色とりどりの青海波に白い椿の総絞り色振袖【fui100】

【着物のプロが監修】初心者向け!帯揚げの結び方とアレンジ術ガイド

はじめに

日常の中で特別感を持ちたい時に、着物はぴったりです。着物を着ることで、普段の自分とは異なる雰囲気や姿に変えられるのは、まさに魔法のよう。そして、その魔法をさらに特別にする小物の中で、帯揚げは欠かせません。帯揚げの結び方やアレンジ方法によって、着物の雰囲気が大きく変わるのです。

帯揚げの結び方への関心

帯揚げとは帯枕の紐を隠したり帯の結び目を整える役割と、着物や振袖を華やかに魅せるための重要な小物の一つ。特に成人式やお祭り、結婚式などの大切な日に帯揚げの結び方やアレンジが注目されます。着物の色や柄との合わせ方によって、さまざまなコーディネートを楽しめるのが帯揚げの魅力。また一般的な結び方だけでなく、少しのアレンジでおしゃれ度がアップするのも嬉しいポイントです。

帯揚げを使う際のポイントは、結び目です。きつく結びすぎるとシワができ、緩いとモコモコになります。また帯揚げの結び方やアレンジを工夫することで、同じ帯や着物でも異なる印象を持たせることができるので、どんな方法があるのか探してみるのもおすすめです。

今回の記事のカテゴリーと内容の流れ

この記事では、帯揚げの基本的な結び方から、今人気のアレンジ方法までを紹介します。トレンドを取り入れた帯揚げのコーディネートや、伝統的な結び方も取り上げますので、着物初心者の方から上級者の方まで楽しんでいただける内容となっています。

まず帯揚げの基本的な結び方やポイントについて触れ、その後に人気のアレンジ方法をご紹介。そして帯締めや他の小物との合わせ方、相性についても触れていきます。

着物を身にまとう際に、帯揚げの存在はとても大切。自分らしいスタイルを見つけて、一歩先のおしゃれを楽しんでいただければ幸いです。この記事が、帯揚げの魅力を再発見するきっかけとなれば嬉しいです。

帯揚げの基本知識

日本の伝統文化として、着物の歴史は長いです。その魅力を引き立てる小物として、「帯揚げ」があります。今回は帯揚げについての基本知識を深掘りします。

帯揚げとは?

帯揚げは、着物を美しくまとうための小物の一つです。着物を着た際に、前帯の上部分で結ぶ帯揚げは、着物姿に華やかさやアクセントを添えてくれます。

帯揚げはさまざまな色や柄があり、帯揚げを選ぶことは着物ファッションの楽しみの一つ。帯との組み合わせで雰囲気が変わるので、日やシーンに応じて自分らしい帯揚げを選ぶことができます。また帯揚げの素材や柄、色によって、季節感やコーディネートのアクセントも変わってきます。例えば、冬には暖かみのある素材や柄、夏には涼しげな色や柄の帯揚げがおすすめとなります。

ゆめやにもたくさんの色や柄、巾の帯揚げをご用意しています。着物や帯に合わせて選ぶ楽しみがありますよ。

振袖や着付けとの関連性

帯揚げの中でも振袖用はとても豪華なものが用いられます。成人式や結婚式など振袖を着る大切な日には、帯揚げの結び方やアレンジが注目されることが多いです。振袖にとって帯揚げは大きなポイントであり、全体の印象を左右することも。

このようにファッションアイテムとしての機能が目立ちますが、帯揚げは着付けの際にも大切です。本来は帯枕の紐を隠したり、帯を結ぶための下支えとなり、帯の形や結び目がきれいに見えるようにサポートします。

さらに、帯揚げはほかの小物、例えば帯締めや飾りとも関連が深いです。全体のバランスを考えながら、小物との組み合わせを楽しむことができます。例えば、シンプルな帯揚げを選んだ場合は、ヘアの飾りや帯締めでアクセントをつけることで、バランスの良いコーディネートが完成します。

帯揚げは着物の中での小さな存在かもしれませんが、その影響力は大きいです。選び方や結び方、そして他の小物との合わせ方によって、さまざまな雰囲気を楽しむことができます。

オーソドックスな結び方

基本的な結び方とそのポイント

帯揚げを美しく見せるための結び方は、着物の印象を左右します。アレンジの楽しみは尽きることがないのですが、まずは基本からスタートしましょう。基本的な結び方を身につけることで、アレンジの幅も広がるでしょう。

まずは基本の「本結び」です。帯揚げの左右の長さを均等に折り、紐状に三つ折りにします。ひと結びして、下に出た方で輪を作り横一文字にもうひと結びします。このとき、あまり強く結ぶとシワになり出来栄えが悪くなります。帯揚げの柄や色が均等に見えるよう注意しながら、華やかな部分を帯の上から少しだけ見せるようにしましょう。見せる幅は年齢によって違い、若ければ広めに見せ、お歳を召した方は狭くするのが上品です。

振袖に「本結び」だと、このような仕上がりになります。成人式の振袖では、たっぷりと引き出すとよろしいでしょう。結び目自体もゆったりと大きく結ぶと良いですね。お友達の結婚式に出席なさる場合は、あまり引き出さずに、控えめに出しましょう。未婚・既婚にかかわらず、訪問着や留袖の帯揚げも、画像のように控えめに出されると適切です。

結び方のポイントとしては、きれいに折ること。これにより、結び目などが美しく見えるのです。また、帯揚げの長さや幅も結び方の雰囲気を左右しますので、その日の着物や帯のスタイルに合わせて調整してください。

着付けの際のすっきりとした結びのコツ

着物を着る際に、帯揚げの結び方によっては少しもたついたり、帯の結び目が大きく見えることも。そういった時には、すっきりとした結びのコツを知っているとたいへん役立ちます。

すっきりとした結びの一つとして、リボンのような形で帯揚げを結ぶ方法があります。この方法は、帯揚げを三つ折りにしたあと一度結び、リボン結びをして余った部分を帯の間に入れ込みます。帯の結び目が小さく見え、全体の印象もすっきりします。

また、帯揚げの素材や柄によっても結びの方法やアレンジが変わってきます。たとえばシンプルな柄の帯揚げの場合は、リボン結びや簡単な結び方で帯の美しさを引き立てることができます。逆に、きらびやかな柄の帯揚げの場合は、シンプルな結び方を選ぶと帯揚げ自体の美しさが際立ちます。

帯揚げの長さを変えてみるのも、結びのアレンジとしておすすめです。長めの帯揚げを用いれば、結び方のバリエーションも増え華やかさや印象も変わります。着物や帯のスタイル、その日の気分に合わせて帯揚げの長さや結び方を変えて楽しんでみてください。

着物を楽しむ際の小物の一つ、帯揚げ。基本的な結び方からアレンジまで、帯揚げの持つ可能性を最大限に活用して、毎回の着物姿を新鮮に保ってみてはいかがでしょうか。

人気の帯揚げアレンジ方法

美しい着物のスタイルを一段と引き立てる要素として、帯揚げのアレンジは欠かせません。着物を楽しむ女性たちの間で、帯揚げアレンジは進化を続けています。ここからは、特に人気のあるアレンジ方法を紹介していきます。

リボン風の可愛い結び方

リボン風の結び方は、帯揚げをリボンのような形に仕上げます。この結び方は、特に若い女性や振袖を着る成人式におすすめです。華やかで可愛らしい印象を持つこの結び方は、シンプルな着物や振袖にもぴったり合います。

まず、帯揚げの長さを確認します。リボンの形をしっかりと作るためには、帯揚げの幅が広いものを選ぶと良いでしょう。次に、帯揚げを左右均等にして中央でしっかりと結びます。このときに、結び目がリボンの中心になるように注意しましょう。

その後、左右の帯揚げの端を取りリボンの耳部分を作るように結びます。結び目がきれいに隠れるようにしっかりと帯揚げを絞りましょう。結び目が隠れたら、リボンの形を整えて完成です。

このリボン風の結び方は、カタログや店の画像でよく見かける人気のスタイル。特に花柄や色鮮やかな帯揚げを使用すると、より一層華やかな印象に仕上がります。また帯や小物、ヘアスタイルとのコーディネートにも気を使い全体のバランスを考慮すると、さらに魅力的な着姿になります。

華やかな結び方のおすすめ

次におすすめするのは、「花結び」というアレンジ方法。名前からも分かるように、帯揚げを花のように美しく結ぶ方法です。帯の上から帯揚げを少し出して、その部分を花びらのような形にアレンジします。この結び方は、特に春の成人式や花見の時など、華やかなシーンにぴったりです。

また帯揚げの色や柄を選ぶ際も、花結びに合わせて華やかな色や柄を選ぶと、より一層美しい姿に仕上がります。この結び方に合わせて、帯締めや小物、ヘア飾りを選ぶなど、全体のコーディネートを考えることが大切です。

もう一つの結び方は、「入組衿飾り」というアレンジ。帯揚げを斜めに巻きつけ、帯の上部に少し出すことで独特の雰囲気を出す方法です。この結び方は、レトロな雰囲気や古典的な着物スタイルを好む方に特におすすめです。結び方自体はシンプルなので、初心者の方でも気軽に挑戦できるのも魅力的です。

帯揚げのアレンジは自分の好みやその日の気分、またはシチュエーションに応じて楽しむことが大切です。着物を着ること自体が特別な日のものであることを思い出しながら、自分らしいアレンジを楽しんでくださいね。

今流行の帯揚げスタイル

着物は、何世代にもわたって日本の伝統的な服装として親しまれてきました。ですが、現代ではその伝統的な美しさを保ちながらも、新しい風を取り入れて楽しむ人々が増えています。特に注目されているのが、帯揚げのスタイルのアレンジです。日常の中で、少し遊び心を取り入れた着付けを楽しみたいという女性が増えてきているのです。

SNSやpinterestで話題の結び方

近年、SNSやpinterestを中心にさまざまな帯揚げの結び方やアレンジ方法がシェアされています。特に、華やかな結び方やレトロ感のある帯揚げの使い方は、成人式や振袖のコーディネートで多くの女性たちの間で話題になっています。

SNS上で人気となっている結び方の一つは、帯揚げを2枚使って2色のリボンを2つ作る通称ミックスリボン。伝統的な結び方とは異なり、少し遊び心を加えた結び方ですが、帯の柄や色との合わせ方によってはたいへんおしゃれに見えるのです。

また帯揚げの色や柄を工夫することで、シンプルな帯でも一気に華やかな印象を与えることができるのです。例えば、濃い色の着物に、淡い色の帯揚げと、濃い色の帯締めを結ぶことで、アクセントとして帯揚げが際立ちます。

このようなアレンジ方法は、特に若い女性たちの間で人気があり、成人式などの特別な日にはもちろん、普段のお出かけや友人とのランチ時にも取り入れることができます。

帯締めとの組み合わせスタイル

帯揚げだけでなく、帯締めとの組み合わせも注目されています。帯締めと帯揚げの色や柄を上手く合わせることで、コーディネートの幅がぐっと広がるのです。

例えば、帯締めをシンプルな色や柄にすることで、帯揚げの色や柄を強調させることができます。逆に、帯締めを華やかなものにして帯揚げをシンプルにすることで、帯締めを主役にすることもできます。

また、帯締めと帯揚げの長さや幅を変えることで、さらに遊び心を取り入れることができます。例えば、帯締めを斜めに結ぶ方法や、帯揚げを二重にして結び目を出す方法などさまざまなアレンジが考えられます。

気軽にアレンジを楽しみたいという方は、レンタルショップを利用してさまざまな種類の帯締めや帯揚げを試してみるのもおすすめです。また、SNSやpinterestで話題の結び方やアレンジ方法を検索して、自分のスタイルに合わせて取り入れてみてください。

左端「ブルーやマゼンダの染め分けの本紋地に、手描き・手刺繍で花車の色振袖」では、ふんわりとした着物の雰囲気を引き締めるために、黒と白の市松模様の帯を結び、葉っぱや小菊の色から水色の帯締めを選び、裾の色と牡丹の花の色から紫色の帯揚げを選びました。帯揚げの花柄も大振りで、着物の花柄と同じ印象です。

色とりどりの青海波に白い椿の総絞り色振袖」は、帯の裏が辛子色で、きものの八掛は紗綾形が織り出された正絹地にオレンジのぼかしという、どちらもインパクトのある裏地でしたので、このインパクトをたいせつにして、帯揚げはブルーグリーンに花柄の手絞りを合わせ、帯締めは赤と黄色の編み込みに七宝の房留めが付いた凝った誂えでコーディネートしました。

まとめ

着物は、日本の伝統として長く愛されてきました。その美しさや格式を保ちながらも、時代とともに変わってきた着物は、私たち女性のライフスタイルやセンスを映し出しています。そんな中で、今回の記事では、帯揚げの魅力とその結び方に焦点を当てて、少し深く掘り下げてみました。

この記事のポイントを再確認

帯揚げは、着物の中で特に目を引く部分。その結び方やアレンジは、一人一人のセンスや気分に合わせて自由に楽しむことができます。基本的な結び方から、最近人気のアレンジ方法まで多岐にわたる帯揚げの魅力を紹介してきました。その中でも、伝統的な結び方やシンプルな結び方、そして華やかな結び方など、さまざまなスタイルを試してみるのがおすすめです。

帯揚げの楽しみ方は無限大。どんなスタイルや結び方を選ぶかは、その日の気分やシチュエーションによって変わります。伝統的なものから最新のトレンドまで、帯揚げの魅力を存分に味わいながら、自分だけのスタイルを見つけて楽しんでください。

〈参考記事〉
https://kimonoomohi.com/accessories/obiage/#i-10
https://nijiiro-kimono.com/furisode-guide/komono/736/
https://miyatakebook.com/code/obiage24/
https://www.pinterest.jp/pin/356980707948860219/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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