが鍵になってきます。卒業式でどんな自分を演出したいかを考えながら、コーディネートを楽しんでみてください。

袴レンタルの利点と選び方

学生生活の集大成となる卒業式。そんな記念すべき一日、今回ご紹介している白色の袴など、こだわりを持った衣装で式に臨みたいものです。ただ、一生のうちにそう何度も着る機会のないであろう袴をわざわざ購入するのは、経済的な面や着用後の保管場所などのことも考えると、必ずしも最良の選択とはいえません。そこで便利なのが着物のレンタルサービスです。

ここでは袴におけるレンタルの利点と、自分に合った袴を選ぶ際のポイントについてご紹介します。

レンタルで解決!サイズやデザインの悩み

袴をレンタルする最大の利点は、幅広い選択肢があるサイズやデザインから自分のお気に入りの一着を選べることです。

特に卒業式という一生に一度のイベントでは、自分にぴったりの袴を見つけたいもの。レンタル店では白色はもちろん、赤や紫、紺、黒といったカラーバリエーション豊富な袴が用意されているほか、同じく色彩豊かな着物や帯もセットでレンタルできます。個性を表現しつつ、卒業式の雰囲気に合ったスタイルを思い思いに選ぶことができるわけです。

レンタルの大きなメリットとしては、高価な袴を購入する必要がなく、比較的安価で卒業式にふさわしい装いを揃えられる点も挙げられるでしょう。さらにサイズ調整やクリーニング、保管の手間が不要であることもレンタルの利点といえます。自分で袴を購入するとなると、着用後のクリーニングや次に着る機会が来るまでの保管方法などに悩まされますが、レンタルサービスならこうした心配も要りません。

レンタル時のチェックポイント

袴をレンタルする際には、以下のポイントを確認しておくことが大切です。

  • サイズの選び方:身長や体型に合ったサイズを選ぶことが最も重要です。レンタル店では身長や体型に合わせて細かいサイズ調整をしてくれる場合が多数です。特に袴の丈は足元の見え方に大きく影響するため、できれば試着をしてみるのがおすすめです。
  • デザインの選び方:シンプルながらも上品な印象を与える白色の袴ですが、着物や小物との組み合わせによって無限にコーディネートが広がります。ご自身の好みに合わせて、赤やピンク、黄色、黒などさまざまな色から配色を選ぶことができます。椿や桜、梅などの花柄や、市松模様や幾何学模様などのレトロな雰囲気漂う柄も、卒業式あるいは卒業式シーズンならではの定番柄となっています。
  • 価格とレンタル期間:レンタル価格はセット内容やレンタル期間によって異なります。必要なアイテムが全て含まれたフルセットのレンタルが便利ですが、単品でのレンタルも可能です。レンタル期間はある程度余裕を持って注文しておくと、式前後の準備もスムーズに進めることができます。

レンタルを利用することで、卒業式を華やかかつ経済的に彩ることが可能になります。サイズやデザイン、価格といったところまでしっかりと確認し、自分にとって最高の一着を見つけましょう。

袴の着付けとお手入れ方法

卒業式などで選ばれる袴に限らず、着物というものは清潔感のある美しさが着る人を一層引き立てるものです。しかしその美しさを長持ちさせるためには、正しい着付けと丁寧なお手入れが欠かせません。

ここでは袴の着付け方や、日常のお手入れや保管方法などの知識をお伝えします。

着付けの基本ステップ

一般的に、袴を着る際は以下の要領で進めます。基本的な着方をマスターしておきましょう。

  1. 下着の着用:まず、裾除けと肌着を身につけ、その上に長襦袢を着ます。これらは着崩れや着物が直接肌に触れて汚れることなどを防ぐ役割があるほか、長襦袢は冬場における防寒の役目も果たします。
  2. 着物の着用:着物を「右前」になるように羽織ります。
  3. 帯を結ぶ:衿元の位置を決め、帯を腰に結びます。
  4. 袴の着用:帯が1、2cm見える程度の位置で袴を合わせ、紐を結んで袴を着用します。袴の丈は、草履を履く場合はくるぶしより下、ブーツの場合はくるぶしより上が目安です。
  5. 最終チェック:全体のバランスを見て、着崩れがないか確認します。特に、袴の裾がきれいに見えるように注意しましょう。

袴のお手入れと保管方法

購入するなどして袴を所持している場合、その美しさを保つためにも適切なお手入れが必要です。以下、日常のお手入れ方法と保管のポイントです。

  • 汚れた場合の対処法:特に白色の袴は汚れが目立ちやすいため、着用後は必ず点検し、汚れがあれば早めに対処しましょう。基本的には、和装専門のクリーニング店などに相談するのが安全です。
  • 保管方法:袴を保管する際は湿気を避け、直射日光が当たらない場所を選びしましょう。折りじわがつかないよう丁寧に畳んで専用の袋や箱に入れて保管します。防虫剤を使用する際は使用法や袴の素材などによく注意してください。
  • シーズンオフのメンテナンス:長期間着用しない場合は、シーズンオフに一度、風通しの良い場所で陰干しをしましょう。湿気やにおいが抜け、袴の状態を良好に保つのに有効です。

決して扱いやすいとはいいがたい袴も、適切なケアを施すことで長く美しく保つことができます。着付けからお手入れ、保管方法に至るまで、こうした基本をしっかりと守り、特別な日の装いを最高の状態で迎えられるようにしましょう。

まとめ:白色の袴で特別な日を彩る

卒業式という一生に一度の特別な日は、将来に向かってはばたくまさにその瞬間の自分らしさを表現する絶好の機会でもあります。この記事では、そんな卒業式を彩る白色の袴の特徴や魅力、着こなし方やレンタルの利点など、幅広くご紹介してきました。ここで、重要なポイントをおさらいしておきましょう。

白色の袴は赤や紫、紺や黒など、さまざまな色の着物と相性良く組み合わせることができます。和装小物をセンス良く加えることで、より個性的なスタイルを作り出すことも可能です。

着物のレンタルサービスを利用することで、高価な袴を購入することなく、理想の卒業式の装いをリーズナブルに実現できます。価格帯も幅広く、予算に応じて選ぶことができます。色柄やデザイン、オプションもさまざまですので、自分にぴったりのものを選ぶようにしましょう。

ひとくちに白色の袴といっても、シンプルな無地のものから華やかな柄物まで、さまざまなスタイルがあります。レンタルも便利ですが、もちろん購入という選択肢もあります。その際には保管方法などにご注意ください。

学生生活の集大成として、新たな門出を祝う卒業式。白色の袴を選ぶことで、その特別な日をより美しく、そして忘れがたいものにしていただければ幸いです。自分にぴったりの袴を見つけて、卒業式を最高の思い出にしてくださいね。

〈参考記事〉
https://kimono-pro.com/blog/?p=2422
https://www.maimu.co.jp/contents/hakama/42147/
https://hakama-collection.jp/dress
https://curama.jp/kimono-dressing/magazine/713/#a4
https://www.kimono-tuji.com/storage/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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