レンタル和装で結婚式にお呼ばれ!立場に合った着物の選び方と着付け
はじめに
親族や友人にお呼ばれした結婚式に、着物を着ていきたいと思っている方も多いのではないでしょうか。しかしなかには、結婚式に着ていくようなフォーマルな着物を持っていないという方もいるでしょう。そんなときに役立つのが、着物レンタルの利用です。そこでまずは、結婚式に着物を着ていきたいという方のために、「着物レンタルとは?」ということから、詳しく解説します。
着物レンタルとは?
着物レンタルとは、着物を一時的に借りることができるサービスです。着物だけでなく、帯や草履、バッグなどの小物類をまとめてレンタルできるところも多いため、着付けに必要なものを一通り揃えられます。扱う着物の種類は店舗によって異なり、結婚式向けのフォーマルな着物を扱っている店舗も多くあります。
着物レンタルを利用するメリット
着物をレンタルするメリットの一つが、費用面の負担が少ないことです。実は、結婚式のようなフォーマルな場面に着ていく着物は、購入するとそれなりの値段がする場合が多いです。
そのため、頻繁に着物を着ない方だと、購入時にかかる負担が大きく感じてしまうこともあるでしょう。しかし、レンタルでは購入するよりも費用を抑えられる場合が多く、気軽に着物を楽しめます。
また着物を購入すると、着用後にクリーニングに出したり、保管したりする場所を用意しなければなりません。これに対し、レンタルの場合は返却をすればよいので、管理の手間がかからずに着物を楽しめます。
結婚式における着物の選び方
着物は、カジュアルからフォーマルまでさまざまな種類があり、着ていく場面によって使い分けます。特に結婚式のようなフォーマルな場面では、自分の立場に合った着物を選ぶ必要があります。ここでは、結婚式に参加する立場別に選びたい着物や、着物選びのコツを解説します。
立場に合わせた着物選び
結婚式に着物で出席する場合、自分の立場に合った着物を選ぶことが大切です。以下に、主な立場ごとの着物の選び方を紹介します。
- 新郎新婦の親族:新郎新婦の母親や祖母、既婚の親族女性は黒留袖を着ることが多いです。新郎新婦の姉妹や親族は、色留袖も選択肢に入ってきます。
- 友人や同僚:友人や同僚の立場で参加する場合は、訪問着が適しています。また、付け下げや色無地なども選ばれています。
- 未婚の女性:未婚の女性の場合は、振袖がおすすめです。年齢的に振袖が着にくい場合は、訪問着を選ぶとよいでしょう。
ここで各種着物をゆめやで人気の着物を例に挙げて解説します。
「水辺に菖蒲や白鷺の五つ紋付黒留袖」真っ黒な生地に裾模様があり、五つの紋が入っている黒留袖。新郎新婦のお母さまや叔母さま・祖母さまが着用することが多い着物です。草花や鶴などが描かれていることが多いのですが、こちらの着物は白鷺柄の珍しいものとなっています。
「ベージュグレーに短冊と鏡裏紋の一つ紋付色留袖」色留袖は落ち着いた色目が多くあり、こちらはベージュグレーで年齢層も幅広く着ていただけます。とても上品な雰囲気になります。
「淡いピンクベージュに菊、牡丹、菖蒲が咲く訪問着」全体に柄の入っている華やかな訪問着は友人や会社の同僚の結婚式におすすめです。淡いピンクベージュは顔色もよく映ります。
「若苗色に織り柄の一つ紋付色無地」落ち着いた着物を着たい方には色無地。シンプルで上品さもあります。挙式に参列する場合は紋付の色無地を選びましょう。
「ドラブ色の紬に牡丹の一つ紋付き付け下げ」かしこまらない雰囲気でカジュアルに着物を着たい方には、付け下げも良いでしょう。
「荒波に船出する乙女心が描かれた五つ紋付色振袖」未婚の女性の正装は振袖です。姉妹や友人も振袖を着ると場が一気に華やぎます。成人式以外では振袖を着る機会は結婚式です。豪華な雰囲気の振袖を着ましょう。
結婚式における着物選びのポイント
結婚式に着ていく着物を選ぶ際は、以下の点にも注意しましょう。
- サイズの確認:自分の身長や体型に合った着物を選ぶことが大切です。特に身丈や裄丈、前幅・後幅は重要なポイントです。
- 小物の選び方:帯や草履、バッグなどの小物も全体のコーディネートを左右します。小物にも格があるため、フォーマルな場にふさわしい小物を選ぶようにしましょう。
着物レンタルでのサイズ選び
着物の魅力を最大限に引きだすためには、適切なサイズの選択が不可欠です。身長や体型に合わせた着物を選ぶことで、美しい着姿を実現し、快適に過ごすことができます。ここでは、サイズ選びのポイントと、大きいサイズや小さいサイズの着物のレンタルについて解説します。
着物のサイズ選びのポイント
着物を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 試着を重視する:着物をレンタルする際は、試着をすると安心です。ネットレンタルを利用する場合は、宅配下見サービスがあるところを利用するとよいでしょう。
- 専門のスタッフに相談する:着物に関する専門知識があると、自分に似合う着物を選びやすいです。迷ったら専門のスタッフに相談しましょう。
- 小物のサイズもチェック:着物と同様に、帯や草履などの小物類のサイズ感も重要です。着物以外のサイズもしっかりとチェックしましょう。
大きいサイズ・小さいサイズの着物レンタル
多くのレンタルショップでは、さまざまなサイズの着物を取り揃えていますが、高身長な方や小柄な方、ふくよかな方などは、注意が必要です。レンタルショップによっては、自分のサイズに合った着物の取り扱いがなかったり、取り扱いが少なかったりすることがあります。
またサイズの取り扱いはあっても希望するデザインを扱っていない、ということも考えられるので、自分のサイズを扱っているか心配な方は事前に店舗に問い合わせると安心です。
着物レンタルの予約と流れ
結婚式で着物レンタルをする際は、あらかじめレンタルの流れを理解しておくと安心です。計画的に準備を進めることで、理想の着物を確実に手に入れ、特別な日を心おきなく楽しむことができます。ここでは、着物レンタルの流れや、早めに予約をする必要がある理由について解説します。
着物レンタルの流れ
一般的に、着物レンタルは以下のような流れで進みます。
1.レンタルする店舗を決める
- 結婚式の日取りが決まったら、可能な限り早めにレンタルする店舗を決め、予約をしましょう。
- 人気のシーズンや休日は特に早めの予約が必要です。
- イベントの2カ月前には予約を済ませるとよいでしょう。
2.着物選び
- 実際に店舗に訪れて着物や帯、小物などを選びます。
- スタッフに話を聞きながら、自分に合う着物を選びます。
- ネットレンタルの場合は、サイトに掲載されている写真や情報を見ながら着物を選びましょう。
3.試着と予約
- 選んだ着物の試着を行い、サイズやデザインの最終確認をします。
- 結婚式当日に着たい着物が決まったら、予約を行いましょう。
4.着物の受け取り
- 指定した日に、店頭または宅配にて着物を受け取ります。
5.当日〜着物の返却
- 結婚式終了後、指定された期日までに、定められた方法で着物を返却します。
- クリーニングは不要なことが多いです。
レンタル予約を早めにするべき理由
レンタル予約を早めにした方がよいのには、以下のような理由があります。
希望の着物を確保するため
人気のデザインやサイズは、早めに予約しないと利用できない可能性があります。
余裕を持つため
予約を早めに済ませることで、直前になって慌てることなく準備を進めることができます。
結婚式における着物レンタルの相場
結婚式に着て行く着物をレンタルする際、その費用はどのくらいになるのか知っていますか?ここでは、結婚式での着物レンタルの相場について解説します。
結婚式の着物レンタル費用の目安
結婚式向けの着物のレンタルは、ピンからキリまであり、1万円程度で借りられるものもあれば、10万円以上の費用がかかることもあります。レンタルショップによって扱う着物の値段も違うため、予算と相談しながら選ぶとよいでしょう。
また、同じ種類の着物でも質やデザインなどによって値段が大きく異なりますが、一概に高い着物が良い、安い着物が悪いというわけではありません。予算の範囲内で希望するデザインの着物を選んでください。
着物レンタルの価格を左右する要因
価格に差が生まれる理由の一つが、着物のデザインの違いです。高級な素材を使っていたり、職人が手間暇をかけたりといった着物は、それだけで費用も上がります。また、新商品、有名なブランドやデザイナーの着物なども高くなります。さらに、セット内容やサービスによっても金額が変わってきます。
このように、着物のレンタル価格を左右する要因はいくつかあります。一概には言えませんが、結婚式に着る着物のレンタル費用を抑えたい場合は、予算の範囲内でできる限り費用負担が少ないものを選ぶとよいでしょう。
結婚式の着物における小物選び
結婚式で着用する着物の美しさを引き立てるためには、適切な小物選びが欠かせません。ここでは、着物の美しさを引き立てる小物の選び方をご紹介するとともに、フルセットレンタルと個別レンタルの違いについても解説します。
草履、バッグ、帯揚げ、帯締めの選び方
着物を着る際は、さまざまな小物が必要になります。ここでは、そのなかでも特に着物のポイントとなる、草履・バッグ・帯揚げ・帯締めの選び方についてご紹介します。着物を引き立てる小物選びのポイントは以下の通りです。
草履
- 快適さと見た目の美しさを考慮します。
- 着物の色や柄に合わせたデザインを選ぶのはもちろん、結婚式にふさわしいフォーマル用のものを選ぶことも大切です。
- 足のサイズに合った草履を選ぶことで、一日中快適に過ごせます。
「金の土台に白いレース編み鼻緒の礼装用草履A」礼装用の草履は金や白が土台になって、鼻緒も豪華です。留袖にはもちろん、訪問着や振袖に合わせることもできます。
バッグ
- 着物のスタイルや色に合わせたデザインを選びます。
- 必要なものが入るサイズかどうかも確認します。
- フォーマルな場では、シンプルで上品なデザインが好まれます。
きもの用のバッグはたくさんものが入るわけではありませんが、コーディネートのアクセントにはとても重要です。「菊絵のゴールド地に金銀散らしの合皮バッグ」金色のバッグはどんな色の着物にも合わせやすく、華やかさが出ます。
帯揚げと帯締め
- 結婚式というフォーマルな場にふさわしい帯揚げと帯締めを選びます。
- 黒留袖や色留袖は、白地のものを選ぶのが基本です。
小物選びのポイント
着物に合わせる小物を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 全体のバランス:着物、帯、小物の色やデザインが全体のバランスと調和しているかを確認します。
- 着用するシーン:結婚式では、フォーマルな場にふさわしい小物を選ぶようにしましょう。
- 快適さ:見た目だけでなく、使い勝手の良さなども意識しましょう。
フルセットと個別レンタルの比較
着物だけでなく小物もあわせてレンタルしたい場合、必要な小物がセットになったフルセットレンタルと、それぞれのアイテムを自分でレンタルする個別レンタルがあります。それぞれの特徴は以下の通りです。
フルセットレンタル
- 着物と小物をセットでレンタルすることで、全体のコーディネートに統一感が生まれます。
- まとめて借りることができるため、忙しい方に適しています。
個別レンタル
- 自分の好みに合わせてアイテムを選べます。
- 特別な小物を選びたい場合や、既に持っている小物を活用したい場合に適しています。
- 全体のコーディネートを自分で考える必要があります。
まとめ - 結婚式の着物レンタルで心にとどめるべきポイント
この記事を通じて、結婚式に着ていく着物をレンタルしたい方に役立つ情報を解説しました。最後に、改めて着物のレンタルを成功させるための重要なポイントをまとめたので参考にしてください。
適切なタイミングでの予約
- 結婚式の日程が決まったら、できるだけ早く着物のレンタルを予約しましょう。
- 人気のシーズンやデザインは早く埋まってしまうことが多いです。
自分に合った着物とサイズの選択
- 結婚式では、参加する立場に合った着物を選びましょう。
- 身長や体型に合わせた着物を選ぶことで、美しい着姿を実現できます。
小物の選択
- 草履やバッグ、帯揚げ、帯締めなどの小物類も着物のトータルコーディネートに大きく影響します。
- 結婚式の場合は、小物類もフォーマルな場にふさわしいものを選ぶことが大切です。
価格と品質のバランス
- 着物のレンタル料金は、店舗や着物によって異なります。
- 予算内で最良の選択をするために、価格と品質を比較検討しましょう。
試着と事前の準備
- 実際に着物を試着してみることで、サイズや着心地を確認できます。
- 着付けやヘアメイクなど、事前の準備も重要です。
日本の伝統衣装である着物は、結婚式という特別な日をさらに美しく彩ってくれます。親族や友人など、大切な人のかけがえのない一日を、着物を着てお祝いしてみてはいかがでしょうか。ぜひ今回のポイントを踏まえて、結婚式で着る着物選びを進めてみてください。