お宮参りイメージ

【プロ監修】お宮参りの祝着(産着)は衣装レンタルを賢く利用しよう

はじめに

お宮参りは、生まれてきた赤ちゃんを地域の産土神(うぶすながみ)などに初めてお披露目し、赤ちゃんが無事誕生したことの報告、さらに健やかな成長の祈願を行う大切な行事です。

このお宮参りにおいては、赤ちゃんをはじめ帯同する家族が品のある衣装を身に纏い、家族揃って神社へ参拝します。しかし着物や和装に詳しくない方はもちろん、出産がはじめての夫婦にとっても、お宮参りに行くにあたってどんな衣装を選べばよいのか、衣装の手配はレンタルでよいのか、どのような準備が必要なのかなど、多くの疑問があるかと思います。

今回の記事では、お宮参りの衣装に関する基本的な知識から、その選び方、準備のポイント、当日の流れなどまで、初めての方でも安心してお宮参りを迎えられるよう詳しく解説していきたいと思います。

衣装レンタルを利用するメリットとしては、高品質な衣装を手軽に、そして経済的に利用できる点が挙げられます。レンタルにはほとんどの場合クリーニング代などが含まれるほか、商品によっては着付けサービスなどがセットになっている場合もあるなど、準備や後片付けの手間を省くことも利点といえます。

お宮参りは、赤ちゃんの健やかな成長を願うとともに、家族の絆を深めるための大切な機会でもあります。そんな一生に一度の記念日を最高の状態で迎えるためにも、ぜひこの記事を参考に、お宮参りに臨むための最適な衣装を選んでいただければ幸いです。

お宮参り衣装の基礎知識

赤ちゃんが無事に誕生したことを報告し、その健やかな成長を願うお宮参り。家族揃って神社に参拝する大切な行事だからこそ、そんな特別な日には赤ちゃんにも伝統的な衣装を着せてお祝いしたいもの。

ただ、具体的には何を着せればいいのでしょうか。また、一緒に神社へお参りする両親は何を着るべきなのでしょうか。まずはそうしたお宮参りに関する衣装についての基本的な知識を押さえておきましょう。

赤ちゃんの衣装

お宮参りにおける赤ちゃんの伝統的な衣装としては、「白羽二重(しろはぶたえ)」の上に祝着(のしめ)あるいは産着と呼ばれる着物を掛けた形がそれに当たります。

近年では白羽二重の代わりにベビードレスロンパースを着せてその上に祝着を掛けるスタイルも多くなっていますが、やはり正式な祝着という意味では和装の方がフォーマル度も高いものといえるでしょう。

ゆめやのレンタル商品から、祝着のご紹介です。「サーモンピンクに檜扇、四季の花の産着【kod122】」は、錦紗縮緬(きんしゃちりめん)の正絹の地に、立涌に菊、牡丹、梅などが織り出され、桐、菊、牡丹、鈴蘭、桜、檜扇が手描きされた、お宮参り用のアンティーク掛け着物です。地色のぼかしも見事ですが、絵柄の一つ一つにもぼかしが施され、手刺繍も見られます。裏は紅絹で、表と同じ絵が描いてあります。贅を尽くした、五つ紋付きの子ども用着物です。

両親の衣装

両親ももちろんフォーマルを意識した服装で臨むことにはなりますが、お宮参りにおける主役はあくまでも赤ちゃんです。そうしたことも鑑みて、両親の衣装は赤ちゃんと格を揃えるか、赤ちゃんよりも格を下げることがマナーとなります。

和装・洋装とも選ぶことができますが、こちらも赤ちゃんと揃えるのが定石。父親の黒紋付羽織袴は格が上がりすぎてしまうためNGです。母親が和装の場合は訪問着や色無地などを着用しますが、産後間もない時期のため無理に締め付けのある着物を選ぶ必要はありません。洋装の場合は母親がワンピースやセットアップ、父親がブラックスーツなどになります。

赤ちゃん用のお宮参り衣装をレンタルする

着物というと価格が高く、サイズや着付けにも和装の専門的な知識が必要、というイメージがあるのではないでしょうか。赤ちゃんがお宮参りで着用する祝着も同様の印象を持たれるかと思います。その点で便利なのが、お宮参り衣装のレンタルサービスです。

特にお宮参りの祝着などは一生に一度しか用いない可能性もあるため、そうした衣装を手頃な価格で借りることができ、サービスによっては専門のスタッフが着付けや撮影などのサポートも行ってくれるというのは大きなメリットです。ここではそうしたお宮参り衣装におけるレンタルのメリットとその流れ、予約のポイントなどについて詳しく解説します。

ただし前提として、内着はレンタルに含まれないことが多いためその点は注意してください。真っ白で光沢の美しい絹糸で平織りされた白羽二重はその高級感が自慢の内着ですが、正絹(しょうけん)で作られているゆえかなり高価です。お宮参りの季節による暑さや寒さへの対策なども考えて、必ずしも白羽二重にこだわらず自前で何らかの内着を用意するのが無難かもしれません。

なぜレンタルが便利なのか:そのメリット

お宮参り衣装をレンタルする最大のメリットは、なんといってもコストパフォーマンスの良さにあります。

正絹の着物や小物一式を揃えるとなると、赤ちゃん用の祝着といえども数十万円は軽く超えてしまいますが、レンタルなら一式数千円から数万円程度で済みます。

レンタル衣装は通常クリーニング不要でそのまま返却できるため、保管や着用後のわずらわしい手間が少ない点も便利です。さらに実店舗などでは赤ちゃんのサイズに合わせた衣装選びや正しい着付け方法のアドバイスなども行ってくれる場合もあるため、着物に詳しくない方でも安心して利用できます。

中には記念撮影をセットにしたプランなどもあり、レンタルした着物を着用してプロのカメラマンによる美しい写真を残せるのも魅力の一つです。

レンタルの流れと予約のポイント

お宮参り衣装のレンタルをスムーズに進めるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。まず、レンタルする衣装はお宮参りの日程が決まったら早めに予約しましょう

予約時には赤ちゃんの性別や希望する色、柄などを考慮しながら選び、着付けや撮影オプションの有無についても確認しておきます。当日は着物だけでなく、帽子やよだれかけなどの小物も必要になるため、セット内容を事前にチェックしておくと安心です。

予約するレンタル料金の中に何が含まれているかも確認し、追加で必要な費用があるかどうかも確認しておきましょう。レンタルした衣装は大切な儀式に使うものですから、納得いくまでしっかりと選び、美しいお宮参りを迎えられるよう準備を整えてください。

お宮参りの着物選び:男の子と女の子の違い

お宮参りの着物選びには、男の子と女の子で異なるポイントがあります。男の子は力強さや健康を象徴するデザインが好まれる一方、女の子には華やかさや優雅さを表す柄が選ばれる傾向にあります。ここでは、お宮参りの着物選びにおける男の子と女の子の違いについて詳しく見ていきましょう。

男の子のための祝着の選び方

男の子のお宮参り用の祝着では、鷹や兜、龍など、勇壮で力強いイメージの柄がデザインされているのが一般的です。これらはいずれも男の子の健康と強さを願う象徴とされています。色においても黒や紺、緑といった落ち着いた色合いが好まれがちですが、最近では明るい色の着物も増えてきています。

男の子用の祝着を1点ご紹介します。「松と富士山の五つ紋付掛けきもの【kod100】」は、松林と富士山が幻想的に浮かび上がった、五つ紋付アンティーク掛け着物です。紐は共布で、金糸と赤糸で折り鶴の刺繍が施されています。やや薄めの仕立てです。

女の子のための祝着の選び方

女の子用の祝着は、梅や桜、菊といった花をモチーフにした柄や、鮮やかな赤やピンク、白といった明るい色が特徴です。これらの柄や色は、女の子の可憐さや美しさを象徴し、幸せな未来を願う意味が込められています。

祝着を選ぶ際には、赤ちゃんの肌に優しい素材であること、また、着付けが簡単なセットが揃っているかどうかも重要なポイントです。小物類もセットに含まれていれば当日の準備がぐっと楽になります。

帽子よだれかけについてはお宮参りにおいては白を基調とするものを利用するのが一般的であるため、この2点がセットで販売されている場合もあります。その場合は両者の素材感や色合いが統一されているため、コーディネートもしやすいというメリットがあります。

レンタルサービスを利用する場合は事前にセット内容を確認し、必要なものが全て揃っているかをチェックすることが大切です。

お宮参りの着物選びは、赤ちゃんの初めての晴れ舞台を彩る大切な一歩。男の子でも女の子でも、それぞれの個性や家族の願いを反映した着物を選ぶことで、この特別な日をより思い出深いものにすることができるはずです。

お宮参り当日の準備と注意点

赤ちゃんの健やかな成長を願い、家族で神社などに参拝するお宮参り。生後一カ月ほどの赤ちゃんにとってというより、家族にとって特別な一日となります。

そんな大切な日を迎えるにあたり、準備と注意点をしっかりと確認しておくことが重要です。特に衣装レンタルを利用する場合は、事前の準備が当日スムーズに過ごせるかどうかを左右します。ここではお宮参り当日に必要な準備と心構えについて詳しく解説します。

赤ちゃんとお出かけするための準備リスト

お宮参りの日には、赤ちゃんが快適に過ごせるよう、以下のアイテムを準備しておきましょう。

  • 授乳用品: 授乳クッションや粉ミルク、哺乳瓶など、授乳に必要なアイテムを必要に応じて準備します。
  • 着替えやタオル: 汗をかいたときのために、普段着せているような替えの服を用意しておきましょう。タオルは汗拭きだけでなくよだれやミルクの吐き出しを拭くのにも便利です。
  • おむつ替えセット: おむつ、おしり拭き、ゴミ袋などを準備しておきます。生後一カ月ほどの赤ちゃんは頻繁におしっこやうんちをしますので、十分な量を持っていくようにしましょう。
  • 抱っこ紐やベビーカー: 参拝やご祈祷中に赤ちゃんを抱っこするのに便利な抱っこ紐や、ベビーカーも準備しておきます。
  • 記念撮影用のカメラ: 家族の記念日をぜひ写真に残しましょう。スマートフォンでもよいですが、特別な日のためにデジタルカメラを用意しておくのもおすすめです。

用意するものを事前にリストアップし、前日までに準備を完了させておくと、当日もスムーズに過ごすことができます。

当日の流れと心構え

お宮参りの当日は、以下のような流れで進みます。

  1. 着付け: 自宅やレンタルショップなどで着物に着替えます。着付けには時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
  2. 神社への移動: 家族全員で神社へ向かいます。移動手段や時間、駐車場の有無などを事前に確認しておくと安心です。
  3. 参拝: 健やかな成長を祈願します。神社で祈祷をしてもらう場合は、初穂料を納めて神職の方の案内に従います。
  4. 記念撮影: 参拝後は、神社の境内や美しい場所で家族写真を撮影しましょう。この際、赤ちゃんが快適に過ごせるように抱っこや授乳のタイミングを見計らうことが大切です。

心構えとしては、「完璧を目指さず、その日の流れを楽しむ」ことが大切です。赤ちゃんがぐずったり、予定が多少前後したりしても、家族で協力しながら柔軟に対応しましょう。何よりも、赤ちゃんの健やかな成長を祝うこの特別な日を心から楽しんでくださいね。

お宮参りは、赤ちゃんの新たなスタートを家族で祝う大切な儀式です。準備と心構えをしっかりと整え、この特別な日を最高の思い出にしましょう。

まとめ

お宮参りは、赤ちゃんの誕生を神前に報告し、その健やかな成長を家族でお祈りする大切な行事です。この日は赤ちゃんにも祝着を着せ、家族揃って神社などへ参拝します。

着物や和装に詳しくない方やお宮参りが初めてというご家庭にとっては衣装選びや準備の進め方に戸惑うケースも多く、そこで衣装レンタルサービスが大きな役割を果たします。

今回の記事ではお宮参りの衣装に関する基礎知識として、赤ちゃんの衣装とその両親の衣装、レンタルを利用することのメリット、男の子と女の子の衣装の違い、当日の準備や流れなどについて説明してきました。

レンタルサービスを利用するメリットは多岐にわたりますが、特に大きなポイントは、高品質な着物を手軽に、そして経済的に利用できる点です。プロの着付け師による着付けオプションや、記念撮影を含むプランなども展開されており、それらを選ぶことで当日も家族全員が余裕を持ってお宮参りに臨むことができるようになります。

お宮参りの衣装選びにおいては、男の子用、女の子用ともに、伝統的な柄や色合いの中から、お子さまの雰囲気に合ったものを選ぶことが大切です。レンタルの期間や料金プラン、追加オプションなど、サービス内容を事前によく確認し、ご家族のニーズにぴったりのプランを選ぶことが重要です。

お宮参りは赤ちゃんにとって人生最初の、また新しい家族構成になってから初めてのイベントでもあります。そんな大事な一日のために衣装を選び、準備を進めることは、後々も家族の大切な思い出の一つとなるはずです。便利な衣装レンタルサービスを上手に利用して、赤ちゃんのお宮参りをより気軽に楽しみましょう。そして、その日の喜びや感動を記念写真に残し、一生の宝物として大切にしてくださいね。

この記事が、お宮参りの衣装レンタルについて考える際の一助となれば幸いです。赤ちゃんの健やかな成長と、家族にとって幸せな一日となることを心から願っています。

〈参考記事〉
https://www.studio-alice.co.jp/shortcut/omiyamairi/column/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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