青磁色グラデーション辻が花の訪問着【hou03】

【プロ監修】初心者におススメの青い着物|コーディネートのコツ完全ガイド

はじめに

着物の中でも青い着物は、バリエーションに富んだ色彩が私たちの心を豊かに彩ります。空や海を思わせるような青は、見る人の心を和ませるだけでなく、着る人にも落ち着きと自信を与えてくれます。この記事では、そんな青い着物の魅力や選び方コーディネートの仕方、そしてレンタルの方法について解説します。着物初心者の方はもちろん、すでに着物を着慣れている方にも新たな発見やインスピレーションを与えられたらと思います。

青い着物の魅力を再発見

日本の伝統衣装である着物は、その形や色、文様一つ一つに意味があります。青は日本人にとって、知的で冷静な印象を与える色です。ここでは、青い着物が持つ心理的な効果と、その多様な着こなし方について解説します。

青い色がもたらす心理的安心感

青色は、西洋では安定や信頼を象徴する色とされています。日本では、青空や青い海、水や河などを連想させることから、爽快感や清涼感を感じる人が多いでしょう。青い色を見るとセロトニンという脳内物質が分泌され、心を落ち着かせる効果があるということです。着物の青も、それに似た雰囲気を醸し出すため、知的だったり冷静だったりという印象になるのでしょう。落ち着いた色合いが求められるフォーマルな場にも適しているので、青い着物結婚式での訪問着成人式の振袖として着用するのがおすすめです。

さまざまなシーンで輝く青い着物の使い方

青い色が持つ美しさと落ち着きは、さまざまな場面で装いを素敵に引き立ててくれます。次に、青い着物を着るのに適したイベントをいくつかご紹介します。

  • 結婚式:親族や友人の結婚式には、フォーマルな青系の訪問着や色留袖、振袖などを着用すると、祝賀ムードを盛り立てることができます。
  • お茶会:カジュアルなお茶会では、特に単衣を着る季節には、青系の訪問着や色無地、御召などがぴったりです。優雅な雰囲気を表現できます。
  • 成人式:成人になった門出を祝う成人式では、明るく華やかな青い振袖が似合います。
  • 卒業式:お子さまの学校の卒業式の付き添いには、格式を感じさせる青い訪問着や色無地が合います。
  • お祭りやイベント:地元のお祭りや文化イベントに参加する際は、カジュアルな青系の紬や絽、または浴衣などを着ると、楽しい雰囲気になります。
  • 観劇やコンサート:劇場での演劇鑑賞やコンサートには、エレガントな青い訪問着や御召が、特別な日の装いとしてぴったりです。
  • 記念撮影:家族や友人との記念撮影では、鮮やかな青い着物を選ぶことで、写真に美しい彩りを加えることができます。着物の種類はイベントに合わせて選びましょう。

これらのイベントでは、青い着物を着用することで、その場の雰囲気やテーマに合わせた装いを楽しむことができます。

初心者でもわかる青い着物の選び方

青い着物を選ぶ際には、着用するイベントの格式や季節着物の素材とサイズが重要なポイントとなります。ここでは、特に初心者が青い着物を選ぶ際の具体的なアドバイスを提供します。青い着物は、その美しい色合いで多くの場面にマッチし、さまざまなアクセサリーと組み合わせることで、大きく印象を変えることができます。

イベントごとの青い着物の選び方

青い着物を選ぶ際は、イベントの格式や雰囲気に合わせて、着物の種類や色柄を選ぶことが大切です。例えば、入学式や卒業式などのフォーマルな場では、濃紺や青灰色、水色などの落ち着いた色合いが厳粛な雰囲気になじみます。着物の種類としては、お子さまの付き添いなら訪問着や色無地、先生なら色無地や訪問着、未婚でしたら小振袖でもいいでしょう。先生の場合は、袴をはくことが多いですね。

一方で、よりカジュアルな集まりや親しい友人との食事会には、明るい水色や空色の着物が向いています。着物の種類としては、小紋や訪問着、紬などが似合います。これらの色は視覚的に爽やかさが感じられ、リラックスした雰囲気を作り出します。

着物の色選びには季節を意識することも大切です。暖かい季節には涼しげな水色や空色を、寒い季節には温かみのある紺や青紫を選ぶことで、季節感を表現することができます。青の異なる陰影を楽しむことは、着物生活をより豊かにする方法の一つです。

青い着物を選ぶ際はこれらのポイントを意識することで、着物選びに自信を持って取り組めるようになります。

素材とサイズの見極め方

着物を選ぶ際には、その素材とサイズが大変重要です。素材は着るシーンや季節によって選びます。サイズは着心地や見た目の美しさに直接影響するので、慎重に選びましょう。初心者の方が着物の素材とサイズをどのように選べばよいかを以下にご紹介します。

着物の素材は、その使用場面に合わせて選ぶことが大切です。例えば、結婚式やお祝い事などの格式の高いフォーマルな場であれば、着物も礼装や準礼装の格式のものを選ぶ必要があります。それに伴って、素材も高品質なものが求められます。正絹はその上品な光沢と優れた質感で、特別な日の装いにふさわしいものです。一方、カジュアルな場では、紬や木綿、麻の着物がおすすめです。紬の着物は独特の趣があり、木綿は長時間着ていても快適です。夏の暑い日には麻の着物が涼しげでおすすめです。

着物のサイズに関しては洋服と異なり、身丈や裄丈袖丈を測定する必要があります。これらに合ったサイズの着物を選ぶことが、快適な着心地と美しい着こなしには欠かせません。特に身丈は、着物の裾と地面の間隔に関係するため、長すぎたり短すぎたりするとバランスが悪く見えてしまいます。裄丈は肩から袖口までの長さを示し、これが短すぎると動きにくく、長すぎるとだらしない印象になります。

初心者の方はサイズを自分で測るのが難しければ、専門の店舗でプロに測定してもらうことをおすすめします。多くの専門店ではプロのスタッフが対応してくれるので、サイズの合った着物選びをアドバイスしてもらえば、初めての方でも安心して着物を楽しむことができます。

「ゆめや」がご用意した、結婚式のお呼ばれや観劇などどんなシーンでも着ていただける、久保田一竹作、辻が花の訪問着です。金糸が織り込まれた白生地に、絞っては染め、絞っては染めの、手間の掛かる手仕事が繰り返され、見事なグラデーションに。さりげなく小花が浮かび上がっています。帯も辻が花の帯でそろえました。ブルーとグレーの2色からお選びいただけます。どんなお席でお召しになっても、人目を引く着物と帯です。

着物のレンタルのすすめ

着物のレンタルは、特別なイベントで着物を楽しむための便利で経済的な方法です。青い着物を着る場合も、レンタルならば手軽に試すことができ、購入に比べて低コストで多様なスタイルを楽しむことができます。ここでは、着物のレンタルを利用するメリットと、青い着物をレンタルする際のポイントについて詳しく解説します。

レンタルで着物を楽しむメリット

着物をレンタルする最大のメリットは、コストパフォーマンスの高さです。特にフォーマルな場で着用する正絹の礼装や豪華な振袖は、購入すると非常に高価になりますが、レンタルなら格安な価格で利用できます。またレンタルを利用することで、季節に合わせた色や柄の着物をその都度選ぶことができ、ファッションの楽しみが広がります。

さらに、レンタルの着物はプロによるメンテナンスが行われているため、いつも清潔で状態の良い着物を着ることができます。これは着物の手入れが難しいと感じる初心者にとって、大きな利点です。さらに着付けのサービスを提供しているレンタル店も多く、着物に慣れていない方でも安心して着用できます。

青い着物をレンタルする際の選び方とポイント

ここでは結婚式にゲストで呼ばれた場合に適した青い訪問着のコーディネート事例を紹介し、青い着物をレンタルする際の選び方ポイントを解説します。

まず、選ぶ青い着物は光沢のある正絹の訪問着が最適です。地色は淡い水色でもいいし、深い紺や青紫のような色合いでも華やかな花文や吉祥文様のものであれば、フォーマルな場にふさわしい祝祭感があります。ただし、結婚式の主役である花嫁よりも目立たないような奥ゆかしさがある上品なものが理想的です。

次に帯ですが、金や銀の糸を多く使って織られた袋帯を選ぶと豪華さが出て、訪問着の華やかさを引き立てます。

小物選びも重要です。帯締めは帯との色のコントラストを楽しむために、青い着物には赤やピンクなど異なる色を選ぶことでアクセントになります。帯留めは洗練されたデザインのものを選び、全体の印象を引き締めます。草履とバッグは帯や着物の色柄に応じた礼装用のものを用いれば、統一感のある装いが完成します。

レンタルショップを選ぶ際は、着物の種類や品ぞろえが豊富な店を選ぶようにしましょう。着物や帯の品質を確認し、清潔で保管状態が良好なものを選ぶことが大切です。また、サイズが合うか試着をしてみることも大事です。レンタル期間や価格、キャンセルポリシーも事前にチェックしておくと安心です。

青い着物のコーディネート術

青い着物はその種類豊かな色合いで、フォーマルな場面にもカジュアルな場面にも合わせることができます。そのためには、青い着物にどのような帯や帯揚げ、帯締めなどの小物を合わせるかが、合わせ方がセンスの見せ所になります。髪飾りやバッグなどのアクセサリーの選び方も大切です。ここでは、青い着物をさらに魅力的に見せるコーディネートのテクニックについて解説します。

アクセサリーや帯を使ったおしゃれなアクセント

青い着物にアクセサリーや帯を選ぶとき、その組み合わせによって大きく印象が変わります。例えば、成人式や結婚式などの華やかなイベントでは、青い訪問着や振袖に合わせて華やかな金や銀の織りの袋帯を選ぶと、格式高い装いになります。帯留めには、桜や梅などの季節の花をモチーフにしたものを選ぶと、季節感も演出できます。

アクセサリーとしては、パールのネックレスや繊細な金のイヤリングがおすすめです。これらは青い着物のエレガントな色合いを引き立てつつ、上品な印象を作り出します。さらに、帯揚げや帯締めを淡い色で統一することで、全体の調和を保ちつつ、さりげないアクセントを加えることができます。

季節や場の雰囲気に合わせた着こなし

青い着物を季節や場の雰囲気に合わせて着こなすことで、その魅力を最大限に引き出すことができます。例えば、春のお花見には、水色や明るい青の着物に桜の柄が入った帯を合わせると、季節感が出たフレッシュな印象になります。帯締めにはピンクや淡い緑色を選び、春らしいやわらかな色使いを楽しむとよいでしょう。

夏の祭りでは、涼しげな藍色の浴衣に白や銀の帯を合わせて、爽やかな印象を作り出すことができます。帯揚げや帯締めを藍色や白にすることで、いっそうの清涼感を演出することができます。また小物には竹や麦わらの素材を取り入れることで、夏を感じさせるスタイリングが完成します。

秋のお茶会では深い紺や青紫の色無地に、季節の草花が描かれた袋帯名古屋帯を合わせます。草履やバッグは濃い茶色で統一し、いっそう秋らしい装いにすることができます。

このように、イベントの性質や季節に応じて着物と帯、アクセサリーを選ぶことで、青い着物をより魅力的に着こなすことができます。それぞれのシーンに合わせたコーディネートを楽しみましょう。

「ゆめや」が提供する、結婚式のお呼ばれや入学式、卒業式などで着ていただける、さまざまな花が手描きされた現代物の手描き友禅の訪問着です。丈も裄も現代のサイズに合わせてゆめやで仕立てました。帯は、七宝柄のおめでたい袋帯を合わせました。青海波や菱文が織り込まれたベージュ地に、オレンジや緑などの七宝文様が浮き出ており、おめでたさを象徴しています。

知っておきたい着物のケア

レンタルした着物を着用する際には、取り扱いを慎重にするとともに着用後のケアが非常に大事です。美しい青の着物などをレンタルした場合は、適切なケアによってその美しさが保たれます。ここでは、レンタルした着物の日常的な取り扱いのコツと、もし着物が汚れてしまった場合の対処法について解説します。

レンタルした着物の取り扱いのコツ

レンタルした着物を取り扱う際には、以下の点に注意してください。

  • 着る前の準備:着物を着る前には、必ず着物が清潔であるかを確認し、しわがないかをチェックしてください。しわがある場合は、スチーマーを軽くあててしわを取り除くことができます。
  • 着用時の注意:着物を着る際は、アクセサリーやバッグの留め具が着物に引っかからないように注意しましょう。また食事をする際には、食べこぼしに注意が必要です。
  • 適切な保管:使用後は着物を適切に折りたたみ、通気性の良い場所で保管してください。湿気を避け、直射日光が当たらない暗所で保管するのが理想的です。

着物が汚れてしまった場合

万が一、レンタルした着物を汚してしまった場合は、早めに対処することが重要です。軽い汚れであれば、水で湿らせた柔らかい布で優しくたたくようにして取り除きます。しかし、油性の汚れや頑固な汚れの場合は、自分で対応しないですぐにレンタル店に連絡して指示に従いましょう。着物はデリケートな素材で作られているため、自宅での強い洗浄は避け、クリーニングはプロフェッショナルに任せるのが最善です。

レンタルした着物を適切にケアすることで美しさを長く保ち、次に着る人も同じように美しい着物を楽しむことができます。

着物を美しく着るためのマナー

着物を着る際には、伝統衣装を美しく着こなすためのマナーが存在します。特にフォーマルな場面で着物を着る場合は、その場の雰囲気や格式に合わせた行動が求められます。ここでは、着付けの基礎からフォーマルな場での立ち居振る舞いに至るまで、着物を正しく美しく着るためのポイントを解説します。

着付けの基礎とそのポイント

着物を着る際に大切なのは、正しい着付けをすることです。着付けは着物の美しさを左右するだけでなく、着ている人の快適さにも直結します。初めての方はプロの着付け師に依頼することもできますが、これからも着物を楽しむためには着付け教室で基本を学ぶことをおすすめします。

着付けの際には、着付けの順序を守ることが大事です。以下のポイントを心掛けてください。

  1. 着付けの準備:ヘアセットやメイクを済ませ、トイレにも行っておきましょう。足袋もあらかじめ履いておきます。
  2. 肌襦袢・長襦袢を着る:肌襦袢と裾よけを身に着けます。その上に半衿を付けた長襦袢を着ます。
  3. 体型を補正する:薄いタオルを巻いて、胸回りや腰回りのデコボコを補正します。そうすることで美しい着物姿を作ることができます。
  4. 着物を着る:着物を肩に羽織って背中心を合わせ、袖を通します。半衿が少し見えるように着物の衿を調整し、衿を合わせます。着物は左前身頃が上になるように、右前で着るのが基本です。伊達締めで固定します。
  5. 帯を結ぶ:フォーマルでは袋帯を二重太鼓結びにします。カジュアルでは名古屋帯や半幅帯を一重太鼓結びするのが基本になります。帯の結び方は、着物の種類によって違ってきます。
  6. 小物の使用:帯締めや帯揚げを装着します。カジュアルの場合は省略することもできます。髪飾りを着け、草履を履けば完成です。

フォーマルな場での着物のマナー

フォーマルな場で着物を着用する際は、以下のマナーを守ることが重要です。

  • 所作:立ち居振る舞いは慎重に、落ち着いて行います。普段着ている洋服と違って袖の袂が長いので、注意しないとグラスや会場の備品などに引っかける可能性があります。また階段を上り降りする際は、裾を少し持ち上げるようにすると歩きやすくなります。
  • 話し方:穏やかで丁寧な話し方を心掛け、声の大きさは控えめにします。
  • 座り方:椅子に腰かけるときは浅めに座って、帯をつぶさないように注意します。また着物の裾を乱さないように、注意深く行動します。

これらのマナーを守ることで着物を美しく着こなすことができ、周囲にも好印象を与えることができます。

まとめ

この記事では、青い着物の魅力とその取り扱い方について詳しく解説しました。着物の選び方から着付けの基礎、さらにはケア方法まで、着物を楽しむための重要なポイントを網羅的に解説しました。正しい知識と技術を身につけることで着物の美しさを最大限に引き出し、日本の伝統衣装を楽しんでいただきたいと思います。

訪問着

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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