成人式の小物:第3話〜どんなショールと髪飾りをを選べばいいの?

成人式の小物たち、第3話です。

第2話までで、草履・バッグ・帯揚げ・帯締め・重ね衿・半衿と揃いました。

今日は仕上げの、ショールと髪飾りのお話しです。

成人式は冬に開催されることが多いですね。そこで必要になるのがショールです。

よく見かけるのは、白のファーファーしたショールですが、おそらく化繊でできていて、温かさも無いのだろうと思います。白っぽくて若々しくは見えますが、ゆめやの振袖には似合いません。

ゆめやの振袖は、正絹に手描き・手刺繍で描き出されたアンティークです。上質の正絹に、職人が手間暇をかけて描き出した本物の絵柄にふさわしいのは、やはり本物の毛皮のショールです。全体のバランスが大切ですので、ショールだけ安い今風のものを着けるなどをいう手抜きをしては台無しです。

ゆめやでご用意しているのは、フォックスやミンクの本物の毛皮です。見た目の格の高さもまったく違いますし、だんぜん本物の方が暖かいです。

ちょっと大きめで茶色がかった、マダム向きのショールもありますが、ゆめやの黒振袖に合わせるなら、茶色や灰色や黒で、しっかりとバランスが取れますよ。

茶色や黒はもちろんですが、白でも、よく見かけるショールと比べてどっしりとしていますね。本物の風格に満ちています。この本物感が、アンティークのきものにはよく似合います。

ショールはコートやマフラーと同じ役割ですので、外で着るだけになります。会場までの往来や、会場の外でお友達と歓談するときに着けてください。会場の中や記念撮影では取るようにしてくださいね。

着席しているときは膝の上に三つ折りか四つ折りで畳み、会場内で立っているときは二つ折り程度で左腕に掛けていただいても構いません。右手は段差や階段などで褄を取るために空けておきましょう。

ご用意しているショールは30枚ほどで、他の小物に比べると少ないのですが、うっとりとするくらい本格的なものばかりです。手触りも光沢も上品さにあふれていますよ。定番の純白のほか、茶・黒・グレーなど、自信をもっておすすめできる品ばかりを集めました。

仕上げはかんざしなどの髪飾りです。

かんざしは繊細で壊れやすいので、アンティーク品がそのまま残っているわけではありません。昔の職人さんの手作りを補修したものや、新たに買ったもの、ゆめやで作ったものなどがあります。もちろんアンティークの生地を使ったものばかりです。

布の髪飾りは、つまみ細工のものが多いですね。つまみ細工は、江戸時代から伝わる技法で、布の切れ端を利用して作る伝統工芸品です。今でも京都の舞妓さんは日常的に着けていますよ。ふっくらとした花弁には綿が詰めてあるものもあります。

花びらや花芯の色や形、紐のバランス、ビーズや金物の加え方などに工夫が凝らされていて、1枚のきものがすべてこの髪飾りに集約されているかのような豪華さです。

成人式用の髪飾りで鼈甲調のものもありますが、こちらは練り物です。本物は虫が食ってしまいますので、本物の鼈甲の髪飾りはなかなか残っていないものです。

拓殖の櫛は椿油で磨くことができますが、本鼈甲は柔らかい布で拭いて、防虫剤を入れておくくらいでしょうか。大正時代の鼈甲などは虫食いがひどくて、なかなか補修もできません。

そのような中でもゆめやでは、留袖や訪問着用の本鼈甲のかんざしを保管しています。本鼈甲に輝く螺鈿細工がほどこされた、40~50年ほど前のかんざしです。湿度管理をし、防虫剤を入れて虫を防いでいるのですが、なかなか神経を使うものです。

成人式用にご用意しているかんざしは、練り物ではありますが、しっかりと細工がしてあって、透明感もある美しいものばかりです。花の細工のほか、鶴や亀の細工がほどこされています。ほかに、水晶や珊瑚を使った細工ものもご用意しています。

髪飾りで大切なのはデザインですね。菖蒲や紫陽花を着けるわけにはいきません。成人式は1月が多いですので、梅で新春を表現したり、日本の国花である菊や桜にしたり、季節感や、人生の大切な節目であることを意識したデザインが良いでしょう。

新型コロナウイルス感染症の影響で、成人式をGWやお盆に開催する地域も出てきているようですが、梅・菊・桜は季節を問わず着けていただける花ですのでご安心ください。厳密に申しますと、茎や葉まであるものは通年ではなくその季節だけになりますが、髪飾りは花の部分だけですので問題ありません。

振袖を着る機会は、成人式・ご親戚やお友達の結婚式・ご自分の結婚式というところでしょうか。その中で、ご親戚やお友達の結婚式では主役ではありませんので、控えめな髪飾りを使います。

主役の髪飾りを着ける機会は、成人式とご自分の結婚式の2回だけです。どうぞ本当に着けたい豪華な髪飾りを探してくださいませ。

さあ、すべての小物のご紹介が終わりました。アンティークきものを長年取り扱ってきたゆめやが、選びに選び抜いた本格的な小物ばかりです。

ゆめやには数百種類の小物があります。

なぜこんなに増えたかというと、お客さまのリクエストに応えたかったから。

お客さまは、きものが大好きなかたが多いですので、リクエストもさまざまです。赤い重ね衿を合わせてみて、「うーん、この赤じゃない」と仰います。丸ぐけ帯締めもそうです。「赤は赤だけど、ちょっとイメージと違う」「赤が基本だけど黒も入っていてほしい」などと仰るのです。

そんなとき、ゆめやは「ありません」とは言いません。まずは探します。探して無ければ、作ってしまうのです。お客さまには「ありますよ」とお返事して、裏へ回ってバタバタと探したり作ったりいたします。

意地ですね。お客さまのご要望には100%お応えしたい、最高に満足いただけるコーディネートに仕上げたい、そのような気持ちで仕事をさせていただいています。

振袖の小物ではありませんが、先日お子さまのきもので、「黄色い鼻緒」というリクエストがありました。その時点では黄色い鼻緒の草履は無かったのです。ですから、ピンクの鼻緒の上に黄色い生地を縫い付けて、黄色い鼻緒の草履を作り上げました。

鳥のバッグというリクエストもありました。このバッグも作りましたね。真っ赤なビーズのバッグというリクエストもありました。無いとは言いたくありませんので、なんとかして作りました。夜なべ仕事になってしまいましたが、ゆめやが納得できるものを作り、お客さまに満足していただけるよう、どんなことをしてでもご希望に沿うものをご用意いたします。これがゆめやのプロとしての意地です。

以上で成人式の小物たちのご紹介は終わりです。ちょっとワクワクしてきましたか?

お気に入りのきものと帯を選んだら、草履・バッグ・帯揚げ・帯締め・重ね衿・半衿・ショール・髪飾りを選んでいきます。あんまり多過ぎて迷ってしまいますね。

きもの好きにとって小物えらびは楽しい時間です。どうぞゆめや東京店にお越しください。おすすめの組み合わせをご案内いたします。お好きなものをご自由に選んで、あなただけの素敵な振袖姿を、ゆめやと一緒にコーディネートしましょう。ゆめやが集めたたくさんの小物たちが、成人式の晴れ姿に華を添える、大切なアイテムとなりますように。

 

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ゆめや通信編集部

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この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
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監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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