たまご色に刺繍丸紋、鳳凰獅子の振袖【fui02】

【結婚式のお呼ばれに】着物レンタル活用法と、立場別の衣装の選び方

はじめに

結婚式のお呼ばれに着物を選ぶことは、日本の伝統美を体現するすてきな方法です。しかし着物にはたくさんの種類があるため、どれを選べばいいのか迷う方も多いでしょう。特に、着物に詳しくない方にとっては、どのようにして適切な一着を選べばよいのかが、悩ましい問題です。この記事では、結婚式のお呼ばれ用着物レンタルの基本から、立場別、年齢別の選び方、さらには神前式にふさわしい着物の選び方まで、わかりやすく解説します。また、着物レンタルの予約方法や、結婚式での着物マナーについても触れますので、ぜひ最後までお読みください。

結婚式のお呼ばれに:立場別の着物の選び方

結婚式へ招待されることは、喜ばしい気持ちになると同時に、どのような服装をすればよいかという悩みをもたらします。特に、伝統と格式を重んじる日本の結婚式では、着物は一つの最適な選択肢として挙げられます。しかし、着物は種類が豊富なため、どのように選べばよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、結婚式のお呼ばれに適した着物の選び方について、立場や関係性に応じたアドバイスをご紹介します。

姉妹・母親・友人向け:結婚式での着物の選び方

結婚式に参加する際、ご自身の立場や関係性に応じた着物を選ぶことが重要です。ここでは、姉妹母親、そして友人ごとに適した着物の選び方を具体的にご紹介します。

  • 姉妹の場合:新郎新婦の姉妹は、式の重要な一員として目立つ存在です。未婚の場合には、格式ある振袖や色留袖を選ぶことが一般的です。一方で、既婚の場合には黒留袖がふさわしいとされています。色鮮やかで華やかな模様のものを選ぶことで、祝福の気持ちを表現できます。

ゆめやには、結婚式に華を添える美しい振袖の数々を取り揃えています。新郎新婦を祝福する気持ちを、とっておきの振袖に託してみませんか。

たまご色に刺繍丸紋、鳳凰獅子の振袖【fui02】
たまご色地に丸紋鳳凰獅子の手刺繍、花唐草が手描きされた、昭和時代のアンティーク色振袖です。衝撃の総手刺繍の作品です。刺繍により、表面が盛り上がっている上質な着物です。前には鳳凰と鶴、後ろには獅子、松、波柄、筋斗雲のような雲柄、橘、葵、梅などが描かれています。紋は、一般的な丸紋ではなく、橘が両側から寄り添う感じにデザインされています。帯は、七宝の柄が金糸で織り出されたものを合わせました。

  • 母親の場合:新郎新婦の母親には、格式を重んじた黒留袖が最適です。伝統的な美しさを象徴する黒留袖は、家族の尊厳と祝福の心を示す装いとして選ばれます。紋付の留袖は、特に格式が高く評価されます。
  • 友人の場合:友人として結婚式にお呼ばれする場合、訪問着や色無地の着物が適しています。フォーマルでありながらも比較的自由度の高い選択が可能で、お祝いの気持ちを表現する明るい色や、控えめながらも洗練されたデザインを選ぶことができます。二次会では、雰囲気に合わせて、少しカジュアルな小紋を選ぶのもよいでしょう。

既婚者と未婚者の着物スタイル:留袖、振袖、訪問着の使い分け

結婚式における着物選びでは、既婚者か未婚者かという点も重要な要素となります。未婚女性の場合、振袖を選ぶことが多いです。振袖は華やかさと豊富な色柄で、若々しさとお祝いの気持ちを表現するのに最適です。一方で、既婚女性は留袖を着用します。黒留袖は最も格式高い着物とされ、色留袖もそれに同等なものとして、結婚式などのフォーマルな場で着用されます。しかし、親族以外の場合は訪問着を選ぶとよいでしょう。訪問着は、黒留袖や色留袖ほど厳かではないものの、結婚式にふさわしい礼装として適しています。

立場や既婚・未婚に応じて適切な着物を選ぶことは、結婚式という特別な日におけるマナーの一つです。

年齢別着物選びのポイント:40代・50代・祖母の立場で

年齢が異なれば、結婚式における着物選びの基準も変わってきます。特に40代、50代、さらには新郎新婦の祖母としての出席では、品格と現代感、どのようにエレガンスさを表現するかが重要となります。ここでは、年齢ごとのポイントを押さえた着物選びをご紹介します。

40代のための着物選び:品格と現代感のバランス

40代は、現代的な美しさと伝統的な品格を兼ね備えた着物を選ぶのが鍵です。この年代では、落ち着いた色合いの訪問着が特におすすめです。例えば、深みのある青や緑、そして紫は、大人の女性の魅力を引き立ててくれます。また、着物選びでは、柄にも注目しましょう。過度に派手ではないものの、繊細な模様や季節を感じさせる柄が好まれます。さらに、帯の選び方一つで、着物の印象は大きく変わりますので、現代的なデザインの中にも伝統を感じさせる帯を選ぶとよいでしょう。

落ち着いた色合いの訪問着は、40代の女性としての魅力を引き立ててくれます。ゆめやの訪問着コレクションの中から、最適な一枚を見つけてみてください。

紅藤色と瑠璃色グラデーションの辻が花の訪問着【hou04】
幻の染物として人気の高い「辻が花」染めの訪問着と帯です。紅藤色から瑠璃色へのぼかしが施され、描かれているのは、牡丹、桔梗、菊、桜、藤、紅葉でしょうか。デフォルメされているので花々の種類は定かではありませんが、春にも秋にも着ていただくことができる訪問着です。帯はブルーとグレーの2本の「辻が花」染めを用意しています。

50代以上のエレガントな着物スタイル:祖母の立場で楽しむ結婚式のファッション

50代以上の方や新郎新婦の祖母として結婚式に出席する場合、エレガンスと品格を兼ね備えた着物選びが大切です。ゲストとして結婚式に出席する際にこの年齢層におすすめするのは、落ち着いた色彩の色無地や、優美な柄が施された訪問着です。色無地はそのシンプルな美しさで、どんな帯とも調和し、洗練された装いを演出します。一方で控えめながらも存在感のある訪問着も、特別な日のための選択肢としてふさわしいです。祖母として、親族の立場で出席する場合には、格式ある黒留袖を選びましょう。その場合、黒留袖は母親よりも少し控えめな柄を選ぶとよいでしょう。

孫の結婚式など、家族にとって大切な日には、これらの着物で自身の美しさと幸せを表現しましょう。年齢を重ねることで得られる落ち着きとエレガンスを、適した着物選びによってさらに引き立てることができます。豊かな経験を生かして、上品で落ち着いた着物を選択することで、式を彩る大人の魅力を十分に発揮させます。

神前式にふさわしい着物

神前式は、日本の伝統的な結婚式の一つで、その厳かな雰囲気は参列者にも格式高い装いを求めます。ここでは、神前式にふさわしい着物選びのポイントをご紹介します。神前式では、伝統と格式を重んじるため、着物選びにも特別な注意が必要です。特に、親族として参加する場合、適切な装いは結婚式の重要な要素の一つとなります。

神前式とは:親族のみで行われる結婚式

神前式とは、一般的に新郎新婦の親族のみで行われる結婚式のことです。親族の中でも招待できる範囲はある程度決まっており、家族と祖父母と叔父叔母までが基本となっています。なぜ親族のみで行われるのかというと、そもそも神前式自体が家と家との結びつきを行うための儀式であるからです。近年は、神前式に友人をゲストとして招くことができる場合も増えてきましたが、会場となる神社や神殿を備えた結婚式場にあらかじめ確認するようにしましょう。

親族のための着物:神前式にふさわしい装いとは

親族として神前式に出席する場合、着物選びには注意が必要です。既婚女性の場合、黒留袖が最も適切な選択とされています。黒留袖は、伝統的な装いでありながらも華やかさを兼ね備えており、特に新郎新婦の母親や祖母、既婚の姉妹にふさわしい着物です。未婚女性の場合、振袖を選ぶことも可能ですし、色留袖を選ぶこともできます。この際、神前式の場では控えめな色合いと柄のものを選ぶとよいでしょう。

神前式に参列する際の着物選びは、格式や伝統を尊重するために重要です。適切な着物を選ぶことで、結婚式の厳かな雰囲気をより一層引き立てることができます。また、着物レンタルを利用することで、格式に合った着物を手軽に準備することが可能です。この機会に、日本の伝統美を身に纏い、特別な日を祝う一員として参加しましょう。

結婚式と着物の格についてさらに知る

これまで、結婚式に招かれた際の着物の選び方、年代や式の形式に合わせた着物の選択、さらに神前式での着物についてお話しました。これらの内容から、結婚式での着物選びはさまざまな要素を考え合わせる必要があることが見えてきます。ここでは、着物の格という観点から、結婚式での選び方に役立つ情報をご紹介します。着物の格は、その式の場やご自身の役割によって、どのような装いがふさわしいかを知る手がかりになります。

結婚式にふさわしい着物の格とは?

結婚式における着物の格には、礼装の度合いによって大きく「第一礼装」「準礼装」「略礼装」の3つのカテゴリがあります。これらの格は、式の正式さや、出席者の役割に応じて選ばれるべきものが異なります。

  • 第一礼装は最もフォーマルな装いであり、黒留袖や色留袖、振袖がこれに該当します。これらは新郎新婦の親族が選ぶことが一般的です。
  • 準礼装には色無地や訪問着が含まれ、遠縁の親族や親しい友人がお呼ばれした際に選ぶ適切な選択肢です。
  • 略礼装では、付け下げや小紋があり、よりカジュアルな結婚式や二次会に適しています。

結婚式における着物の格の選び方

結婚式に適した着物を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 結婚式の種類:挙式、披露宴、二次会など、式の形式によって適切な着物が異なります。
  • 新郎新婦との関係:直接の親族であれば第一礼装を、友人や同僚であれば準礼装を、シーンによっては略礼装を選びます。
  • 会場:ホテルや専門式場、レストランなど、式を行う場所によっても適切な着物が変わります。

結婚式における着物の格の目安

  • 挙式・披露宴:新郎新婦の親族は第一礼装を選びますが、友人は準礼装やが適切です。
  • 二次会:通常は略礼装を選ぶことが多くなります。

これらを参考に、それぞれのシーンにふさわしい着物を選ぶことで、式の雰囲気を高め、美しい一日をさらに特別なものにすることができます。

着物レンタルの予約と準備:スムーズな手続きのために

結婚式で着物を着る場合、着物を準備しなければなりません。購入すると大きな出費になってしまいますが、レンタルの場合は購入よりも出費を減らすことができ、経済的です。しかし、スムーズに理想の着物をレンタルするためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、結婚式用着物レンタルの予約のコツと、当日までの準備リストについて詳しく解説します。

結婚式の着物レンタル予約のコツ

結婚式のための着物レンタルを計画する際、準備とタイミングがとても大切です。以下のステップで、レンタルの準備をスムーズに進めましょう。

  • 早めの予約:結婚式の2~3か月前にはレンタルの予約をすることが望ましいです。希望する着物がある場合は、さらに早く行動を起こすことがおすすめです。
  • 式の詳細を整理:結婚式の日時や場所、式のスタイルを明確にしておきましょう。これらの情報を元にレンタルショップに相談することで、最適な着物を選ぶ手助けをしてくれます。
  • 正確なサイズ情報を準備:自分の身長、体重、バスト、ウエスト、ヒップサイズなどを事前に測定しておきましょう。また、足のサイズも重要です。これらの情報があれば、体型に合った着物や小物を選ぶことができます。
  • アクセサリーも忘れずに:着物と一緒に、帯、草履、バッグなどの小物もレンタル予約します。全体のコーディネートを事前に考えておくことで、統一感のある美しい装いになります。

さらに、以下のポイントにも注意して準備を行いましょう。

  • レンタル期間を確認:結婚式前日に受け取り、翌日返却が基本ですが、ショップによっては柔軟に対応してくれる場合もあります。余裕を持ったスケジュールを確認しましょう。
  • キャンセルポリシーを確認:万が一の事態に備え、キャンセルポリシーも確認しておくことが大切です。

結婚式当日までの準備リスト

着物をレンタルした後、結婚式当日を迎えるまでに準備しておくべきことがいくつかあります。ここでは、当日までにチェックしておきたいポイントをリストアップします。

  • 着付けの予約:着物を着るためには専門の技術が必要です。結婚式当日に着付けをしてくれる美容院や着付け師を事前に予約しましょう。
  • リハーサル:可能であれば、事前に着付けのリハーサルを行い、当日の流れを確認しておくと安心です。
  • 持ち物チェック:着物に合わせて持参する小物(ハンカチ、化粧品など)を準備し、忘れ物がないようにリストアップしておきましょう。
  • 移動手段の確保:結婚式場までの移動手段を事前に計画しておきます。着物に不慣れな場合、移動が難しく感じられる可能性があるため、タクシーを予約するなど、スムーズに移動できる手段を考えておきましょう。また、着物のしわを防ぐための座り方や、長時間快適に過ごすための工夫も事前に確認しておくとよいでしょう。
  • クリーニングの手配:結婚式後は、レンタルした着物をクリーニングに出す必要があります。レンタルショップによっては、クリーニングサービスが含まれている場合もあるため、返却方法と共に確認しておきましょう。
  • 緊急時の準備:小さなトラブルや汚れが発生する可能性もあります。着物に汚れが付着した時にさっと拭き取れるような柔らかい布や、着物を保護するための着物クリップなどを用意しておくと安心です。

結婚式用の着物レンタルは、計画的に準備を進めることで、結婚式当日をより特別なものにすることができます。

結婚式での着物マナーと着付け

結婚式に着物を着て参加することは、日本の伝統的な美しさを表現する素晴らしい方法です。しかし、正しいマナーと適切な着付けは、着物姿をさらに引き立てるために不可欠です。ここでは、結婚式にお呼ばれした際の着物マナーと、美しい着姿を保つための着付けのポイントをご紹介します。

結婚式の着物マナー

結婚式に着物を着て出席する際には、服装だけでなく髪型やメイク、立ち振る舞いにも注意を払う必要があります。これらはすべて、式の雰囲気を重んじ、他の参加者や新郎新婦の気持ちを尊重するためのエチケットです。

  • 髪型:着物には、洗練された髪型がよく似合います。ただし、あまりにも華やかになりすぎないように注意しましょう。特に新郎新婦を引き立てる場であることを忘れずに、控えめながらも品のあるスタイルを心がけます。
  • メイク:着物に合わせたナチュラルなメイクが推奨されます。日本の伝統衣装である着物は、自然な美しさを引き立てるためにデザインされています。そのため、派手な色を全体的に使うのは避け、明るい色はワンポイントにするなど、自身の魅力をナチュラルに引き出すようなメイクを選びましょう。
  • 挙式中の立ち振る舞い:結婚式中は、正しい姿勢を保つことが重要です。背筋を伸ばして立ったり座ったりすると、美しく見えます。また、携帯電話はマナーモードに設定し、式が進行している間は使用を控えるべきです。写真撮影についても、新郎新婦や式場のルールに従い、許可を得てから行うようにしましょう。これらのマナーは、結婚式という一生に一度の特別な日を尊重し、美しく過ごすために欠かせません。

着物の着付け:美しい着姿を保つために

着物を美しく見せる秘訣は、着付けにあります。結婚式などの特別な日に向けて、以下のポイントに注意して、美しい着姿を実現しましょう。

  • 着付けは専門家にお願いする:結婚式のような大切な日には、着付けをプロの手に委ねることをおすすめします。予約は早めに済ませ、当日はゆっくりと準備できるようにしましょう。
  • リハーサルをしておく:可能なら、事前に一度着付けの練習をしておくと、当日の準備がスムーズになり、より心穏やかに式を迎えられます。
  • 美しい姿勢を心がける着物姿の美しさは姿勢で決まります。胸を張り、しっかりとした立ち振る舞いで、着物の魅力を引き立てましょう。

加えて、以下のポイントにも注意してください。

  • 小物使いに工夫を:着物の印象は小物で大きく変わります。帯締めや帯揚げ、草履やバッグを選ぶ際は、全体の調和を考え、式の雰囲気に合ったアイテムを選びましょう。

これらのポイントを押さえることで、結婚式にふさわしい、伝統的な美しさを表現できます。着物で過ごす時間を、忘れられない美しい瞬間にしましょう。

まとめ

結婚式のお呼ばれに着物をレンタルすることは、日本の伝統を祝う素晴らしい方法です。本記事で紹介した選び方、着付け、マナーのポイントを活かし、立場や年代、式の形式に合わせた着物選びをしましょう。また、スムーズなレンタルのための予約のコツや準備リストも忘れずに。この知識をもって、特別な日にふさわしい装いで、忘れがたい一日を過ごしてください。

〈参考記事〉
https://kimondou.jp/information/detail/484
https://www.niwaka.com/ksm/radio/wedding/clothes/kimono/04/#anc002
https://wakon-style.jp/iroha/6526/
https://www.hareginomarusho.co.jp/contents/kimono/266/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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