草履イメージ

【2024年完全版】初心者が選ぶ!痛くならない着物の草履の選び方

はじめに

草履を選ぶ際、多くの方が見た目の美しさだけでなく、履き心地の良さにも注目します。特に、着物を着用するイベントでは、時間を快適に過ごしたいと考える方が多いでしょう。この記事では、履き心地の良い草履の選び方から、選ぶ際に留意すべきポイント、着用するシーン別のアドバイスまで、幅広く解説します。着物初心者の方でも、この記事を読むことで、草履選びに自信を持って取り組めるようになります。

着物と草履の取り合わせポイント

和装を楽しむ際、着物と草履の組み合わせは非常に重要です。適切な草履を選ぶことで、足元から全体の印象が変わり、着物の美しさをより引き立てることができます。ここでは、着物と草履を完璧にマッチさせるための基本的なポイントについて解説します。

各種着物に合う草履の選び方

着物の種類は多種多様なため、それぞれの着物にはそれに似合う草履があります。フォーマルなシーンには、装飾性が高く華やかな草履を選択するのが一般的です。例えば、訪問着や振袖には金や銀の糸で織り込まれた鼻緒や、美しい刺繍が施された草履がふさわしいでしょう。これらの草履は、特別な日の装いを一段と引き立てます。

対照的に、カジュアルな小紋や紬には、シンプルかつ機能的なデザインの草履を合わせると良いでしょう。自然素材や素朴な色合いの草履は、日常的な着物スタイルを温かみのあるものにしてくれます。

草履を選ぶ際には、着物の色や柄との調和も大事です。着物が華やかな場合は、草履を控えめなデザインにすることで全体のバランスを取ります。逆に、着物の色柄がシンプルな場合には、草履で色柄を取り入れ、アクセントを加えるのがおすすめです。着物と草履の組み合わせによって、さまざまな印象を創り出すことができます。

サイズで変わる、草履の快適性

草履のサイズ選びは、見た目の美しさだけでなく、履き心地にも大きく影響します。適切なサイズの草履は、長時間着用しても快適さを保ち、足の疲れを軽減します。サイズが合わない草履を履くと、歩行時の不安定さや足の痛みの原因となることがあります。

草履の選び方としては、足の長さだけでなく、幅や甲の高さも考慮する必要があります。特に、幅広や甲高の方は、自分の足に合った草履を見つけることが重要です。また、鼻緒の圧迫感に慣れていない場合は、柔らかい素材の足袋を履けばフィット感を向上させ、快適な履き心地につながります。

草履を選ぶ際の最優先事項は、足との自然ななじみ具合です。実際に試し履きをし、歩きやすさやフィット感を直接確かめることが、理想の草履選びには不可欠です。これにより、着物をよりいっそう楽しむことができるでしょう。

アンティークきものレンタルゆめやでは、美しい着物姿を完成させる草履もこだわりの逸品を取り揃えています。花嫁様用の華麗なものから、街着用のカジュアルなものまで、シーンや装いにふさわしい草履をご用意いたします。

振袖や礼装用の草履選びの秘訣

振袖や礼装用の着物を着用する際には、草履選びにも特別な注意を要します。これらの格式の高い着物には、それに見合った格式の草履を選ぶ必要があります。ここでは、振袖や礼装用の草履選びについて解説します。

振袖にふさわしい草履を見つける

振袖は成人式や結婚式など、晴れの日の未婚女性の正装として選ばれる華やかな着物です。このような大切な日の振袖に合わせる草履選びでは、装い全体の華やかさと調和を目指すことが重要です。振袖に合わせる草履は、以下のポイントに注意して選びましょう。

  • 色と素材:振袖の色や柄にマッチした色選びが大切です。振袖に使われている色を草履に取り入れることで、統一感のある装いになります。また、金や銀などの金属光沢のある素材は、振袖を晴れの日の第一礼装として着用するときに選びます。
  • 履き心地の良さ:見た目の美しさだけでなく、履き心地も非常に重要です。振袖は長時間着用することが多いため、足の形に合ったサイズを選ぶこと、そして鼻緒が柔らかい素材でできているかどうかを確認しましょう。足にフィットし、長時間履いても痛くならない草履を選ぶことが、楽しい一日を過ごすための鍵となります。

梅の花に檜扇、御所車の黒振袖」深い黒地に梅や檜扇を色鮮やかに描いた、アンティーク黒振袖です。振袖の色に呼応して、草履も黒と赤が使われたものを。鼻緒には梅の刺繍があしらわれた、梅づくしの艶やかなコーディネートです。

ピンク地の紗綾形に豪華な扇の五つ紋付色振袖」紗綾形紋様を織り出したピンク色の地に、檜扇と御所車を大きく描いたアンティーク色振袖です。白の台に黄色の鼻緒を掛けた草履を合わせて、まとまりのある配色に。歩くたびに赤い前坪や鼻緒の白梅がのぞき、おしゃれ心を醸し出します。

礼装用の草履の選び方

振袖や留袖、婚姻衣装などの礼装用の着物を身に着けるときは、礼装用の草履があるので、それを履きます。礼装用の草履を選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 草履台の厚さ:礼装用として、5cm以上の厚さが適切です。それ以下は、カジュアル用になります。
  • 色の選び方:礼装用の草履には、着物の格式や雰囲気を考慮して、上品な色を選びます。金色や銀色、白などで、エナメルのような光沢感のある素材は、足元から上品さと格式を感じさせます。振袖の場合は、礼装ではありますが、若い女性が身に着けることから、草履も着物に合わせた華やかな色柄のものを履いてもいいとされています。花嫁衣装の白無垢や打掛の場合は、白の婚礼用草履を履くのが定番です。
  • 快適さ:礼装の場でも、長時間の快適な着用を考慮した草履選びが大事です。サイズ感はもちろん、鼻緒の柔らかさや、足の形に自然とフィットするデザインを選ぶことで、足元の疲れを軽減できます。

織り出された鶴が輝く白打掛一式」白打掛を羽織る白無垢姿には、白い草履を合わせるのが基本です。足元に至るまで真っ白でまとめた、清純な花嫁姿です。

松竹梅に舞鶴遊亀紋様刺繍の打掛一式」豪華絢爛な色打掛には、金色の草履が基本です。踵が高い草履ほど、華やかな印象になります。

鹿の子紋様と古典柄の檜扇と菊の黒留袖」結婚式に参列する際に着用する黒留袖や色留袖、訪問着には金銀糸で彩られた礼装用の草履を。格調高い装いには、足元までフォーマルにまとめます。

振袖などの礼装用の草履を選ぶ際には、これらのポイントを心に留めることで、一日を美しく快適に過ごすことができます。

カジュアルな着物に映える草履の選び方

カジュアルな着物を日常のシーンで着用する際は、多種多様な色柄や素材から成る草履の中から、着物に合うものを選ぶことができます。草履は和装の印象を大きく左右するため、カジュアルな着物に合わせる草履は、個性や着こなしのスタイルを反映させることが大切です。ここでは、日常使いにぴったりな草履の選び方と、カジュアルな着こなしに合う草履の色や形について解説します。

日常使いに最適な草履の選び方

普段着の着物スタイルを快適に楽しむためには、適切な草履選びが必要です。長時間の使用でも疲れにくく、快適な歩行が可能な草履は、以下の通りです。

  • 草履台の厚さ:高すぎる草履は歩きにくく、足への負担が大きくなります。日常使いには、厚さが3cm前後の安定感のある低めの台を持つ草履を選びましょう。
  • ソフトな鼻緒:鼻緒が硬いと、足の甲や指に痛みを感じやすくなります。柔らかい素材で作られた鼻緒は、足への圧迫感が少なく、日常使いに最適です。天然素材や柔らかい布製の鼻緒を選ぶと良いでしょう。
  • アクセントになるデザイン:シンプルながらも、着物の色や柄に合わせたデザインの草履を選ぶことで、着こなしがよりいっそう引き立ちます。たとえば、青系の小紋には赤や緑のアクセントが効いた草履を合わせることで、足元からおしゃれを楽しむことができます。

カジュアルな着こなしに合う草履の色と形

カジュアルな着物スタイルに合わせる草履は、色や形による個性の表現が可能です。着物のスタイルやその日の気分に合わせて、以下のような草履を選ぶと、カジュアルながらも洗練されたコーディネートを楽しむことができます。

  • ポップな色使い:カジュアルな着物には、明るくポップな色の草履が映えます。例えば、無地の紬には黄色やピンクなどの鮮やかな色の草履を合わせることで、足元から明るい印象を与えることができます。
  • 柄や模様で遊ぶ:草履の鼻緒に柄や模様が入ったデザインは、シンプルな着物にアクセントを加えるのに最適です。小花柄や幾何学模様、アニマル柄など、さまざまなデザインから自分の好みに合った草履を選ぶことで、日常の着物ライフをより楽しむことができます。
  • 鼻緒と草履台の取り合わせ:鼻緒にはさまざまな色合いのものがあり、柄もいろいろです。草履台も、柄は入らなくともさまざまな色のものがあり、素材も織物やエナメルなどがあって、バラエティに富んでいます。鼻緒と草履台が同系色か異なる色かで、草履の印象が全く変わります。

これらのポイントを踏まえて草履を選べば、日々の着物スタイルがより快適でおしゃれに仕上がります。

痛くない草履で快適な一日を

和装を楽しむ上で、足元の快適さは非常に重要です。特に草履選びは、長時間の着用でも痛くならず、快適に過ごせるかどうかが大事です。ここでは、痛くならない鼻緒の選び方と、歩きやすさを重視した草履の選び方について解説します。

痛くならない鼻緒の選び方

草履選びでは、鼻緒の素材や形状によって足への影響が出やすくなります。足になじまない鼻緒は、以下のような問題を引き起こすことがあります。

  • 足の甲の痛み:細くて硬い素材でできた鼻緒は、足の甲に圧迫感を与え、痛みを引き起こすことがあります。長時間の着用後にこのような症状が現れることが多いです。
  • 指の間の痛み:鼻緒を前で固定している前坪に、足を深く差し入れると、足の親指と人差し指の間に摩擦が生じやすくなります。これが原因で、指の間が擦れて痛くなることがあります。
  • かかとの痛み:長時間草履を履いていると、かかとが痛くなることがあります。固い素材でできた草履台だと、痛くなりやすいです。

これらの悩みを避けるためには、次のような鼻緒の草履を選ぶことが重要です:

  • 柔らかい素材:鼻緒が柔らかい素材でできている草履は、足の甲への圧迫感を軽減し、長時間履いても痛くなりにくいです。
  • 足幅に合った鼻緒:鼻緒の幅が広いと、足への圧迫感を軽減できます。足幅に合った幅の鼻緒を選ぶことが大切です。
  • クッション入り:草履台にクッションが入っていると、長時間履いてもかかとが痛くなりません。

これらのポイントを考慮し、試し履きをすることで、足に合った快適な鼻緒の草履を見つけることができます。

歩きやすさを重視した草履選び

草履の歩きやすさを左右する重要な要素には、草履の台の形状があります。足になじまない台の草履を選んだ場合、以下のような問題が起こります。

  • 足の疲れの増加:柔軟性に乏しい硬い台では、足の自然な動きが妨げられ、歩行時に余計な力が必要になります。これにより、足の疲れが増加します。
  • 適切でない高さ:草履の高さが自分に合っていない場合、足の裏全体に均等に体重が分散されず、一部に過度な負担がかかることがあります。

これらの問題を防ぐためには、次のポイントを抑えた草履選びが効果的です。

  • 柔軟性のある台:柔軟性があると、足の動きに合わせて自然に曲がり、足の疲れを軽減します。
  • 適切な高さ:自分の歩きやすい高さを選ぶことで、足への負担を最小限に抑え、快適な歩行を実現します。

実際に試し履きをし、歩行時の感覚を確かめることで、理想的な歩きやすさの草履を見つけることができます。

草履のお手入れと保管のコツ

草履を長く美しく保つためには、適切なケアと保管が欠かせません。着物を着る機会が季節ごと、または特別な日に限られる場合、その間の正しい管理が草履の寿命を延ばします。ここでは、日々のお手入れ方法と草履を長持ちさせるための保管テクニックについて解説します。

使用後の草履ケア方法

草履を長持ちさせるには、使用後のケアが欠かせません。使用後のケアは、草履の美しさと快適さを保つための第一歩です。日常に取り入れたい簡単な手入れ方法を、以下に解説します。

  • 汚れの拭き取り:使用後は、柔らかい布で草履の鼻緒や台を優しく拭きます。これにより、ほこりや汚れを効果的に除去できます。鼻緒は特に皮脂や汗で汚れやすい部分なので、着用後には特に注意して拭き取ると良いでしょう。
  • 自然乾燥:草履を湿気から守るためには、通気性の良い場所での自然乾燥が重要です。直射日光を避け、風通しの良い場所で陰干しするようにしましょう。湿気が多い日や雨の日に使用した後は、新聞紙や乾燥剤を台と鼻緒の間に入れ、湿気を吸収させることが効果的です。新聞紙は定期的に取り替え、草履内部の湿気を管理します。
  • 注意点:草履の台や鼻緒の変形を防ぐため、重い物を乗せたり、無理に押し込んだりしないようにしましょう。

草履を長持ちさせる保管テクニック

草履を長持ちさせるためには、適切な保管方法が不可欠です。特に素材に応じたケアが必要となります。

  • エナメル素材のケア:光沢のあるエナメル素材の草履は、指紋や汚れが目立ちやすいため、柔らかい布で定期的に拭き取りを行うことが重要です。また、直接日光が当たる場所や高温になる場所を避けて保管し、色あせや素材の劣化を防ぎます。
  • 天然素材の草履の保管:竹やイ草などの天然素材を使用した草履は、湿気に非常に敏感です。湿気を避けるために、乾燥剤を同梱し、通気性の良い布袋に入れて保管します。また、時々風通しを良くするために出して陰干しすることも大切です。

これらのケア方法により、草履の寿命を延ばし、いつも清潔で快適な状態を保つことができます。

まとめ

和装においての草履選びは、着物姿の印象を大きく左右し、和装を完成させるための大切な要素です。この記事では、フォーマルやカジュアルに合わせた草履の選び方や歩きやすい草履の選び方、そして使用後の草履のケア方法までお伝えしました。正しいケアと保管方法で草履を長持ちさせ、自分らしいスタイルで和装を楽しんでください。この記事を通じて、皆さまの和装ライフがさらに充実できることを願っています。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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