桃色に牡丹や菊舞う七歳祝着【kod34】

【着物のプロが監修】七五三とは?その歴史と意味を分かりやすく解説

はじめに

七五三は、日本の伝統的な行事の一つです。このイベントはお子さまの成長と健康を願い、神様に感謝するための特別な儀式として多くの家庭で行われています。3歳、5歳、7歳の大切な節目に、お子さまがご家族とともに神社を訪れ、お詣りします。今回は、この伝統行事の意義について詳しく見ていくことにしましょう。

七五三の意義とは

七五三の背後には、深い意味と歴史が隠されています。古くから、お子さまの成長と健康を願う日本の風習としてこの儀式が行われてきました。特に昔の日本ではお子さまの死亡率が現代に比べて非常に高かったため、無事に3歳、5歳、7歳の節目を迎えられることはご家族にとって大変な喜びであり、それを神様に感謝するとともに今後の健やかな成長を願う意味合いが強く込められていました。

  • 3歳: お子さまが初めて髪を伸ばし始める「髪置きの儀」。多くの場合、この時期に初めて着物を着ることになります。女の子は着物の上に被布を着ることが多いです。
  • 5歳: 男の子が初めて袴着を着る「袴着の儀」。男の子が大人の世界に一歩を踏み出す象徴とされています。
  • 7歳: 女の子が初めて大人と同じ帯を締める「帯解の儀」。女の子が成長し、大人の女性へと一歩ずつ近づいていることを意味しています。

七五三は、お子さまが初めて神社で行う参拝の一つとも言われています。この参拝を通じてお子さまが神様や社会との関わりを学び、その大切さを理解する機会にもなります。ご家族が一緒に神社を訪れることで、ご家族の絆も深まります。

平安時代や江戸時代においては数え年での年齢が重要視されており、その中でも特にこの3つの年齢は、お子さまの成長の重要な節目として考えられていました。そのためにこの伝統的な行事が、現代日本のご家庭においても大切に受け継がれてきたのです。

七五三は、お子さまの成長を家族全員で祝う日本の伝統的なイベントとして、今も多くの家庭で大切に行われています。お子さまの無事な成長を神様に感謝し、今後の健康と幸福を祈るこの行事を通じて、家族の絆も一層深まることでしょう。

今後もこのような伝統的な行事を大切にして、お子さまの成長とご家族の絆を祝う日として多くの家庭で継続して行われることを願います。

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左端「紫色に菊や牡丹の手描き友禅三歳祝着」は大人っぽい絵羽柄の着物。濃いめパープルに牡丹や菊などのお花が鮮やかに描かれています。中央「黒紋付に仙台平袴のアンサンブル 五歳祝着」大人と同じ黒紋付の袴。凛々しい姿で七五三を迎えることができます。右端「ウルトラマリンに四季の花々咲く七歳祝着」鮮やかなブルーに牡丹の花が大きく描かれた大人っぽい着物です。

七五三の由来と歴史

七五三は、日本の伝統的な行事として長い歴史を持ちます。この風習は、お子さまの健やかな成長と、その成長を神様に感謝することを目的としております。七五三の深い由来と歴史的背景について、さらに詳しく掘り下げていきましょう。

起源となった伝統

七五三の起源は、平安時代に遡ります。この時代、お子さまの死亡率は現代と比べて非常に高かったため、無事に特定の年齢を迎えたことは、ご家族にとって大変な喜びでした。

  • 数え年: 昔の日本では、出生した年を1歳と数え、以降の毎年で1歳ずつ加算される「数え年」が用いられていました。この考え方に基づく3歳、5歳、7歳は特に重要な節目として扱われるようになりました。
  • 平安時代の風習: 平安時代にはお子さまが一定の年齢になると髪を伸ばし始める「髪置き」、初めて帯を締める「帯解き」などの儀式が行われていました。これが後の七五三の起源となったと言われています。

歴史的背景

七五三の儀式が広まった背景には、江戸時代の風習や生活環境が大きく影響しています。

  • 江戸時代の風習: 江戸時代に入ると、七五三は一般の家庭でも行われるようになりました。特に武家や公家の間でこの儀式が重要視され、庶民の間にも広がっていったのです。
  • お子さまの健康と成長の願い: かつてお子さまの成長や健康は、多くの病気や災厄から守られることを意味していました。このため、お子さまが無事に特定の年齢を迎えたことを神様に感謝し、今後の健康や長寿を祈願する意味合いが強かったのです。
  • 現代の七五三: 現代では、お子さまの成長をご家族や親戚とともに祝う楽しいイベントとして多くの家庭で行われています。昔のように健康や成長を祈るというよりも、お子さまの成長を喜び、ご家族の絆を深める機会としての意味合いが強くなっています。

七五三の歴史や背景を知ることで、伝統行事の意義や価値をより深く感じることができることでしょう。お子さまの成長をお家族みなさんで祝い、古き良き日本の風習を次世代にも伝えていくことの大切さを再認識する機会として、これからも七五三を大切にしていきたいものですね。

七五三の主な儀式

お子さまの成長と健康を神様に感謝し祈る、日本独特の伝統的な儀式である七五三。特定の年齢になったお子さまが、ご家族とともに神社を訪れてお詣りを行います。ここでは、この七五三の儀式の際に行われる内容やおお詣りの際のマナー、お子さまの役割について詳しく見ていきましょう。

お詣りのマナー

神社でのお詣りには、特定のマナーや作法があります。七五三の際にもこれらのマナーを守りながら、礼儀正しくお詣りを行うことが大切です。

  • 手水の作法: 神社の入口近くにある手水舎で、左手を先に清め、次いで右手、最後に口を清めます。これは心身を清めるための重要な作法です。
  • お賽銭: お賽銭は、目の前の賽銭箱に静かに入れます。金額は決められていませんので、心からの感謝や願いを込めて、適切な金額を捧げることが大切です。
  • 二礼二拍手一礼: お詣りの際には、この作法に従いお詣りをします。まず二回深く頭を下げ、その後二回手を叩き、最後に再び深く頭を下げます。

子供たちの主役としての役割

七五三は、お子さまが主役の行事です。だからこそお子さまの役割や振る舞いも重要となります。

  • 和装での参列: お子さまはこの日、和装を身にまとって神社を訪れるケースが多いです。男の子は袴、女の子は着物をまといます。
  • 神様への感謝: 七五三のお詣りは、お子さまの健やかな成長と未来の健康を神様に祈るもの。お子さま自身が、感謝を持ってお詣りを行えることが望ましいでしょう。
  • 家族との絆: 七五三の行事は、家族全員で参加するのが一般的です。ご家族みなさんで一緒にお詣りを行い、ご家族の絆を深める場とすることができます。

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神社での参拝と方法

七五三の主たる行事ともいえる、神社での参拝。この際の方法や流れについて詳しく見ていきましょう。

  • 参拝のタイミング: 七五三の正式な日は11月15日ですが、神社によっては10月から12月にかけて前後して行うところもあります。事前に神社のHPなどで確認することをおすすめします。
  • 神様への願い: お詣りの際、神様への感謝や願いを心に思い浮かべることが大切です。健康や成長、家族の幸せなど、さまざまな願いを込めてお詣りを行います。
  • 祈祷の受付: 事前に神社で祈祷を受ける予定の場合、事前に受付を済ませておく必要があります。祈祷の内容や料金は神社によって異なりますので、前もって確認しておくと良いでしょう。

11月15日とは何か?

11月15日は、七五三の中心となる日とされています。この日は全国の神社やお寺にたくさんの家族が集まり、お子さま成長を祝います。11月15日という日取りの意味には、古くからの伝統や風習が関わっています。

  • 由来: 11月15日は、古くからお子さまの健やかな成長や無事の長寿を願う日とされてきました。この時期は昔から疫病が収まり穀物の収穫も終わる頃で、新しい一年の始まりとしての意味も持っていました。
  • 風習: 七五三のお祝いは、11月15日に行うのが一般的ですが、数え年や満年齢、地域や家族の風習によって、日程が異なることもあります。大切なのは、ご家族みなさんでお子さまの成長を祝う気持ちです。

七五三の儀式や参拝は、日本の伝統文化を感じることができる貴重な機会です。この大切な日をご家族みなさんで楽しんで過ごすことで、お子さまの成長を祝いながらご家族の絆を深めることができるでしょう。

七五三の服装について

お子さまが美しい衣装を身にまとい、ご家族とともに神社へと足を運ぶ七五三。ここでは七五三の際の服装の意味や、男の子と女の子の違い、そして洋装の選択肢について詳しく解説していきます。

着物や和装の意味

七五三のお祝いには、多くの場合伝統的な和装が選ばれます。着物は日本の伝統文化や歴史を深く感じられる衣装であり、特別な日の装いとして現代まで受け継がれてきました。

  • 和装の背景: 和装は日本の気候や風土に合わせて、長い時間をかけて進化してきました。着物の形や柄、色にはそれぞれ意味が込められており、お子さまの成長やご家族の願いを表現しています。
  • 着物の色や柄: 七五三の際の着物は、鮮やかな色や子供らしい華やかな柄が多く見られます。これはお子さまの無邪気さや可愛らしさを表し、健やかな成長を祝福する意味が込められています。
  • お祝いの意味: 着物や和装を身につけることで、お子さまやご家族はこの大切な日の意味をより深く感じることができるかもしれません。

男の子と女の子の服装の違い

七五三の際の男の子と女の子の服装には、それぞれ特徴や違いがあります。

男の子の服装

  • : 男の子は、特に5歳の際に袴を着用するのが一般的です。袴は男の子の成人を祝うための伝統的な服装としても知られています。
  • 羽織: 袴に加えて羽織を着ることで、より格式のある装いとなります。

女の子の服装

  • 着物: 女の子は、3歳と7歳の際に、華やかな着物を身につけることが一般的です。特に7歳には初めて大人と同じ帯を締める「帯解き」の意味も含まれています。
  • 被布: 3歳の女の子は、可愛らしい被布を着ることも多くなっています。被布は色とりどりの柄が描かれた子供らしい装いとして親しまれています。

女の子の着物はカラフルなものも多く華やかです。ここでは、ゆめやおすすめの7歳祝い着をご紹介しましょう。

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洋装の選択肢

近年、七五三の際に洋装を選ぶご家庭も増えてきました。洋装は和装とは異なり、動きやすさや日常的な着用が可能というメリットがあります。

洋装のポイント

  • フォーマルな装い: 七五三の際には、フォーマルなドレスやスーツを選ぶのがおすすめです。
  • 色や柄の選び方: 子供らしい明るい色や、華やかな柄の洋装を選ぶと、七五三のお祝いムードを高めることができます。
  • アクセサリーや小物: ヘアアクセサリーや小さなハンドバッグなどの小物を加えることで、洋装の装いも一層引き立ちます。

七五三のお祝いには、和装も洋装も、それぞれの魅力や意味があります。お子さまたちが自分らしく、心地よく、そして美しく過ごせる装いを選ぶことで、一生の思い出となることでしょう。

準備と必要な持ち物

七五三を迎えるにあたっては、事前の準備や当日必要な持ち物、記念撮影のポイントなど、きちんと確認しておくポイントがあります。

事前の準備と日取りの決め方

七五三のお祝いは一般的に11月15日前後に行われますが、地域や寺社によっては日取りが異なる場合も。しっかりと計画を立てることで、当日をスムーズに迎えられます。

  • 日取りの選び方: 七五三の主な日程は11月15日ですが、必ずしもその当日に合わせる必要はありません。一般的には平日よりも休日に行う家庭が多いので、早めにご家庭のスケジュールを確認しましょう。
  • 神社やお寺の選び方: ご近所の氏神さまや、ご家族が代々お参りしている場所を選ぶのもよいでしょう。事前に神社やお寺に問い合わせをして、祈祷の時間や料金を確認しておくと安心です。
  • 衣装の選び方: 和装を選ぶ場合、レンタルあるいは購入のどちらを選ぶかも大切なポイントです。早めに決めて準備しておきましょう。洋装を選ぶ場合も、サイズやデザインを事前に確認しておくと良いですね。

当日必要な持ち物一覧

当日は忘れ物などないよう気をつけて、お子さまの可愛らしい姿を目いっぱい楽しみたいものです。以下の一覧を参考に、準備をしてみてください。

  • 子供の衣装: 着物や袴、帯、小物などをきちんと揃えておきましょう。洋装の場合もアクセサリーや小物を忘れずに。
  • お詣りの道具: お参りの際に必要なもの、例えば初穂料を入れる封筒や千歳飴の袋などを準備しておくとスムーズです。
  • 手鏡や櫛: 衣装の着崩れや髪の乱れを直すため、小さな手鏡や櫛を持っていくと便利です。
  • 記念撮影用のカメラやスマートフォン: 思い出の1日をしっかりと残しましょう。
  • 靴下やシューズ: 着物に合わせる足袋や、洋装に合わせる靴を忘れずに。

記念撮影や写真撮影のポイント

七五三の記念撮影は、お子さまたちの成長を記録に刻む大切な思い出となります。美しい1枚を残すためのポイントをいくつか紹介します。

  • 背景の選び方: 神社やお寺の風景、自然の緑や紅葉など、背景となる風景を意識して撮影すると、より一層写真が引き立ちます。
  • 子供の表情: 自然体の笑顔や、お詣りをする真剣な表情など、その瞬間のお子さまの様子をキャッチしましょう。
  • 家族との一緒の写真: ご家族みなさんでの集合写真も、七五三の思い出としてとても価値があります。

七五三の準備や当日の持ち物、記念撮影のポイントなどを事前に押さえ、計画的に準備を進めることで、特別な日をより一層楽しむことができます。お子さまの成長をご家族みなさんで喜べるよう、万全の状態でこの日を迎えたいものですね。

まとめ

日本の伝統的な行事、七五三。お子さまの大切な成長の節目をご家族で祝うこの行事は、多くのご家庭にとって特別な日となります。お子さまの健やかな成長を願い、ご家族の絆を深める大切な機会ですね。

七五三を安心して過ごすためのポイントや、お子さまの成長と家族の思い出の日について触れてみましょう。

七五三を安心して過ごすためのポイント

七五三は子どもたちの成長を祝う大切な日ですが、準備や進行に悩む親御さんも多いことでしょう。そこで、安心して七五三を迎えるためのポイントをいくつか紹介します。

  • 早めの準備: 着物や袴、レンタルの衣装などの確認は早めに。特に9月下旬から12月上旬にかけては多くの家庭が七五三を迎えるため、早めの手配が必要です。
  • 日程の確認: お詣りの日取りは、事前に神社やお寺に確認しましょう。11月15日前後で行われることが多いですが、地域や神社によって異なることも。この日でないとダメ、ということはありませんので、ご家庭の都合や予定を考慮して参拝の日を決めましょう。
  • 当日までの体調管理を大切に: 当日にお子さまが元気にお詣りできるよう、食事や睡眠をしっかりととるよう心掛けましょう。
  • マナーの確認: 神社やお寺での挨拶や、お詣りの際のマナーを事前に確認して、お子さまにも教えておくと安心です。

子供の成長と家族の思い出の日

七五三は、お子さまが無事に3歳、5歳、7歳を迎えることができたことの感謝を込めて、家族で神様にお詣りする日です。平安時代からの伝統として続いてきたこの行事は、お子さまの健やかな成長を願う日として今も多くのご家庭で大切にされています。

ご家族で一緒に過ごすこの日は、お子さまの成長を実感できる大切な時。初めて和装を着る姿を見ると、お子さまの成長を改めて感じることができるでしょう。またご家族みなさんでお詣りをすることで、ご家族の絆も深まります。

写真撮影やご家族での食事など、この日の思い出は、お子さまにとってもご家族にとってもかけがえのないものになるはず。昔とは異なる現代の風習や、家庭それぞれの方法で七五三を祝うことができますが、お子さまの成長を祝い、家族の絆を深めるという七五三の本来の意味は大切にしたいものです。

七五三は、お子さまの健やかな成長を祝うとともに、家族の絆を深める大切な日でもあります。お子さまが一生の思い出として残すこの日を、ご家族みなさんで心から楽しむためにしっかりと準備をして、最高の一日を迎えられるようにしましょう。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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