色留袖イメージ

【プロ監修】留袖レンタルから着付けまで|東京のお店選び完全ガイド

はじめに

結婚式で着用する留袖のレンタルと着付けは、特に和装に馴染みのない方にとっては少し敷居が高く感じられるかもしれません。留袖は結婚式の花嫁の母親にとって大切な衣装の一つですが、購入するとなると高価なため、近年はレンタルを選ぶ方が多いです。

今回はそんな気になる留袖選びのポイントや、レンタルの流れ料金プランなど東京での利用に焦点を当てて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

東京での留袖レンタルがおすすめできる理由

結婚式シーズンになると、多くの花嫁のママが留袖選びに悩むもの。そんな時に頼りになるのが、着物レンタルショップです。そこで今回は、レンタル店でも特に東京の着物レンタル店が選ばれる理由を見ていきましょう。

結婚式に最適な留袖が豊富に揃う

東京の着物レンタルショップの魅力は、何と言っても圧倒的な品揃えの良さ。定番の黒留袖はもちろん、四季折々の装いを彩る色留袖、個性が光る柄物の留袖など、バリエーション豊かなラインナップが自慢です。

留袖選びに悩んだら、まずは一度、店頭を訪れてみるのがおすすめです。経験豊富なスタッフが、顔立ちや髪色、会場の雰囲気などを考慮しながら、最適な留袖選びをサポートしてくれます。

また、レンタル店の多くが帯や帯揚げ、草履などの小物類もセットでレンタルできるので、トータルコーディネートに悩む必要もありません。

レンタルで賢く経済的に参列できる

留袖は、既婚者の第一礼装ではありますが、格が高いが故に着用機会は非常に限られます。それでも購入となると、かなりの費用がかかります。京都の一流ブランドの黒留袖ともなれば、優に100万円を超えるのも珍しくありません。

「一日しか着ないのに、そこまでの出費は…」と二の足を踏む花嫁のママも多いことでしょう。しかし、レンタルであれば手の届きにくい高級ブランドの留袖も、お手頃価格で借りられるのです。平均的な料金プランは、以下のようになっています。

  • 化繊の留袖一式:数千円〜数万円程度
  • 正絹の黒留袖一式:数万円〜十数万円程度
  • ブランド品の黒留袖一式:十数万円〜数十万円程度

しかも、レンタルなら、自宅での保管スペースや、アフターケアの手間も一切不要。クリーニングや防虫剤の処置など、面倒なメンテナンスから開放されるのは、大きなメリットと言えます。

加えて、親族の結婚式が何度か続く場合でも、毎回違ったデザインの留袖を着られるのも嬉しいポイント。TPOに合わせて、様々な装いを楽しめます。

明治時代後期から大正時代の、五つ紋付きアンティーク黒留袖です。春霞のようなぼかしが入った黒縮緬地に、八重の桜と、羽を広げた孔雀、つくし、たんぽぽ、すみれなどが手描き、手刺繍されています。「ふき」には綿が入っており、裏には赤い紅絹が使われております。たいへん手の込んだ作品です。帯は、吉祥文様で埋め尽くされた白い袋帯を合わせました。お身内の結婚式など、桜の咲く季節のお祝いごとでお召しになってください。

東京の着物レンタル店舗の特徴と選び方のポイント

東京の着物レンタル店の品数が多いことは分かりましたが、具体的にどのような特徴があるのか、ここではその傾向を見ていき、失敗しないレンタル店舗選びのポイントを、より詳しく見ていきます。

豊富な種類と幅広いサイズ展開でぴったり見つかる

豊富な品揃えを持つことには大きなメリットがあります。着物は、年齢や立場によって着分けることが求められますので、同じ留袖であってもシーン毎に選ぶ必要があります。

例えば、20代、30代の黒留袖は柄が明るく色彩豊かなものがよく似合います。そこから、年齢を重ねていく毎に明度、彩度を落としていくことで、年齢に合った着姿を演出します。また、新郎新婦の母とその叔母とでは立場に差があります。やはり母の方が立場は上になりますので、格の高い黒留袖を着ることが求められます。この場合は、ひとつは柄に含まれる金や銀の総量でバランスを取ったりします。

このようにTPOに合わせて選べるのは、品揃えの豊富な店舗のメリットです。

また、サイズの豊富さも肝心です。体型に左右されづらい着物ではありますが、より美しい着姿を目指すならなるべく適切なサイズの着物が求められます。しかし、商品点数が少ない地方の着物レンタル店舗では、どうしても選択肢が限られます。

東京はレンタル店自体の数も多いため、一つの店舗に無くても他の店舗で理想の一枚に出会う機会が高いです。特に大きいサイズの着物は数が限られるため、そういったお客様にはやはり東京は便利です。

その他にも、帯や帯揚げ、帯締め、草履など、小物類のレンタルメニューも充実しています。このように、品揃えの多さは重要です。東京都内でも店舗によって、品揃えの数はそれぞれです。まず第一に選ぶのであれば、商品点数で間違いないでしょう。

経験豊富なスタッフによる安心の相談とコーディネート

商品点数の多い店舗はスタッフの質も高いことが多いです。というのも、商品点数の数だけスタッフは商品の知識を持っていないと接客ができないからです。商品が多いので常に勉強状態になり、結果着物に対する理解が高いスタッフが増えるのです。また、都会の特徴として人口が多いため、接客頻度が多いので様々なお客様の事例をよく把握していることも多く、どのようなシチュエーションにも最適なコーディネートの提案をしてくれます。

ただ、同業者がひしめき合う環境なので、価格競争やサービス競争が激しいのも東京の特徴です。ですから、金額の安さとサービスの豊富さで売りつける店舗は少なくありません。しかし、そういった店舗に限ってキャンセルポリシーを伝えてくれなかったり、レンタル当日の流れの案内が疎かであるといったことはよくあります。

そういったことも踏まえて、商品点数の多い店舗の中でも、業界を研究しており一般相場より、高品質の着物を良心的な価格と手厚いサービスで提案してくれる店舗かつ、細かなレンタルの詳細などを解説してくれるような店舗を意識して探すようにしましょう。

初めての方も安心!着物レンタルの流れと事前準備

初めての着物レンタルで不安を抱えている方は多いことと思います。ここではレンタルの事前準備のコツと、基本的な流れを丁寧に解説していきます。

予約と試着で安心の当日を迎えるコツ

留袖のレンタルは、予約から始まります。娘さんから結婚式の日取りを聞いたら、できるだけ早くレンタルショップに連絡をしましょう。春や秋の人気シーズンは特に予約が埋まりやすいので、レンタルは早いことに越したことはありません。

しかし、いざ店舗で留袖を選ぶとなると、何を話せばいいか、頭が真っ白になってしまいます。そこで、以下の点を事前にまとめておくスタッフさんもコーディネートの助けになります。

  • 式場の雰囲気(格式高い式場か、アットホームな式場か)
  • イメージしている留袖のテイスト(古典柄か、モダンなデザインか)
  • 予算の上限
  • 身長や体型
  • 足のサイズ(草履選びに必要)

これだけまとめておけば、プロのスタッフは、あなたの希望をヒントに、ぴったりの留袖を提案してくれるはずです。

そして、試着は絶対に行いましょう。試着をすることで着物を着ることに不安がある方も自信を付けられます。また、実際に着てみることでサイズ感や着心地、デザインの雰囲気などを肌で感じられます。「思っていたイメージと違うかも」なんて、当日のギャップを防ぐためにも、遠慮せずに、何着でも試しましょう。

さらに、レンタル当日に慌てないためにも、以下のような事前準備はしっかりと進めておきましょう。

  • ヘアセットの予約(早めの予約がおすすめ)
  • 会場への移動手段の手配

ひとつずつ、目標を立てて取り組んでいけば、準備も楽しくなってくるはずです。

着付けから返却までの流れ

レンタル日から返却の流れを整理すると、以下のようになります。

  1. 着物の受け取り
  2. 着付け
  3. 結婚式への参列
  4. 返却

まずは、着物の受け取りです。着付けをレンタル店で行う場合は当日になりますが、その他の会場で着付けを受ける場合は、式の遅くとも前日には着物を受け取る必要があります。事前にレンタル店との打ち合わせをしっかり行っておきましょう。

着付けの所要時間は1時間〜1時間半程度です。ヘアセットの時間も考えて、朝早めに予約を入れておくのが良さそうです。

式が終わったら、一般的にはショップへ留袖を返却します。返却期限はショップによって様々ですので、しっかり確認しておきましょう。その際、実店舗の場合は留袖に目立つシミや汚れや破損がないかを、スタッフと一緒にチェックします。万が一、返却後に見つかったシミ等は、クリーニング代を請求されることもあるので大切に扱いましょう。

留袖のレンタル料金プランと内容を徹底比較

着物のレンタルで気になるのはやはり金額ですよね。ここでは、基本プランに含まれるサービス内容と、人気のオプションの魅力を、徹底的に比較して解説していきます。

基本プランに含まれる充実のサービスとは

留袖レンタルの基本料金は前述の通りです。多くの場合、その一式のセットプランでほとんど着付けには問題はありません。
セット内容は一般的に、

  • 着物(留袖)
  • 袋帯
  • 帯締め・帯揚げ
  • 長襦袢
  • 草履・バッグ
  • 肌襦袢
  • 足袋

これらのセット内容と忘れてはいけないのが、多くの店舗では着付けサービスと着物クリーニングサービスが付帯しています。着物の着付けをプロに任せる場合、通常数千円から1万円そこそこかかります。ただ、余程着慣れている場合でもない限り、着物を熟知しているプロに着付けをしてもらった方が、圧倒的に美しい仕上がりになりますから、とても助かるサービスですね。

また着物の場合、専門のクリーニングが必要で一回のクリーニングが数万円程かかります。これらの金額がレンタルの金額に含まれているのですから、如何に着物レンタルがお得かが分かりますよね。

便利なオプションで更に安心・快適に

さらに、基本プランにプラスできる追加オプションを充実させているお店もたくさんあります。例えば、こんな人気のサービスがあるんです。

  • 自宅やホテルなどへの出張着付けサービス
  • 髪飾りなどの小物を単品レンタルできるプラン
  • 着物や帯のグレードを上げるオプション

とても便利なオプションが色々用意されていることもありますが、オプションにはそれぞれ追加料金が発生するのが普通です。目移りしすぎて、予算オーバーしないように気をつけましょう。

五三の桐が染め抜かれた昭和初期の五つ紋付きアンティーク黒留袖です。手描き友禅で、牡丹、桐、藤、アヤメ、菊、萩などが描かれ、手刺繍も施された、秋から春にかけてのお祝いの席でのお召し物です。波の模様は絞りのように見えますが、鹿の子柄です。裏は紅絹で、袖口や振りは比翼仕立てになっており、たいへん丁寧な仕事です。帯は、白地に笛、竹、菊などが手描き、手刺繍、金泥(きんでい)で描かれた穏やかな印象の一品です。

トラブル知らずで安心!留袖レンタルの注意点

留袖のレンタルの利用が初めてだと「何か注意することってあるのかしら…?」なんて不安になるのは当然ですよね。ここでは、留袖レンタルを快適に利用するための、注意点やポイントをご紹介します。

レンタル期間と延滞料金の確認が大切

留袖のレンタル期間は、ショップによって実に様々です。定番は2泊3日や3泊4日のプランですが、中にはもっと長く借りられるところもあります。前撮りや後撮りも考えている場合は、レンタル期間の長いプランがおすすめですので検討してみるといいでしょう。

ただ、気を付けたいのが延滞料金です。レンタル期間を過ぎてしまうと、多くの店舗で延滞料金が発生してしまいます。例えば、

  • 1日延滞:レンタル料金の10〜20%
  • 3日以上の延滞:同30〜50%
  • 1週間以上の延滞:同100%

延滞期間が長くなるほど、料金はグンとアップします。高額になってしまう可能性もあるので、返却期限は絶対に厳守しましょう。もし間に合いそうにない時は、早めにショップに相談するのがマナーです。

また、繰り返しになりますが、レンタル中の汚れや破損にも要注意です。シミ抜きやリペア代を請求される場合があり、とんでもない金額が請求されることもあります。

留袖の正しい扱い

レンタル中に注意したいのは、まずは飲食時の汚れと、雨や汗によるシミです。コーヒーや紅茶、ワインといった色の濃い飲み物は、服に垂れるだけで一大事です。また、口紅も、うっかり着物に付けてしまったら、落とすのが一苦労です。ですから、飲食の際は、こんな工夫でリスクを回避しましょう。

  • 前掛けやナプキンを必ず使う
  • 袖をまくり上げて、汚れを防ぐ
  • 友人やスタッフに、着物に汚れがないかこまめにチェックしてもらう

それでも万が一ついてしまった汚れは、自分で落とそうとせずに、必ずショップに相談をしましょう。素人判断は禁物です。

梅雨や夏場は、雨や汗で留袖が濡れるのも危険です。シミの原因になりかねないので、傘や扇子を上手に使って、衣装を守りましょう。

まとめ

さて、ここまで東京で留袖をレンタルする際の、お得で失敗しない方法について、くわしくご紹介してきました。東京には、まるで留袖の宝庫みたいな、頼もしいレンタルショップがたくさんあります。品揃えの良さはもちろん、スタッフの親身なサポートや、豊富な料金プランなども重視したいポイントです。

でも、せっかくステキな留袖に出会えても、料金システムが不透明だと、思わぬ出費になってしまうかもしれません。レンタル期間や延滞料金付帯サービスの内容など、事前にしっかりチェックしておきましょう。

そして、安心・安全にレンタルを楽しむために、覚えておきたいのがレンタル期間は厳守し、シミや汚れ対策です。一生に一度の大切な日ですから、ルールとマナーを守って、特別な一日を心ゆくまで堪能してくださいね。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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