七五三イメージ

【2024年最新】七五三の被布セット選び: 3歳の着物完全ガイド!

はじめに

日本の伝統行事である七五三は、子どもたちの健やかな成長を祝う大切な日です。特に3歳の女の子にとっては、人生で初めての正式な和装を楽しむ機会となります。この日に着る「被布セット」は、ただ単に美しいだけでなく、長い歴史と文化が込められた衣装です。初めて七五三を迎えるお子さまを持つご家族にとって、被布セット選びは特別な経験となるでしょう。

しかし、和装に詳しくない方にとって、被布や着物、草履といったアイテムを選ぶことは難しいかもしれません。そこで、この記事では、七五三の被布セットに関する基本的な知識や選び方、そして被布と着物の美しい組み合わせ方をご紹介します。

3歳の七五三で被布を選ぶ意味

3歳の七五三の衣装に被布を選ぶことは単に衣装を選ぶという以上の意味があり、子どもへの愛情表現や家族の絆を深める行為とも言えるのです。ここでは、七五三で被布を選ぶ深い意味と、被布セットと着物の組み合わせの基本について掘り下げていきます。

七五三の被布の由来とは?伝統的な役割

被布とは和装において、着物の上に着る衣装です。似た衣装に羽織がありますが、羽織は「はおる」衣装のため胸が開いているのに対して、被布は胸の部分まで布で覆われる点で違います。どちらの衣装も室内、外を問わずに着られることも特徴です。そういった点で、屋外用のコートとは用途が異なります。

戦国時代にはその存在が確認されている羽織に比べ、被布の歴史は浅いです。しかし、それでも江戸時代中期には今の形に完成していたようですから、200年以上人々に親しまれてきた衣装です。

元は男性に親しまれていた衣装だったようですが、次第におしゃれな衣装として女性の間にも普及したようです。そういった流れの中で、被布は子どもにも広がります。七五三の被布は、防寒具としての役割がありました。しかし、時が経つにつれて、より象徴的な意味を持つようになり、子どもの健康と長寿を願う親の愛情を表す重要な役割を担うようになったのです。

被布と着物

3歳の七五三衣装は、被布と着物の組み合わせで成り立っています。被布の下に着られる着物は、一つ身や三つ身になります。一つ身とはお宮参りの時に子どもに着せる着物ですが、小柄なお子さまの場合は3歳の七五三の着物にも用いられます。

三つ身は2歳から4歳の子どもが着る着物で、一つ身よりは少し大きく、体型もこの年頃の子どもに合うように仕立てられます。三つ身はとても着用期間が短い着物となります。

七五三に際しては、一つ身か三つ身に兵児帯と呼ばれる柔らかい帯の姿でも問題ありません。しかし、より3歳の七五三らしさを強調されるのは被布あってのものです。おしゃれの面でも、防寒の面でも被布があるだけで、七五三はより素敵な儀式になります。

赤い正絹地に梅の絞りの3歳用被布【hh3010】
地模様が浮き出る赤い正絹地に、梅の花が手絞りされた、3歳用の被布です。梅の花には金色の加飾もほどこされています。地模様は紗綾型に水しぶきでしょうか。たいへん勢いのある地模様です。胸には、紅白の紐で作った花の細工が取り付けられています。表地と、裏地の白い正絹の間には、うっすらと真綿が入っていますので、暖かくお過ごしいただけます。3歳の七五三でお召しになってください。

女の子の被布選びで押さえておきたいポイント

女の子の七五三衣装は、最も美しく、そして心に残る装いを選ぶことが重要です。3歳の女の子では被布選びがその中心となる要素であり、伝統的な着物の美しさを引き立てる役割を担っています。以下では、3歳女の子の被布選びにおいて最も重視すべきポイントについて解説します。

柄の意味を知る

3歳の女の子の被布には、可憐で華やかなデザインが選ばれることが多く、桜や花車の刺繍が施されたものが特に人気です。これらのデザインは、子どもの純粋さや健やかな成長を象徴するとされ、七五三のお祝いにふさわしい意味を持っています。例えば、桜であれば春の花であり「芽吹き」などと関連して、はじまりを祝う柄とされます。花車は様々な花を乗せた車で、それぞれの花の意味を強調しています。総じて、縁起の良い柄として用いられます。

色で選ぶ

色選びは被布を選ぶ上で非常に重要な要素であり、色にはそれぞれ特別な意味があります。例えば、水色は清らかさや純粋さを象徴し、紺は誠実さや安定を、白は神聖さや清潔感を表します。

これらの色は、3歳の女の子の無垢な魅力を引き立てるとともに、彼女たちの将来に幸多きことを願う家族の思いを表現します。特に白はどの色とも合わせやすく、清楚な印象を与えるため、多くの家族に選ばれています。

ただし、色を選ぶ際には、子どもの肌色や個性に合うかどうかも考慮し、試着を重ねることが大切です。被布だけでなく、着物や小物との色の調和も念頭に置き、トータルでバランスの取れた装いを目指しましょう。

着物と被布の合わせ方

着物と被布の合わせ方は、七五三の衣装選びで最大の山場です。誰もが頭を悩ますものであり、着物初心者の方には全く解決のとっかかりがないと感じますよね。ここでは、被布を用いたコーディネートのヒントをいくつか提案していきます。

着物の色と被布の色のバランス

着物と被布を選ぶ際、最も注意すべきは色のバランスです。被布は基本的に、着物よりも明るい色や柔らかい色を選ぶのが一般的です。たとえば、着物が淡いピンクや水色であれば、被布は白やクリーム色がよく合います。逆に、着物が濃い色の場合は、被布を淡い色で選んで、全体のバランスを取ることが大切です。

また、色だけでなく、着物と被布の色が持つ意味にも注目しましょう。白は純潔や清らかさを象徴し、赤は魔除けや健康を意味します。このように色を意識して選ぶことで、子どもの成長や幸せを願う気持ちを込めることができます。

柄にも注目

柄の選び方も、着物と被布の組み合わせにおいて重要です。着物には地紋や絞り、疋田(ひった)模様といった、さまざまな柄が用いられます。これらの柄は、単に美しいだけでなく、幸運を招くとされる意味を持っています。例えば、桜や梅の花は、美しさと共に、清純や永遠の幸福を象徴しています。

被布を選ぶ際には、着物の柄と調和するものを選びますが、全く同じ柄でなくても大丈夫です。着物に花の柄がある場合、被布にはそれを引き立てるような、シンプルな地紋や、相反する色での柄などを選ぶと良いでしょう。また、被布に大胆な柄を選ぶ場合は、着物は無地やシンプルな柄のものを選んで、バランスを取ることも大切です。

七五三用被布と着物セットのレンタルと購入

七五三の被布セットの準備には、レンタルか購入という選択肢があります。それぞれの特徴を知って選択しましょう。

レンタルのメリットとデメリット

メリット

  • コスト効率:レンタルは購入に比べてコストが抑えられるため、一度きりのイベントには経済的です。前述の通り、3歳の七五三衣装は非常に着用期間が短いため、レンタルに向いている衣装です。
  • 多様な選択肢:レンタルは完全オーダーメイドで購入するのと違い、選択肢が限られるような印象を持ちますが、実際はそうでもありません。特に、近年はオンラインの発達により自宅に居ながら全国の着物レンタル店から着物を選べます。そのため、想像以上に数多くのデザインやサイズから選ぶことができ、理想の被布セットも可能です。
  • メンテナンス不要:着用後のクリーニングや保管の手間が不要で、使い終わったらレンタル店に返却するだけです。着物のクリーニングは、1回で数万円かかることもある高価なサービスなので、それが不要なのはうれしいですよね。

デメリット

  • 予約の必要性:人気のデザインは早期に予約が埋まることがあります。
  • サイズの不一致:レンタルでは完璧にサイズが合うとは限らず、多少の妥協が必要になる場合があります。しかし、子どもの衣装は肩上げ、腰上げして着せることが一般的ですから、かなりの微調整ができます。
  • 個性の欠如:他の子どもと同じデザインを選んでしまう可能性があり、オリジナリティが失われがちです。ゆめやであればアンティーク着物が中心ですので、この欠点を解決できます。アンティーク着物とは、今から100年以上の着物の中でも状態の優れたものを指します。そのため、一点物が基本で、しかも着物としての質も現代では再現できない高品質なものばかりです。

購入時に考えるべきこと

素材選びのポイント

  • 品質:正絹や綿など、素材によって被布の質感や着心地が変わります。正絹は高価ですが、美しい光沢と色彩が魅力です。
  • デザイン:桜や花車などの伝統的な柄から、モダンなデザインまで選択肢は幅広く、子どもの好みや性格に合わせて選びましょう。

予算設定の重要性

  • 購入はレンタルに比べて初期費用がかかりますが、被布セットを家族の記念品として大切に保管できるメリットがあります。また、兄弟や親戚で受け継いでいくことも可能です。予算を決める際には、被布セットに含まれるアイテム(草履、巾着など)も考慮に入れ、総合的なコストを見積もりましょう。

被布セットをレンタルするか購入するかは、家族の価値観や経済的な状況、子どもの成長をどう記念するかによって異なります。どちらの選択も、七五三という特別な日を彩るための大切な一歩です。

薄いピンク色にカラフルな梅の花の手絞りの3歳用被布【hh3024】
織り模様が入った、薄いピンク色の正絹地に、2種類のカラフルな梅の花が手絞りされた、3歳用の被布です。絵柄が少なく素朴な印象もありますが、アンティークの祝い着にはたいへん似合うことでしょう。胸には、紅白の紐で作った花の細工が取り付けられています。表地と、裏地の白い正絹の間には、うっすらと真綿が入っていますので、暖かくお過ごしいただけます。3歳の七五三でお召しになってください。

和装小物で七五三の装いを華やかに

七五三では、被布や着物だけでなく、和装小物も重要な役割を果たします。小物一つ一つが、子どもたちの特別な日の装いをより華やかにし、祝福の気持ちを形にするためのものですここでは、これら和装小物を選ぶ際のポイントを紹介します。

草履と足袋、巾着の選び方

草履、足袋、そして巾着は、七五三の和装を選ぶ際に特に注意を払うべき小物です。これらは見た目の美しさだけでなく、着用する子どもの快適さにも直結するため、慎重に選ぶ必要があります。

  • 草履は、着物や被布の色や柄と調和するものを選びます。また、子どもが安定して歩けるよう、かかと留めのあるものを選びましょう。
  • 足袋は、草履を履く際に必須のアイテムです。白色の足袋が一般的ですが、着物や被布の色に合わせて、ピンクや赤などの色物を選ぶのも一つの方法です。
  • 巾着は、小物を入れるための袋で、デザインや色選びが楽しいアイテムの一つです。草履や着物と色や柄を合わせることで、統一感のある装いになります。

髪飾りと半衿で一味違う着姿に

髪飾りと半衿は、七五三の着姿をより一層引き立てるアクセントとなります。特に女の子の場合、これらの小物で大きく印象が変わるため、選び方にはこだわりたいものです。

  • 髪飾りは、着物や被布の柄、特に使用されている花の種類に合わせて選ぶと良いでしょう。桜や梅など、季節の花をモチーフにした髪飾りは、和装の美しさをより際立たせます。サイズや色、形状も様々なので、子どもの髪型や顔立ちに合わせて選びましょう。
  • 半衿は、着物の首もとに付ける装飾品で、着物の印象をガラリと変えることができます。白地に色とりどりの刺繍が施された半衿は、特に人気があります。顔に近いアイテムなので、パーソナルカラーも意識すると健康的な顔色を演出できます。

これらの小物を選ぶ際は、和装のトータルコーディネートを意識することが大切です。また、子どもが使いやすく、当日を快適に過ごせるようなアイテムを選びましょう。

七五三当日の準備と注意点

ここでは、七五三当日のスムーズな準備と、家族にとって一生の記念となる写真撮影のコツをご紹介します。

被布と着物の着用手順

被布セットを正確に着せるための手順は以下の通りです。

  1. 長襦袢の着用:最初に肌襦袢を着せ、その上に長襦袢を着せます。これらは着物が直接肌に触れないようにするため、また着崩れを防ぐために必要です。
  2. 着物の着用:長襦袢の上に、着物を着せます。背中心がズレないように意識するときれいに着付けられます。三つ身の多くは着物自体に紐がついており、それで着付けます。
  3. 被布の着用:着物の上に被布を着せます。帯が付属する場合は、帯で着物を固定して、その上から被布を着せます。
  4. 和装小物の着用:草履や巾着袋、さらには髪飾りを加えて、装いを完成させます。

被布と着物を着せる際には、子どもが動きやすいように、あまりきつく締めず、快適さを優先させましょう。また、着物の生地を傷めないように、扱いには十分注意が必要です。

当日の流れと写真撮影のコツ

七五三当日は、朝から準備を始める家庭が多いです。時間に余裕を持って準備を進め、子どもが疲れないようにすることが大切です。写真撮影では、以下の点に注意してください。

  • 自然な表情を引き出す:子どもがリラックスして自然な笑顔を見せるよう、撮影を楽しむことが重要です。あまりにもポーズを強要せず、子どもが自然体でいられるような環境を作り出しましょう。
  • 背景との調和:写真の背景にも注意を払い、着物や被布の色と調和するような場所を選びます。自然光が豊かな屋外や、日本庭園などがおすすめです。
  • アングルとポージング:子どもの可愛らしさや着物の美しさを引き立てるために、様々なアングルから撮影を試みてください。特に、被布や着物のディテールが際立つようなポーズを取らせると良いでしょう。

七五三は、子どもの成長を祝う特別な日です。着物と被布を美しく着せ、素敵な写真を残すことで、この大切な一日を永遠の記憶として家族の歴史に刻みましょう。

まとめ

この記事を通じて、七五三における被布選びの大切さ、そしてそれを選ぶ際のポイントやアドバイスをご紹介しました。七五三は日本の伝統的な行事の一つであり、子どもたちの健やかな成長を願う大切な日です。特に3歳の女の子の場合、被布を着用することが多く、この特別な日に相応しい衣装を選ぶことが重要です。

被布選びで最も大切なのは、着物とのバランスを考えることです。色や柄、素材選びから、小物使いに至るまで、一つ一つが和装の美しさを引き立てる要素となります。また、レンタルや購入を選ぶ際には、ご家族の予算や今後の使用を見据えて決定することが賢明です。合わせて、七五三当日は撮影も重要なイベントの一つです。子どもたちの成長を記録する貴重な瞬間を残すためにも、事前の準備や当日の流れをしっかりと確認しておくことが大切です。

最高の衣装で、美しい日本の行事である七五三を家族全員で楽しんでください。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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