御所車と舟に柳の夏絽の五つ紋付き黒留袖【tom26】

【結婚式】自分には黒留袖or色留袖?選び方と着物レンタル活用術

はじめに

留袖は日本の伝統的な着物の一つであり、特に結婚式などのフォーマルな場において、既婚女性が着用する礼服として重要な役割を果たしています。

記事に先立ち、まずは留袖の歴史と現代における役割、そして留袖選びの基本について解説します。留袖の色や文様など、その魅力や選び方についても触れてみたいと思います。

留袖とは:歴史と現代での役割

留袖は、その名の通り「振袖の袖を短く仕立て直して留めた着物」で、古くから伝わる日本の伝統的な和装です。袖を切って仕立てたものですが、「切る」では縁起が悪いため「留める」を名称に用いたともいわれています。

特に「黒留袖」は高い格式を有した既婚女性の第一礼装として知られ、黒い地色に裾部分のみ絵羽模様が施されています。結婚式では新郎新婦の母親や祖母といった親族、あるいは仲人夫人などの既婚女性がこの黒留袖を着用し、ゲストへ感謝の意を示します。

留袖選びの基本:色、文様、紋の数

留袖はその色や紋の数によっても、着用する人の立場や品格を象徴するアイテムとなります。黒以外の色をした留袖は「色留袖」と呼ばれ、こちらも裾にのみ絵羽模様があしらわれています。色留袖は黒留袖と異なり既婚者・未婚者とも着用できるため、新郎新婦の姉妹、あるいは友人ゲストに着用されるケースもあります。

留袖の裾に施される絵羽模様にはさまざまな種類の柄があり、桜や牡丹、松竹梅や鶴など吉祥文様といわれる縁起のよい模様が多く用いられています。

また、留袖は「紋」(家紋あるいは通紋)が入ることでフォーマルさの度合いを調節します。背面の中央上部に一つ紋を付けるのが「一つ紋」、加えて両後ろ袖の上部に付けるのが「三つ紋」、さらに前面両胸にも付けるのが「五つ紋」で、紋の数が増えるごとに格が上がるというルールになっています。

留袖の選び方には、着用する場における自身の立場や未婚・既婚かに加え、帯や小物との調和を考えることも含まれます。特に色留袖を着用する場合は、留袖としての格式を保ちつつ、自分に似合う色柄を選ぶという視点も持つことができます。

留袖を着用する際には着物レンタルのサービスを利用することで、レンタル店が種類豊富に揃える留袖の中から自由に選ぶことができます。自分にサイズやデザインが合うかどうかも試着によって分かるため、ぴったりの一着を見つけられるはず。ただしレンタルの場合、特に人気のあるデザインやサイズのものは先約が入る場合があるため早めの確保が大切です。

日本の伝統美を体現する格式高い礼装として、留袖は現代の婚礼シーンでも多くの女性に着用されています。結婚式の場で留袖を着ることで格式ある場にふさわしい装いを完成させつつ、自らの着姿の美しさも引き出すことができます。

留袖選びにおいては黒やそれ以外の色か、どんな文様の入った留袖か、紋の数はどうか、などに注意を払い、自分の立場にぴったり合った留袖を着用することが重要です。

留袖の種類と特徴

留袖には黒留袖・色留袖ともにさまざまなバリエーションがあります。中でも高級品と呼ばれるものは、その素材や装飾の細部に至るまで特別な技術や繊細な感性が込められた逸品として、上質な着物を求める女性から選ばれています。

ここでは留袖の種類と特徴、さらに高級留袖の魅力について詳しくご紹介します。

黒留袖と色留袖:相違点と共通点

黒地を基調とする黒留袖は、結婚式などのフォーマルな場で新郎新婦の身内の既婚女性が着用するもの。一方の色留袖は黒留袖ほどの品格は持たないものの、そのぶん結婚式でも新郎新婦の未婚の姉妹や女性ゲストにも利用できる着物となっています。

裾にのみ絵羽模様が施されている点は黒留袖も色留袖も共通。松竹梅や鶴、宝船や扇など、吉祥を象徴する縁起のよい文様がさまざま用いられています。裾部分の柄は一般的には柄の面積が小さいほど年配者向けとされており、反対に若い女性が着用する場合は大きめの柄や広範囲の絵羽模様があしらわれたものを選ぶことで年齢相応の華やかさを演出できます。

高級留袖の魅力:金彩や刺繍の美しさ

高級留袖は、その製作にあたって使用される素材や技法に優れた品質を誇ります。

高級生地である正絹(しょうけん)で織り上げられた生地に、手作業で施される刺繍や友禅染の金彩は、一着一着が芸術品ともいえるほどの美しさを持ちます。特に金彩は着物に華やかさと高級感をもたらし、光の当たり方によってさまざまな表情を見せてくれます。刺繍においても、繊細な糸使いで描かれる文様は着物に深みと物語性を加えます。さらに黒留袖の場合はその色自体、深みのある黒染めであるほど上質な高級品であるとされています。

高級留袖を選ぶ際は、その文様や色使いだけでなく帯や小物との調和も大切。華やかな留袖には控えめなデザインの帯を合わせることで、全体のバランスを取ることができます。小物選びにおいても留袖の素材感や色、模様などを意識しつつ慎重に選ぶようにしましょう。高級な留袖も、その全ての要素が調和してこそ初めてその真価を発揮します。

留袖の種類や特徴を理解することは、実際に着用する留袖の美しさを最大限に引き出すためにも不可欠です。特に高級留袖と呼ばれるものは、その豊かな表現力と優れた技術によって特別な日の装いをより際立たせてくれます。留袖選びにおいては、ご自身のスタイルと留袖の特徴とを照らし合わせ、最も美しく、心地よく着こなせる一着を選ぶことが大切です。

留袖レンタルのメリット

近年多くの方に利用されており、特に結婚式などのフォーマルな場において、その利便性と経済性が高く評価されているのが留袖のレンタルサービスです。ここでは留袖レンタルの大きなメリットであるコストパフォーマンスと豊富な選択肢について、その魅力を掘り下げていきます。

コストパフォーマンス:高級な留袖も手軽に

その美しさと品質の高さから女性の憧れとなる高級留袖ですが、そのぶん物自体が非常に高価なもので、特に一度限りのイベントのために購入するには抵抗がある方も少なくないはずです。その点、着物レンタルを利用すれば高級な留袖でも手頃な価格で着用することが可能になります。レンタルならではのコストパフォーマンスの良さは、経済的な負担を減らしつつも特別な日にふさわしい装いを実現できるという点で大きなメリットとなります。

レンタルでは購入価格の何分の一かの金額で、丁寧に金彩や刺繍が施された高級留袖を着用することがかないます。レンタル着物はクリーニングや保管の手間も省けるため、利用後に煩わしさを感じる心配も要りません。結婚式という大切な一日を、よりリーズナブルかつ快適に過ごすことができるのです。

豊富な選択肢:サイズやデザインの豊富さ

留袖レンタルのもう一つの大きなメリットは、サイズやデザインの選択肢が豊富にあることです。

着物は個人の体型に合わせて選ぶ必要があり、大きめや小さめのサイズを購入するとなると、自分に合った留袖を見つけるのも一苦労です。その点着物レンタルなら豊富に留袖を取り揃えているため、自分にぴったり合う留袖を見つけるのも容易にできます。

デザインにおいても伝統的な古典柄を用いた黒留袖からモダンなデザインの色留袖まで、幅広い選択肢が用意されています。絵羽模様や色留袖のカラーバリエーションなども好きなものを選べるため、結婚式の雰囲気やテーマに合わせたコーディネートも可能です。着物レンタルの利用によって、自分の立場やシーンに合わせた理想的な留袖選びができるのです。

このように、留袖レンタルのメリットはコストパフォーマンスの良さと選択肢の豊富さにあります。経済的な負担を減らしつつ、自分に合う留袖を着用できることは、特別な日に臨むための準備に大きな利便性を与えてくれます。豊富なサイズとデザインから選べることで、自分だけのスタイルを探せる楽しみもあります。留袖を着る機会がある方は、ぜひ留袖レンタルの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

ゆめやのラインナップから2点、黒留袖のご紹介です。

「御所車と舟に柳の夏絽の五つ紋付き黒留袖【tom26】」は手刺繍で御所車・舟・柳・千鳥が描き出された絽の黒留袖です。五つ紋付きのアンティークです。絽に虫かごが描き出された帯を結び、真珠があしらわれたシンプルな帯締めに、白い絞りの帯揚げでまとめました。夏にふさわしい涼しげな印象です。

「江戸友禅に手刺繍の南蛮船、大彦製五つ紋付黒振袖【tom44】」は江戸時代から明治時代に工芸家・収集家として活躍した野口彦兵衛のアンティーク黒留袖です。愛好家の間では大彦として有名です。南蛮船だけを手描き・手刺繍した黒留袖は、正絹の質、染めの深さ、江戸友禅の雅さ、手刺繍の細かさともに秀逸です。五三の桐の五つ紋が印されています。市松と花々が織り出された丸帯でコーディネートしました。

留袖の着こなしポイント

留袖を着る際は、その着こなしにも注意を払う必要があります。留袖の着姿をより一層美しく見せるためにも、和装小物の選び方にも気を配りたいところです。ここでは、留袖の着こなしを格上げするためのポイントについて詳しく解説します。

留袖における和装小物の選び方

留袖の着こなしにおいて、和装小物は非常に重要な役割を果たします。適切な小物を選ぶことで全体の雰囲気を整え、留袖姿をより一層引き立てることができます。特に上半身のアクセントとなる袋帯や帯締め、帯揚げは留袖全体の印象も大きく左右するアイテムです。帯は留袖の柄や色と調和するものを。帯締めと帯揚げ黒留袖の場合は礼装用の白ベースが基本です。

同じく留袖の着こなしに欠かせない草履とバッグは、両者色味や素材を揃えるのが一般的。そのほか、髪飾りや末広(扇子)なども留袖の着姿を完成させるピースとなります。

美しい着姿を作るために

留袖を美しく着こなすためには、留袖の正しい着方を知ることも大切。

留袖を着る際はまず肌襦袢と裾除け、あるいはそれらがセットになった着物スリップを着用します。その上に着用する長襦袢が、留袖の着姿を整える役割を果たします。長襦袢は半衿付きのものが多く、留袖においては長襦袢・半衿とも白を着用します。

留袖の着付けにおいては、衿の位置や丈の長さも適切に調整することが大切です。衿は詰め気味に、着丈は長めに、がベター。全体のバランスを整えるようにします。

着付けの際は、専門の着付け師に依頼するのも一つの選択肢です。プロの技術で美しい着姿を実現できますし、当日の慌ただしい中でも上手に着付けができず焦るようなこともなくなります。

留袖の着こなしには、和装小物の選び方と正しい着付け方がポイントとなります。留袖にふさわしい小物をチョイスし、正しい着方を心がけて、留袖姿をより一層美しく見せられるようにしましょう。

結婚式における留袖のマナー

着用することで結婚式においても格式の高さを示す留袖。特に既婚女性の服装として選ばれることが多い留袖ですが、フォーマルな場にふさわしい礼装として、その着こなしにもいくつかのルールがあります。ここでは結婚式における留袖の着用マナーと、婚礼シーンでの留袖の役割について解説します。

既婚女性の留袖の着用マナー

結婚式に限らず、黒留袖の着用は既婚女性に限られます。黒留袖は特に正式な場へ臨む際の装いとされています。既婚女性が結婚式に留袖を着る際には、以下のマナーに注意することが求められます。

  • 紋の数:既婚女性、特に新郎新婦の母親などの場合、結婚式に着用する留袖は五つ紋が入った黒留袖を選ぶのが一般的です。留袖の中でも最も格式の高いのがこの五つ紋です。既婚の場合でも姉妹や親戚にあたる立場なら色留袖も着用することができ、その場合は五つ紋あるいは三つ紋が用いられるケースが多くなっています。
  • 帯の種類と結び方:留袖に合わせる帯について、黒留袖にのみ合わせられる伝統的な帯は「丸帯」ですが、近年では黒留袖・色留袖ともに「袋帯」が主流になっています。結び方は縁起のよい「二重太鼓」が基本です。
  • 装飾は控えめに:留袖自体が非常に格式高い着物であるため、過度な装飾や派手な髪飾りは控えましょう。

婚礼シーンにおける留袖の役割

結婚式において留袖が果たす役割は、単に女性の礼装であるというだけではありません。留袖は結婚式という日の雰囲気を高め、格式ある場の重要性を示す象徴にもなります。特に新郎新婦の親族が留袖を着用することは、両家の結びつきを示し、また結婚式に来てくれたゲストへの感謝の意を示す重要な役割も果たしています。

留袖を着ることは、歴史や伝統を尊重し後世にそれを伝えていく意味も持ちます。結婚式において留袖を着ることは、日本の文化と伝統を尊ぶ心を表し、新郎新婦にとっての特別な一日をより美しく、格式高く彩ることにつながるのです。

まとめ

留袖の選び方や着こなしには、さまざまなポイントがあります。今回の記事では、留袖のサイズやデザインの選び方、着用マナー、留袖レンタルのメリットなどについてお話ししてきました。ここでは記事の結びとして、留袖選びの要点と留袖レンタルの利点を簡潔にまとめてみたいと思います。

留袖選びの要点:サイズ、デザイン、マナー

留袖を選ぶ際には、次の三つの要点が特に重要です。

  • サイズ:留袖のサイズ選びは、着姿の美しさや着心地に直結します。自分の体型に合ったサイズの留袖を選ぶことが美しい着姿を作る第一歩です。
  • デザイン:留袖のデザインは古典的な文様を施したものからモダンな色柄までさまざま。豊富な選択肢の中から理想の一着を見つけましょう。
  • マナー:留袖の着用には、ご自身の立場に合わせたマナーが存在します。「黒留袖か色留袖か」をはじめ、紋の数や和装小物の選び方などにも注意しましょう。

留袖レンタルのススメ:手軽さとコストパフォーマンス

留袖レンタルは、以下の理由から特におすすめです。

  • 手軽さ:レンタルサービスを利用することで、高品質な留袖を手軽に着用することができます。着用後のクリーニングや保管の手間も省けるため、利用後も楽ちんです。
  • コストパフォーマンス:買うとなると高額な留袖ですが、レンタルならその一部の費用で済みます。特に一度や二度着用するために留袖を購入するよりは、レンタルを利用するほうがはるかに経済的な選択といえます。

ご自身にぴったりの留袖を選び、着用マナーを守ることで、結婚式というフォーマルな場にもふさわしい美しい着姿を完成させることができます。着物レンタルを利用すれば、さらにその準備にも手軽さと経済性を求めることがかないます。留袖を着る機会が訪れた際は、ぜひとも今回ご紹介したポイントを活かして、最高の一日を迎えてくださいね。

〈参考記事〉
https://myfurisode.com/blog/5341/furisode-and-tomesode
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/tomesode/190/
https://kyotokimono-rental.com/irotomesode-column/irotomesode_erabikata_yujin.html
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/tomesode/1258/
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/tomesode/210/
https://yourstyle.net/column/kurotomesode/08/
https://www.yumeyakata.com/formal/tomesode/set.html
https://ichiru.net/column/kurotomesode/
https://kimono-rentalier.jp/column/wedding/wedding-kimono-kurotomesode-irotomesode/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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