
和装花嫁衣裳選びのコツ・第3回 和装か洋装か?
結婚式・婚礼での和装。
興味はあるけれど、ウエディングドレスと違って、わかりにくい、難しそう、そもそも何から考えれば良いかわからない。
そんなプレ花嫁さんのために、和装花嫁衣装選びのコツをご紹介するコラム連載第3回です。
第3回のテーマは「和装か洋装か?」。和装に興味はあるけれど、ウェディングドレスも着たい。あれこれ想いをめぐらせるのも楽しみの一つですね。そんなプレ花嫁さんにお伝えしたいポイントをお話いたします。
和装か洋装か?押さえておきたいポイント
目次
1.お色直し
2.和装に洋髪
3.フォトウエディング
4.日本髪も進化しています
1.お色直し
「和装にも興味はあるけど、ドレスも着たい」
一生に一度の結婚式ですから、思い出に残るようにぜんぶ着てみたいですよね。
お色直しの時間を考えると和装から和装、または洋装から洋装へ直すのがいちばん早く、次に、和装から洋装へのお召しかえが早く済みます。ですが洋装から和装へのお色直しも可能です。あとで詳しく述べますが、衣裳に合った髪型に変えるための技術がありますので、始めの髪型から計画して結います。
白無垢→色打掛→黒引き振袖も素敵ですし、黒引き振袖→ウエディングドレスも素敵ですね。ウエディングドレス→引き振袖もきれいだと思います。どのような組み合わせでも、事前に着付け師さんや髪結いさんと相談することができますので、まずはご希望を伝えてみてください。
時間的な余裕が無い場合は、前撮りという方法もあります。和装か洋装か、どちらかを前撮りで記念に残し、結婚式や披露宴ではもう片方をお召しになるという方法です。会場に長く居ることができますから、お客様といっしょに思いっきり楽しむことができますね。
前撮りの写真は大きく引き伸ばして、会場入り口に飾られると良いでしょう。お客様の満足度も、ご自分の希望も両方叶えられる趣向です。どうぞ和装も洋装も、どちらもお召しになってください。
「白無垢とウエディングドレスと、両方白なのは変かしら?」
ちっともおかしくありません。むしろ、花婿さんへの真っ白な想いが伝わって、感動すら覚えるほどです。披露宴は互いの親族や友人に、これから一生を共にする相手を紹介する 場ですから、ご自分の思ったとおりの衣裳で構わないのですよ。
2.和装に洋髪
お色直しの時間や、日本髪は似合わない、カジュアルな結婚式にしたいなどの理由で、和装に洋髪を望まれる花嫁さんも増えています。
洋髪に結ったとしても、髪飾りで和風を演出することはできますし、髪結いさんの技術によっては、洋髪に角隠しを被せることもできるようです。「角隠しよりも綿帽子の方が、すっぽりと隠れるので良いのでは?」と思われるかも知れませんが、お引き摺りには綿帽子は被りませんので、その点はご注意ください。崩しても良い文化と、崩してはいけない文化がありますのでね。
和装に洋髪をご希望であれば、黒引き振袖がぴったりですね。結婚式で、色引き振袖に洋髪では、ちょっとカジュアル過ぎるかもしれません。披露宴でしたら大丈夫だと思いますが、実際に色引き振袖に洋髪で、神社で結婚式を挙げられるカップルもいらっしゃいますからね。禁止ということはないのでしょうが。洋髪にこだわるのであれば、できることなら、結婚式では黒色が多めのきものを選んで、髪飾りで工夫して花嫁らしい装いに仕上げてもらってください。
ただ、和装に洋髪ももちろんですが、教会で和装など、思い切ったことを計画されている場合は、事前にご親族と話し合われてくださいね。
3.フォトウエディング
「結婚式や披露宴はしないけど、思い出は残したい。親にも安心してほしい。いずれ子どもにも見せたい。」
そんな願いを叶えるウエディングスタイルです。神社や教会、レストラン、公園などで、きちんと衣裳を着て写真を撮ってもらいます。前撮りの豪華版ですね。しっかりとしたアルバムに納め、まるで結婚式・披露宴をおこなったかのような思い出が残ります。
陽の光を浴びながら、和装で思い出の街を歩く姿を撮ってもらうのも良いですね。結婚式 ・披露宴では撮ることができない構図や表情の写真を残すのも贅沢で幸せなことです。
結婚式・披露宴よりもたくさんの衣裳を着ることができたり、素敵な場所で写真を撮ることができたりなどメリットも多いということで、近年人気が出ているスタイルです。時間的・金銭的に余裕のある方は、両方なさるのだとか。
結婚式や披露宴を挙げない理由はさまざまでしょうが、記念として形に残したいですよね。フォトウエデォングの費用の相場は15~20万円のところが多いようです。
4.日本髪も進化しています
和装をためらう理由のひとつに、「かつらは重い、痛い」ということがあるのではないでしょうか。この点は、技術の進歩により、ずいぶん軽く、痛くないように改良されていますからご安心ください。
「かつらは取ってつけたような、浮いたような印象になるのではないか」
これも心配ですね。メイクさんの技術で、まるで地毛のように見せることはできますが、やはり地毛の自然さには敵わないかもしれません。
「地毛で文金高島田が結えるの?」
そう、結えるのです。伝統の技術は今でも受け継がれているのですね。気になる髪の長さですが、いちばん短い場合には、前髪が鼻の下、横から後ろ髪が背中の肩甲骨の下あたりであれば、結うことが可能です。いちばん理想の長さは、前髪も後ろ髪も同じ長さで、あばら骨より下あたりですね。腰まで届くほど長くなると、かえって長すぎて、少し切ることを提案される場合もあるということです。ショートカットからは2年、ボブカットからは1年で、必要な長さに届きます。地毛で文金高島田も夢ではありませんよ。
和装から洋装へのお色直しでは、文金高島田から洋髪へチェンジすることになります。文金高島田などの日本髪は、もとは「びんづけ油」という油を使って結っていました。今でもお相撲さんはこの油を使っています。
近年は、びんづけ油を使わずに、スプレーやワックスのみで整髪する「新日本髪」という結い方が開発され、短時間で洋髪に結い直すことができるようになりました。整髪料以外にも、元結の場所など、アレンジしやすく工夫なさるそうですから、髪結いさんとご相談なさってください。価格はかつらを借りるのとさほど変わりませんのでご安心ください。
もちろん、びんづけ油で古式ゆかしい日本髪に結う技術も残されていますので、最初から 最後まで和装という花嫁さんは、ぜひ、びんづけ油で結ってもらってください。仕上がりの雰囲気がしっとりして見事です。
お色直しの時間ですが、文金高島田から洋髪への直しは20~30分ほど、逆に洋髪から文金高島田への直しは、30~40分ほどかかります。この時間を披露宴会場のお客様に楽しんでいただく工夫が必要ですね。
以前、ウエディングドレス→カラードレス→和装という披露宴に参列させていただきました。3着目へのお色直しに時間が掛かったものの、お料理の工夫でさほど待った感じはしませんでしたし、お二人が和装で登場したときの感動で待ち時間も吹き飛びました。ご列席のお客さまのどよめきが今でも忘れられません。ご高齢の親族の中には嬉し泣きをなさる方もいらっしゃいましたよ。老若男女、日本文化への想いはひとつですね。
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