赤い総絞りの菊の花に金駒刺繍の訪問着【hou179】

【2024年版】総絞りの着物とは?伝統技法の魅力を徹底解説!

はじめに

総絞りの着物は、その美しさと希少性から、着物ファンの憧れの的となっています。ただし、一口に総絞りと言っても、絞りの技法や模様はさまざまです。そのため、総絞りを選ぶ際は、どんなシーンに合うのか、どんな点に気をつけたら良いのか迷ってしまう方も多いことでしょう。そこで、本記事では総絞りの着物を着用するに適したシーンや、総絞り着物を選ぶ際のポイントについてご紹介します。ぜひ参考にしながら、自分に合った一着を見つけてみてください。思わず笑顔がこぼれるような、お気に入りの総絞りとの出会い待っているかもしれません。

着物の総絞りとは?その魅力に迫る

ここではまず、「総絞り」とは何かを理解するために、その定義や歴史的・文化的背景について見ていきましょう。

総絞りの定義と特徴

総絞りの着物とは、文字通り、着物全体に絞り染めを施した高級な絞りの着物のことです。絞りとは、布を糸で縛ったり折ったりして防染し、模様を染め出す日本古来の染色技法の一つです。総絞りは、その手法を着物全体にぜいたくに使った最高級の絞り染めと言えます。一般的な絞りの着物との違いは、模様の細かさと立体感にあります。絹の光沢とあいまって、上品で華やかな雰囲気を演出してくれます。ただし、全面に絞りを施すため、型紙を使った絞りに比べると製作に手間がかかり、価格は10万円以上と高額になることが特徴です。

総絞りの歴史と伝統技法

絞り染めの歴史は古く、奈良時代にはすでに衣服に用いられていたと伝えられています。平安時代には貴族の間で流行し、江戸時代には庶民の間にも広まったようです。中でも有名なのが、京都の「京鹿の子絞り」です。他にも、点状の絞りが特徴的な「竹の節絞り」や、片側を染められた糸で絞って染める「片一重生絞り」など、さまざまな絞り方があります。いずれも熟練の職人による手作業で、何百年もの時を経て受け継がれてきた伝統技法と言えるでしょう。そうした匠の技によって、総絞りの着物は現代にも息づいているのです。

総絞りの種類と絞り方

総絞りの着物は、絞りの技法や模様によってさまざまな種類に分けられます。代表的なものとしては、「京鹿の子絞り」「辻が花絞り」などが挙げられるでしょう。絞りの技法も一口に絞りと言っても、布を折ったり縫ったり括ったりと。多岐にわたります。ここでは、絞り方と、総絞りの種類について詳しくご紹介していきます。

絞り方の種類

絞りの技法は大きく分けて、「括り絞り」「縫い絞り」「折り絞り」「板締め絞り」の4種類があります。

  • 括り絞り:布を糸で括って絞る。丸い絞り模様ができる。
  • 縫い絞り:布を縫って絞る。細かい模様も表現可能。
  • 折り絞り:布を折って絞る。規則的な幾何学模様ができる。
  • 板締め絞り:布を板で挟んで絞る。大胆な模様が特徴。

これらの絞り方を組み合わせることで、さまざまな柄の総絞りが生まれます。絞り方によって模様の雰囲気が大きく変わるのも面白いところでしょう。高度な技術を要するため、熟練の職人でなければ美しい総絞りを作ることはできません。手間暇かけた職人芸だからこそ、総絞りは着物の中でも特別な存在と言えます。

代表的な総絞りの種類

総絞りの代表的な種類としては、以下のようなものがあります。

  • 京鹿の子絞り:幾何学模様が特徴。折り絞りと括り絞りを組み合わせた技法。
  • 辻が花絞り:丸い絞りを散りばめた花柄が特徴。括り絞りを用いる。
  • 板締め絞り:格子状の模様が特徴。板で挟んで防染する技法。
  • 蜘蛛絞り:蜘蛛の巣のような模様が特徴。針で刺して絞る技法。
  • ゆらぎ絞り:優しい雰囲気の水玉模様が特徴。ゆらぎのある防染が魅力。

これらはほんの一例で、ほかにも多様な種類の総絞りが存在します。模様の細かさ、職人の技術の高さなど、それぞれに独自の魅力があります。

総絞りの着物の選び方

総絞りの歴史や種類についてご理解いただけたところで、次は総絞りの着物に適したシーンや、選ぶ際のポイントをご紹介します。ぜひ参考にしながら、自分だけの一着を見つけてみてください。

総絞りの着物に適したシーン

総絞りの着物は、その豪華さと上品さから、フォーマルなシーンでの着用がおすすめです。特に、結婚式や披露宴、パーティーなどでは、主賓や来賓の晴れ着として最適と言えます。色留袖や黒留袖に総絞りを選べば、より格調高い装いになるため、新郎新婦のお母さまの衣装としても人気があります。

成人式での振袖も、総絞りなら他の人と差がつく華やかな仕上がりを提供できます。鮮やかな色の絞りなら、晴れの日の主役にふさわしい存在感を放つことでしょう。

ここで一つ、ゆめやでお取り扱いのある総絞りの着物をご紹介しましょう。こちらは、白い正絹地にブルーのぼかしの総絞りで花々が描かれた色振袖です。ぼかしの具合が、まるで陽の光にゆらめいているかのようです。かなりの高級品になりますので、帯はみなさま憧れの龍村製を合わせました。どのようなお席でも自信を持ってお過ごしいただける着物と帯です

こちらのような総絞りの色振袖であれば、晴れの日の装いとして、特別な一着となるでしょう。ゆめやのようなレンタルショップで総絞りを着用することも、コストやコーディネート、着付けの仕上がりと言った面から、とてもおすすめです。

総絞りの着物選びのポイント

総絞りの着物選びで大切なのは、シーンに合わせること、そして自分に合ったデザインを選ぶことです。以下に、総絞りの着物を選ぶ際のポイントをまとめてみました。

  • 着用シーン:結婚式や成人式など、フォーマルなシーンに合う柄を選びましょう。
  • 色柄:自分の好みの色と、肌の色に合う柄を選びます。季節感も大切です。
  • 素材絹100%の正絹を選ぶのが基本です。光沢と肌触りが違います。
  • 絞りの技法:京鹿の子や辻が花など、絞りの種類で雰囲気が変わります。
  • サイズ:身丈や裄丈が合っているか確認します。
  • 予算:高級品だけに、予算もしっかりと考慮しましょう。レンタルも視野に入れると、予算をぐっと抑えることができます。

色柄選びには、着用シーンと自分の好みのバランスが大切です。華やかな席なら、赤や紫など鮮やかな色合いを選びましょう。レンタルの場合は、肌の色に合うかどうかをチェックすることも肝要です。絞りの技法も、京鹿の子なら古典的で上品、辻が花なら可憐な雰囲気と、種類によって印象が異なります。

こちらは、ゆめやでレンタル可能な、総絞りの着物です。菊の花が描かれた総絞りのアンティーク訪問着です。地模様が入った正絹地に、菊の花の手絞りをほどこし、菊の花の中心は金駒刺繍で仕上げられた、極上の逸品です。帯は菊の花の纐纈織を合わせました。帯揚げと帯締めを黄色でポイントカラーにし、若々しいコーディネートになりました

今回ご紹介したような大変な手間のかけられた総絞りは一点物が多いので、サイズ選びは慎重に行いましょう。身丈や裄丈が合っているか、実際に着付けしてみるのがおすすめ。レンタルでも、事前の試着は欠かせません。予算とも相談しながら、運命の一着を見つけてくださいね。

総絞りの着物のコーディネート術

お気に入りの総絞りの着物を見つけたら、次はコーディネートについて考えましょう。ここでは、シーンに合わせた総絞り着物のコーディネートのコツや、小物との合わせ方についてご紹介します。総絞りならではの上品な華やかさを引き立てるポイントを押さえれば、着物初心者の方でも自信を持って着こなせるはず。ぜひ本記事を参考に、総絞りの着物をより楽しんでみてくださいね。

シーン別の総絞り着物コーディネート

ここでは、総絞りの着物のコーディネートにおける、シーン別のアイデアをご紹介します。

  • 結婚式:上品な色柄の総絞りに、金銀の袋帯はとても似合います。草履はエナメルや金銀の物を選ぶと良いでしょう。
  • 成人式:鮮やかな色の振袖総絞りに、豪華な京袋帯や半幅帯を合わせると、華やかな印象になります。髪飾りは花かんざしなどがおすすめです。
  • パーティー:上品な中に華やかさのある色柄の総絞りなら、シックな名古屋帯でモダンに決めるのもすてきです。アクセサリーを効かせれば、より個性が際立ちます。

帯締めや帯揚げなどの小物は、総絞りの色柄に合わせて選ぶのが基本です。ただし、あえて無地の物を合わせてシンプルに着こなすのも粋でしょう。足袋は絹の白足袋が定番ですが、柄物を合わせれば個性を表現することができます。バッグは着物ショップのレンタル品を利用するのもおすすめです。小物で遊びを加えつつ、全体のバランスを見ながらコーディネートすることが大切です。

小物やアクセサリーとの合わせ方

総絞りの着物は、小物やアクセサリーとの合わせ方次第でグッと印象が変わります。ここではそんな小物使いのコツをご紹介しましょう。

  • :総絞りの柄に合う色や柄の物を選びましょう。金銀の帯で華やかさを出すのもすてきです
  • 帯揚げ・帯締め:無地の物なら色を合わせます。柄物なら総絞りと相性の良い物を選びましょう。
  • 草履・バッグ:エナメルや金銀の物でフォーマル感を。シンプルな無地もおすすめです。
  • 髪飾り:花かんざしや簪など、シーンに合った髪飾りを選びます。総絞りの色に合わせると、全体のバランスがよくなります。
  • アクセサリー:シンプルかつ品のよい、パールや和風モチーフの物が良いでしょう。1点で映えるロングネックレスなどもおしゃれです

総絞りは絞りの技法で表現された柄が主役なので、小物は脇役に徹するのがおすすめです。あまり柄が激しい物は避け、シンプルな物を合わせるのが無難です。色についても、総絞りの色柄になじむ物を選ぶのが基本と言えます。アクセサリーは、着物を引き立てつつ品のある物を選びましょう。コーディネート全体のバランスを見ながら、シーンに合った装いを楽しんください。

総絞りの着物:お手入れ方法

総絞りの着物は、手間暇かけて作られた高級品です。しかし、せっかくの逸品も、お手入れを怠ってしまっては台無しになってしまいます。ここでは、総絞りの着物の正しい洗濯方法や保管の仕方についてご紹介します。長く大切に着るためにも、日頃のメンテナンスのコツを押さえておきましょう。意外と簡単な洗濯のポイントや、便利な洗濯グッズの使い方なども併せてお伝えします。シミや汚れへの対処法もお悩みの方は多いことでしょう。ぜひ参考にして、総絞りの美しさを保つお手入れ習慣を身につけてください。

総絞りの着物の洗濯と保管

総絞りの着物の洗濯は、基本的には専門店に任せることをおすすめします。デリケートな絞りを傷めずに洗うには、プロの技術が欠かせません。ただし、汗をかいた程度であれば、家でも手洗いすることは可能です。その際は、以下の手順を参考にしてみてください。

  1. 衿や袖口などの汚れは、直接刷毛で優しくブラッシングしましょう。
  2. 絹用の中性洗剤を使い、ぬるま湯で手早く押し洗いしてください。
  3. すすぎは水を何度か替えて行う。揉まない、絞らないのがポイントです。
  4. 脱水は軽く押して水気を切る程度に。絞り過ぎは厳禁です。
  5. 陰干しで自然乾燥します。乾いたらすぐに畳んで片付けましょう。

洗濯後は風通しの良い場所で保管することが大切です。防虫剤と一緒にたとう紙に包み、桐箱などに収納するのが理想的です。着物を重ねる際は、シミ移りを防ぐためにも、たとう紙は欠かせません。年に1〜2回は風を通すのも良いでしょう。長期保管の際は、2年に1度はプロによるお手入れをするのがおすすめです。定期的なメンテナンスで、長く美しく着られるはずです。

シミや汚れへの対処法

総絞りの着物についてしまったシミや汚れを、そのまま放っておくのは禁物で、早めの対処が必要です。もちろん、目立つシミなら専門店に相談するのが一番ですが、ちょっとしたシミなら家でもケアできます。

  • 食べこぼし:濡れたタオルで優しく叩き、あとは水洗いをします。ただし、油性のシミは洗剤を使いましょう。
  • 泥はね:乾いてから優しくブラッシングします。落ちない場合は、ぬるま湯と洗剤で軽く押し洗いしてください。
  • 雨ジミ:ぬるま湯にお酢を加えて軽く押し洗いします。すすぎは入念に行いましょう。
  • 黄ばみ:漂白剤ではなく、塩素系の漂白剤を使って洗濯にトライする必要があります。ただし、使い方は要注意です。できる限り専門店に相談しましょう。
  • 血液:白布を当てて水で湿らせた後、過酸化水素水をつけて優しく叩いて落とします。こちらも専門店へのご相談をおすすめします。

いずれも、絹地のデリケートな扱いを心がけるのが基本です。絞りの凹凸にはシミが入り込みやすいので、優しく丁寧な手当てを心がけましょう。落ちそうにない場合は我慢せず、専門店に出すのが賢明です。洋服のシミ抜きグッズは使わないことも推奨します。シミの早期発見、早期対処を習慣づけて、きれいな総絞りを長く楽しんでください。

総絞りの着物のレンタルと購入

憧れの総絞りの着物を着てみたいものの、高価な着物を購入することには抵抗がある。そんな方には、レンタルがおすすめです。最近は、総絞りの着物のレンタルサービスも充実しています。手軽に総絞りデビューができる時代なのです。一方で、一生モノの総絞りをご所望なら、やはり購入も視野に入れたいところ。特にアンティーク着物なら、他にはない希少価値のある一着に出会えるかもしれません。ここでは、そんな総絞りの着物のレンタルと購入、それぞれの魅力についてご紹介します。

総絞り着物のレンタルについて

総絞りの着物は、他の着物に比べてレンタル料金が高めに設定されています。それでも、購入するよりは断然お手頃です。レンタル料金は、1泊2日で2万円前後が相場です。5泊6日のレンタルプランなら、3万円程度が目安となります。

レンタルのメリットは、何と言ってもそのお手軽さにあります。着る機会が限られている方にとっては、とても経済的な選択肢と言えるでしょう。サイズの心配もいりません。小物のレンタルサービスを併用すれば、トータルコーディネートも簡単です。

ただし、レンタルにもデメリットはあります。汚れや傷みへの不安は付き物ですし、自分好みの柄に出会えるとは限りません。とはいえ、気軽に総絞りを体験できるのは大変魅力的と言えます。記念日やイベントなど、特別な日の装いにレンタルを活用してみるのも良いでしょう。

アンティーク総絞り着物の魅力

一生大切にできる総絞りの着物をお探しなら、アンティーク着物もおすすめです。アンティーク着物とは、大正から昭和初期に作られた、歴史ある着物のこと。古き良き時代の美意識が詰まった一着は、現代にはない味わい深さがあります。

アンティーク総絞りの魅力は、何と言ってもその希少性です。現存する数が限られているため、世界に一つだけの着物に出会える可能性もあります。古い着物だからこそ、手の込んだ繊細な絞りの技法が用いられているのも特徴です。

ただし、アンティーク着物選びには知識と経験が必要不可欠であり、着物の状態や絞りの価値を見極める目を養う必要があります。シミや傷みのあるものは避け、絞りの美しさに加えて、生地の質感や柄の希少性などもチェックしましょう。

高価なものが多いのも事実ですが、骨董市などで掘り出し物に出会えることもあります。レンタルも視野に入れつつ、自分だけの一生モノを見つける楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。

まとめ

総絞りの着物は、その美しさと希少性から、高い人気を集めている高級着物です。シーンに合わせて上品に着こなすのがポイントで、結婚式や成人式など、フォーマルなシーンでの活躍が期待できるでしょう。さらに、小物との合わせ方次第で、より個性的でおしゃれな装いも楽しめます。気軽に総絞りデビューしたい方にはレンタルがおすすめですし、こだわりの一着を探すならアンティーク着物も魅力的です。ぜひ総絞りの奥深い世界に触れて、自分だけの装いを見つけてみてはいかがでしょうか。

<参考記事>
https://tnii-tes.com/20221024/

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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