桃から黄へのぼかしに絵羽模様の一つ紋付三歳祝着【kod104】

【七五三3歳専用】2024年版・初心者向け正絹衣装完全マスターガイド

はじめに

3歳の女の子にとって、七五三は人生で初めての晴れ舞台です。この日のためにふさわしい着物を選ぶことも、お子さまの成長を祝う大切な儀式といえるでしょう。素材からデザイン、色まで、着物選びには多くのポイントがあります。特に、伝統的な正絹の着物は、日本の精神性を象徴し、被布と合わせることで、一層の華やかさを演出します。

この記事では、これから七五三を迎える親御さんに向けて、3歳の着物のあれこれをまとめていきます。

3歳の七五三に着る着物選び

お子さまの一生に一度の大切なイベントである3歳の七五三には、最高級の衣装を用意してあげたいですよね。ここでは、お子さまの個性を映し出し、記念日を特別なものにするための方法をご紹介します。

七五三で選ぶべきは正絹着物

七五三で3歳の女の子に選ばれる着物は、その特別な日の思い出を美しく彩ります。天然素材である絹の中でも、良質なものだけを使用した生地を正絹と呼びますが、正絹で仕立てられた着物は光沢と質感が特徴で、他の素材の着物とは一線を画します。正絹が七五三に最適な理由は、自然光の下で見ると着物の柄や色を際立たせるからです。また、正絹の質感は非常に柔らかく、お子さまの肌に優しい上に、通気性も良いため長時間着用しても快適さを保つことができます。耐久性も高く、適切に管理すれば100年以上その美しさを保てます。

成長と幸せを願う色選び

3歳の七五三では、着物の色選びがお子さまの個性を表現する大切な要素です。赤、白、水色は、それぞれが持つ象徴的な意味で選ばれることが多く、お子さまの七五三を彩ります。赤色は、エネルギーと情熱を象徴し、子どもの健康と幸せを願う色として多くの家族に選ばれます。白は、純粋さと清らかさを表し、お子さまの無垢な心を象徴します。水色は、穏やかさと清潔感を象徴し、子どもの優しさを表現します。これらの色の選択は、七五三でのお子さまの個性を際立たせ、さらにはお子さまに対する、成長と幸福を願う家族の愛情も表現してくれているのです。

桃から黄へのぼかしに絵羽模様の一つ紋付三歳祝着【kod104】
裾のピンクから肩の黄色にかけてぼかしがほどこされ、梅・菊・牡丹・桜の花などが手描き・手刺繍された3歳の祝い着です。手描き・手刺繍に加え、金泥もほどこされた豪華な祝い着です。ところどころ葉に配色されたブルーが効果的で、甘すぎず、しっかりとしたお家柄がしのばれるデザインです。お宮参りの掛け着物としてもお召しいただけます。

一生の記念になる被布セットの選び方

3歳の七五三といえば、被布を纏った着物姿を思い浮かべる方も多いでしょう。ベストのような衣装である被布は、3歳のお子さまのかわいさを引き出します。ここでは、被布セット選びの重要性と、どのようにして子どもたちの個性を最も美しく表現できるかを探求します。

女の子の七五三に豪華な被布セット

江戸時代中期ごろにその形が完成されたとされる被布は、元は男性のファッションアイテムでした。後に女性から子どもにまで広まった被布ですが、現代では3歳の七五三衣装でしか、その姿を見ることがなくなりました。しかし、今も息づく被布と着物の組み合わせは、当時の伝統的な美を現代に伝えてくれます。

被布も着物と同様に、最高級のものは正絹を使用しており、ポリエステルなどの化学繊維よりも高価ではありますが、絹にしかない魅力があるのです。天然染料や日本刺繍など古くからの技術が詰め込まれた衣装は、芸術品でもあります。

コーディネートのアクセントとして活用される被布は、着物との調和が重要です。着物の柄に含まれた色の被布をお選びいただくと、互いを引き立ててくれます。

伝統と現代の融合する七五三スタイル

伝統的な被布セットですが、近年はモダンなアプローチが注目されています。例えば、西洋花などのモダンな柄をあしらった着物とシンプルな被布の組み合わせは、大人っぽさを感じさせるコーディネートです。被布もファー素材が付属した変わり種も生み出されています。

一方、小物の使い方でレトロモダンな世界観を演出する場合もあります。ベレー帽や黒ぶち眼鏡などを活用するだけでも、大正レトロな雰囲気が醸し出されます。アイデア次第で、様々な表情を見せる柔軟性も和装の魅力ですね。

七五三を彩る小物選び

七五三で着用する和装は、小物使いでも大きく印象が変わることが分かりました。定番のアイテムである草履と足袋、髪飾り、巾着は、お子さまの装いを一層美しく見せるために欠かせません。ここでは、3歳のお子さまの七五三にふさわしい、洗練された小物選びのポイントをご紹介します。

洗練された足元

3歳のお子さまの七五三では、和装の足元を飾る草履と足袋も疎かにしてはいけません。草履は、着物のスタイルを引き立てるアイテムです。特に、草履の色やデザインは、着物との調和を考えて選ぶことが大切です。ちなみに、和装の世界では草履は足のサイズよりも少し小さめのものを履くのが美しいとされます。ですが、3歳のお子さまの場合は転倒のリスクや靴擦れでご機嫌斜めになることが予想されます。そのため、普段の靴と同じサイズをお選びいただいて問題ありません。また、かかと留めが付いている草履もありますので、心配な方はそちらを選びましょう。

足袋の色は白が伝統的ですが、着物や帯との色合わせでカラー足袋を選ぶことで、和装のコーディネートをより洗練されたものにすることができます。近年は、レース素材の足袋もあったりしますので、益々おしゃれを楽しめる部分です。デザイン的にはコハゼ付きが伝統的な足袋ですが、脱ぎ履きのし易さを考えると靴下タイプの足袋を選んだほうが、ご家族的には楽だと思います。その他に、綿キャラコと化学繊維の足袋がありますが、通気性の面では綿キャラコは優れていますが、動き回るお子さまのことを考えると伸縮性と柔らかさに優れる化学繊維の足袋でも良いと思います。

髪飾りと巾着で差をつける

七五三のお祝いには、和装を一層引き立てる髪飾りと巾着が欠かせません。これらの小物は、お子さまの可愛らしさとおしゃれを引き立てるための重要な要素です。髪飾りは、七五三の着物姿をより華やかにするアイテムです。色とりどりの花や蝶などのモチーフは、お子さまの無邪気さと喜びを象徴し、特別な日の装いを演出します。髪飾りを選ぶ際は、着物の色や柄との調和を考えるとともに、お子さまが好むデザインを選ぶことが大切です。

巾着は、和装のアクセサリーとしてだけでなく、小物を持ち運ぶ実用的な役割も果たします。着物と同じ正絹にこだわったり、柄を揃えた巾着を選ぶことで、全体のコーディネートに統一感をもたらし、洗練された印象を与えます。巾着の中には、お子さまがお祝いの場で必要とするハンカチやお菓子などを入れることができ、機能性とデザイン性を兼ね備えています。

どうする、七五三写真

三歳の七五三は、成長の節目として、記念写真にその時の姿を残すことが一般的です。しかし、最高の一枚を収めるには入念な準備が必要となります。ここでは、七五三写真の撮影準備からその中でも特にロケーション撮影について考えていきます。

撮影準備を考える

三歳の七五三写真は、その後の記憶に長く残るため、納得のいく一枚にしたいものです。撮影を考えるとき、いくつかのパターンに分かれます。一つは、写真館での撮影です。天候などに左右されることがないため、当日の予定変更などが少なくて良いです。また、その場で写真を確認でき、アルバムにしてもらうのも手軽ですね。

もう一方は、屋外での撮影、いわゆるロケーション撮影です。プロのカメラマンに同行してもらえば、神社での七五三の儀式の写真も美しい作品として残せます。お気に入りの場所で撮影することもできるので、思い出深い体験になることでしょう。

どちらにも善し悪しはあります。写真館での撮影の場合、神社での参拝も行うとなると着物での移動があります。お子さまにとって着慣れない着物での移動は、ストレスです。あっという間に、ご機嫌斜めなんてこともあります。また、一日のスケジュールとしても長くなるので、疲労感はあります。別日に行うのも良いですが、着付けもヘアメイクも外注している場合は2倍のコストがかかることになります。

ロケーション撮影は参拝しながら撮影してもらえるため、時間短縮になります。しかし、前述の通り天候の影響を受けます。また、撮影に際しては、その土地の撮影許可が必要な場合があり、ときに申請の手間があります。その他、撮影費用だけで見ると、カメラマンの出張費がある分、写真館で撮影するより割高です。こういった辺りを念頭に、選択されると良いです。

ロケーションと撮影技術

自前で七五三写真を撮影するというのも一つの選択です。ポイントを抑えれば、プロ顔負けの写真も取れます。自前で撮影するときに、最も重要なのはロケーションの選定です。自然光がきれいに入る場所を選ぶと、柔らかく温かみのある写真を撮ることができます。

撮影技術に関しては、子どもがリラックスして自然体でいられるような工夫が求められます。例えば、お気に入りのおもちゃや絵本を使って、撮影を遊びの一環にすることで、自然な笑顔やポーズを引き出せます。また、カメラの角度やズームを調整して、子どもの表情や動きを捉えることが大切です。

撮影時には、子どものペースに合わせることも重要です。無理にポーズをとらせるのではなく、子どもが楽しんでいる瞬間を捉えることで、生き生きとした写真を残すことができます。最終的には、家族の温かい思い出として、自然な表情や仕草が記録された写真が最も価値があると言えるでしょう。

ピンク色に梅の花の正絹地に折り鶴や人形の手刺繍の3才用被布【hh3009】
かわいらしいピンク色の正絹地に、丸いフォルムの梅の花が重なるようにびっしりと織り出された、3才用の被布です。鮮やかな色糸で、折り鶴や人形が手刺繍されています。胸には、赤と黄色の紐で作った花の細工が取り付けられています。表地と、裏地の白い正絹の間には、うっすらと真綿が入っていますので、暖かくお過ごしいただけます。3才の七五三でお召しになってください。

七五三衣装はレンタルか購入か

七五三の衣装を準備する場合、レンタルと購入、どちらの選択肢にもそれぞれのメリットがあります。

衣装レンタルの利点と考慮すべき点

衣装レンタルの大きな利点は、経済的であることと、選択の多様性です。子どもが急成長するこの時期に高価な着物を購入するのは非効率的であり、レンタルはその問題を解決します。オーダーメイドのように細かな仕様を注文できるわけではありませんが、近年はオンライン上で日本中のレンタルショップと自宅に居ながら繋がれるため、さまざまなスタイルや色、伝統的なものから現代的なデザインまで、想像以上に幅広い選択肢の中から選べます。ゆめやの場合はアンティーク着物が専門ですから、1点物ばかりです。他のお子さまと衣装が被る心配もありません。

しかし、レンタルにはいくつかの注意点もあります。まず、特に七五三のシーズンでは、人気のデザインやサイズが早期に予約で埋まることがあります。早めの予約が肝心です。また、衣装の取り扱いは慎重を期する必要があります。返却時の汚れや破損の具合によっては、追加料金が発生することもあります。トラブル時には自己判断で処理をするのではなく、レンタルショップに連絡を取り、判断を仰ぎましょう。

購入することを改めて考える

衣装を購入することの最大の利点は、長期的な価値と記念品としての意味合いです。七五三の日だけでなく、将来的に子どもが成長した際の節目にも再利用できる可能性があります。家族の伝統として受け継がれる衣装は、世代を超えた結びつきを象徴し、子どもにとって貴重な遺産となり得ます。

ただ、購入する際には衣装の保管とメンテナンスにも注意が必要であることも覚えておきましょう。長く衣装を美しい状態で保つには、適切な環境で衣装を保管し定期的なメンテナンスを行う必要があるからです。特に、正絹の衣装は湿気と虫食いに注意が必要です。

また、3歳の衣装は着用期間が短い衣装もあります。お宮参りで着る一つ身を3歳の七五三にも活用できる場合は良いですが、発育の早いお子さまの場合は三つ身を用意する必要があります。しかし、三つ身はせいぜい4歳くらいまでしか着用が出来ません。

レンタルと購入、どちらを選ぶにしても、七五三の衣装選びは家族にとって大切な意思決定です。それぞれの選択肢のメリットと注意点を理解した上で、家族の状況や子どもの個性に合った選択をすることが重要です。

七五三当日のスムーズな進行のために

七五三を順調に進行させるために、親子での着付けの楽しみ方と当日に必要なアイテムのチェックリストについて詳しく見ていきましょう。

親子で挑む七五三着付け

七五三での着付けは、子どもにとって特別な記念となります親子で行う着付けは、親子のコミュニケーションとしても価値があり、着物の着方から所作、日本の伝統文化に触れる貴重な機会を提供します。

不慣れな場合、着付けには予想外に時間がかかるものです。しかし、その時間を楽しむことも記憶に残る経験となるでしょう。3歳のお子さまの衣装は他の着物と違い、着物自体に紐がついて簡便に着付けができるようになっていたりしますから、親子で着付けの手順を確認し、練習することで、当日の準備もスムーズに進むはずです。子どもの興味を引き出しながら、楽しく着付けを進めていきましょう。

忘れがちなアイテムと最終確認

七五三の当日は準備することが多く、忘れがちなアイテムが出てくることがあります。着物や被布、草履は基本ですが、髪飾りや巾着などのアクセサリーも重要です。事前にチェックリストを作成し、全てのアイテムが揃っているか入念に確認することで、当日の準備を順調にスムーズに進めることができます。レンタルの場合、多くが衣装一式のフルセットでの提供なので、安心して当日を迎えられます。

七五三の当日は、神社やお寺での参拝、写真撮影、お食事会など、様々な予定が組まれています。それぞれの場所への移動時間や待ち時間なども考慮し、余裕を持ったスケジュールを立てることも大切です。子どもの体調管理にも気を配り、快適に過ごせるよう配慮しましょう。家族や親戚とともに、子どもの成長を祝う特別な一日を心ゆくまで楽しみましょう。

まとめ

七五三でお子さまが着る衣装を準備することは、最も重要な事項の一つです。伝統的な着物と被布のセットは、お子さまのパワーと明るさを表現し、七五三の装いに華やかさを加えます。特に、正絹など上質な素材で作られた衣装は、肌触りが良く、快適な着心地を提供します。これらの衣装をレンタルするのか、購入するのか、様々な面から検討する必要があります。近年はレンタルのデメリットは大きく解消されています。適切に利用することで、最高の七五三を迎えることが出来るでしょう。この記事が、皆さんのお役に立てば幸いです。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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