着物バッグイメージ

【必読】着物の持ち運び: 専門家が教える3つのコツ

はじめに

着物を外出先へ持ち運ぶ際のコツや、収納に役立つ情報をお伝えします。

着物を持ち運ぶというと、聞くだけで少し難しそうに思えるかもしれません。ですが、適切な方法で持ち運びをすれば、シワになりにくく、自分の大切な着物を安心して移動させられます。成人式や結婚式、卒業式などの特別な日に自身の着物を着用したい方は多いはずです。シワや汚れができないように持ち運びましょう。

着物は大きく、重いため、持ち運びには工夫が必要です。着物を、着物のたたみ方に従ってたたみ、たとう紙に包むのがおすすめです。たとう紙は、シワを防ぎつつ、着物を綺麗に保つ役割があります。また、風呂敷を利用して、着物を包む方法もあります。風呂敷は、薄くて軽いので、持ち運びも便利ですし、色やデザインもさまざまなので、自分の好みに合わせて選ぶことができます。

帯や帯揚げ、長襦袢など、着物に関連する小物も、移動の際にはしっかりと収納しましょう。風呂敷や専用の袋を利用して、まとめての収納がおすすめです。

長時間の移動や旅行の際には、スーツケースやキャリーバッグの使用も考えられます。着物をシワになりにくくするために丁寧にたたんでからたとう紙に包みましょう。

着物を持ち運ぶ際の基本

着物の持ち運びってなぜ大切?

着物は日本の伝統的な衣装であり、多くの女性にとって特別な場面で着るものとして位置付けられています。成人式や結婚式、卒業式など、大切な節目で着用する方が多いでしょう。
初めて着物を持ち運ぶ際に、どのようにして持ち運んだら良いのか、どのようなバッグを使用したら良いのかなど、多くの疑問が浮かびます。スーツケースやキャリーバッグ、風呂敷など、さまざまな方法での持ち運びが考えられる中で、どれが一番適しているのかを知ることは、着物を美しく、安心して持ち運ぶための第一歩と言えるでしょう。

着物はデリケートな生地や、細やかな柄、色の組み合わせが魅力の一つです。適切な収納や持ち運びを怠ると、シワや汚れ、破損の原因となります。洋服とは異なり、独特の構造や生地の特性を持っているため、専用の収納方法や持ち運びの方法が必要となるのです。

和装の持ち運びにおける基本ルール

和装を持ち運ぶときの基本はきちんとした収納方法を覚えることです。着物は縦に重ねてたたむ「本だたみ」が基本となります。このたたみ方は、シワを防ぐことができます。

着物を収納する際はたとう紙に包みます。たとう紙は、湿気を防ぐために着物をしまう和紙で生地の傷みを防ぎます。帯紐や帯揚げ、草履などの和装小物も、専用の袋やケースに入れて持ち運びましょう。

和装の持ち運びは、着物のほかにも、たくさんの小物をいっしょに持ち運びます。

着物と小物イメージ

旅行や移動時には、スーツケースやキャリーバッグを利用しますが、着物はデリケートなため、他の荷物と一緒に入れると、圧迫されてシワができてしまいます。専用のケースや袋に入れてからスーツケースに入れると良いです。

確認や準備を怠らず、大切な着物をしっかりと持ち運びましょう。

コンパクトに持ち運びするための方法

着物をコンパクトに収納するポイント

コンパクトに持ち運ぶための収納方法を紹介します。シワになりにくく、型くずれを避けるための「三つ折り」という方法です。着物は縦型に整え、縦に二つ折りにしてたとう紙に入れタンスなどにしまっておくものです。持ち運ぶために、二つ折りではなく三つ折りにしたり、二つ折りをさらに半分にして四つ折りにしたりもします。持ち運ぶケースに合わせて折りたたむと良いでしょう。ただし、三つ折りや四つ折りで折りたたむ前に、衿や袖、裾の部分をきちんと整え、着物がきれいに平らになるよう気を付けてください。

ガーメントバッグや風呂敷の活用方法

ガーメントバッグは、スーツなどの洋服を持ち運ぶときによく利用されるアイテムですが、着物の持ち運びにも大変便利です。長い移動がある場合や、クリーニングから戻ってきた着物をそのまま収納する際にも、シワを防ぎながらコンパクトに収納できます。

風呂敷は、日本の伝統的な包み布として、さまざまな用途で利用されています。着物の持ち運びにも風呂敷を活用できます。着物の形を崩さずに持ち運びたいときには、風呂敷の柔らかさと弾力性が大変役立ちます。大きめの風呂敷に着物を包んで、端をきちんと結ぶと簡単に持ち運びができます。

小物や帯の持ち運び方法

着物を着る際には、帯や和装小物などのアイテムも一緒に持ち運びが必要です。
帯は端を合わせて中心から折り、再度折ってコンパクトにすると良いです。和装小物は、小物入れやポケット付きのバッグを利用すると、整理整頓しながら持ち運びができます。草履やバッグ、帯揚げなどのアイテムも、それぞれの専用の袋に入れて収納すると移動中に紛失する心配も少なくなります。

適切な持ち運びで、着物の美しさを保ちながら、さまざまな場所でのおしゃれを楽しんでください。

着物持ち運びの専用バッグとケースの選び方

着物の持ち運びの際に、専用のバッグやケースを利用すると、着物や帯、和装小物を安心して運ぶことができます。選び方を見ていきましょう。

便利なキャリーバッグやケースの選び方

着物の持ち運びに便利なキャリーバッグやケースは数多く存在しますが、適切なものを選ぶためのポイントを紹介します。

  • サイズ感: 持ち運びたい着物のサイズや種類に合わせて選びます。例えば、振袖や袴のような豪華なものは、少し大きめのキャリーバッグを選ぶと良いでしょう。一方、浴衣や紬のような比較的コンパクトに収納できるものは、やや小さめのバッグで十分です。
  • 素材の選び方: 持ち運ぶ際のシワを防ぐために、内部がやわらかい素材でできているものを選ぶと良いです。雨や汚れから着物を守るために、外部が撥水加工されている生地の選択がおすすめです。
  • 収納性: キャリーバッグやケースには、帯や和装小物を入れるためのポケットがついているものが便利です。機能的な部分にも目を向けて選びましょう。
  • デザイン: 自分の好みに合わせてデザインや色を選ぶのも大切です。旅行先でのおしゃれも楽しみの一つとなります。

男女兼用やブラック、レディース向けのおしゃれなバッグ

着物の持ち運びバッグは、男女兼用のものから、レディース向けのおしゃれなデザインまで、さまざまなバリエーションがあります。

  • 男女兼用: シンプルで落ち着いた色合いのものが多いです。ブラックや濃い紺色など、どんな場面でも使いやすい色が主流です。実用性を重視したデザインが多く、ポケットの配置や収納スペースの工夫など、使い勝手を考慮した作りになっています。
  • レディース向け: 色やデザインのバリエーションが豊富です。花柄や伝統的な和柄を取り入れたもの、シックなものからポップなものまで、選びの楽しさがあります。
    おしゃれなバッグで、着物の持ち運びも一層楽しくなります。

和洋折衷や出張、旅行用のキャリーバッグのポイント

和洋折衷のスタイルや、出張、旅行での着物の持ち運びを考える際のキャリーバッグ選びのポイントについても触れておきましょう。

  • 和洋折衷: 洋服と着物の両方を収納できるバッグが便利です。和洋の収納スペースが分かれているものや、洋服をシワにならずに収納できるハンガー付きのものがおすすめです。
  • 出張や旅行: 何日分の着物を持ち運ぶかによって、バッグのサイズを選びましょう。移動が多い場合は、キャスター付きのキャリーバッグを選ぶと移動が楽になります。
  • 長時間の移動: 車や新幹線、飛行機などでの長時間の移動の際は、シワを防ぐための工夫が必要です。バッグ内部にシワ防止の機能がついているものや、たとう紙を利用しましょう。

上記のポイントを参考に、持ち運びに適したキャリーバッグやケースを選んで、着物をしっかりと保護しながら移動しましょう。自分に合ったものを見つけてください。

着付け教室や式、旅行先での持ち運びのコツ

シチュエーションに応じて、着物の持ち運びの方法や収納のコツを知っておくと、より一層楽しめるでしょう。

着付け教室への持ち運びポイント

着物に興味を持つと、着付け教室に通って基本を学びたくなります。教室では、着物や帯、和装小物など、一式を持ち運ぶことが多くなるでしょう。着付け教室へ持ち運ぶ際のポイントを紹介します。

  • 専用バッグを活用: キャリーバッグやケースなど、着物専用の収納グッズを利用すると、小物や帯を整理整頓しながら持ち運ぶことができます。シワを防ぐためのたとう紙を間に挟むと綺麗な状態で教室に持ち運びができるでしょう。
  • 風呂敷の活用: 着物や帯を風呂敷で包むと簡単に持ち運びが可能です。風呂敷は薄くて軽いので、他のバッグやスーツケースと一緒に収納する際にも邪魔になりません。
  • 必要な小物を忘れずに: 教室では、和装小物や帯揚げなど、細かいアイテムも使用します。小物入れやポケット付きのバッグを活用して、必要なものをきちんと準備しておきましょう。

このようなポイントを押さえておけば、教室への持ち運びもスムーズになるでしょう。

旅行や出張時の着物の持ち運び方法

旅行や出張で着物を持ち運ぶ際は、特に注意が必要です。移動が長いため、シワや汚れを防ぐことが重要となります。

  • たとう紙の使用: たとう紙はシワを防ぐのに大変役立ちます。着物をたとう紙に包んで持ち運ぶとシワを最小限に抑えられます。
  • キャスター付きのキャリーバッグ: 重たい荷物を持ち運ぶ際は、キャスター付きのキャリーバッグがおすすめです。移動の際の負担を軽減し、長時間の移動も安心して行えます。
  • ポケットや小物入れの活用: 旅先では、和装小物や帯、草履など、多くのアイテムを持ち運ぶ必要があります。ポケットや小物入れを使って、整理整頓しながら収納すると荷物の中で散らばりません。
  • スーツケースに収納: 大きめの着物や振袖など、ボリュームのあるものはスーツケースに収納する方が良いでしょう。スーツケース内でも、他の洋服や荷物と分けて収納ができます。

旅行先での着物の持ち運びは、少し手間がかかりますが、その分、楽しい着物の時間を過ごせるでしょう。

成人式、結婚式などの特別な日の持ち運びアドバイス

成人式や結婚式など、特別な日のための着物の持ち運びは、一段と気を付けたいものです。大切な日のための準備として、以下のアドバイスを参考にしてみてください。

  • 着物専用のケースを活用: ケースには、シワを防ぐためのたとう紙を使用して、着物をしっかりと収納します。帯や和装小物も一緒に入れておくと忘れ物を防げます。
  • 美容室や会場での着付けを検討: 美容室や会場での着付けサービスを利用すると持ち運びの荷物を減らせます。事前に予約や問い合わせをして、当日の流れをスムーズに進めるよう心がけましょう。
  • クリーニング後の保管: 式が終わった後は、着物をクリーニングに出してから、きちんと保管することが大切です。しっかりとした収納方法で、次回も美しい状態で着られるようにしましょう。

特別な日のための準備は、少し手間がかかるかもしれませんが、その分、思い出に残る一日となるでしょう。

着物の持ち運びをより楽にするアイテム

着物を持ち運びする際に役立つアイテムは数多く存在します。アイテムを利用するとおしゃれに、そして効率的に着物を持ち運ぶことができます。以下では、和装小物の収納のコツやおすすめのガーメントケースを詳しく解説します。

和装小物や付属品の収納のコツ

着物を着る際には、帯や帯揚げ、草履といった和装小物も欠かせません。小物をきちんと収納すると持ち運びがとても楽になります。

  • 風呂敷での包み方: 風呂敷は、和装小物の収納に大変便利です。帯や帯揚げを風呂敷に包んでバッグの中に入れると、他の物との摩擦を防ぎながら、簡単に持ち運べます。
  • 専用のポケット付きバッグ: 市場には和装小物を収納するための専用のポケット付きバッグが多く販売されています。帯や帯揚げ、草履といった和装小物をきちんと収納するためのポケットがついていて、持ち運びがとても楽になります。

  

おすすめのガーメントケースやバッグのブランドと特徴

着物を持ち運びする際に便利なガーメントケースやバッグも多数存在します。おすすめの商品を紹介します。

  • 着物専用キャリーバッグ: キャスターやハンガーが付いていて、着物を綺麗な状態で持ち運べるデザインになっています。キャスターが付いているため、楽に持ち運べます。
  • コンパクトな和装バッグ: サイズがコンパクトでありながらも、着物や帯、和装小物をしっかりと収納できます。旅行や成人式、結婚式など、さまざまな場面で役立ちます。
  • 二つ折りガーメントケース: 着物を折りたたんで収納ができるデザインになっています。二つ折りにするとスーツケースやキャリーバッグの中にも簡単に収納ができます。

これらのアイテムは、移動の際の持ち運びを大変楽にしてくれます。選び方のポイントとしては、自分の持っている着物のサイズや、持ち運ぶ頻度を考慮して、適切な商品を選ぶと良いでしょう。

シワを防ぐための方法とアイテム

着物を持ち運びする際の大きな悩みの一つは、シワになりやすいことです。以下は、シワを防ぐための方法とアイテムを紹介します。

  • たとう紙の活用: たとう紙は着物や帯を包む際に役立つアイテムです。
  • ハンガーでの収納: 着物用のハンガーを使用して、着物を吊るして収納する方法も効果的です。
  • 適切な折り方: 着物を持ち運ぶ際には適切な折り方を心掛けましょう。衿や袖をきちんと整えてから、縦に二つ折りにするとシワを防ぐことができます。

これらの方法やアイテムを利用すると、移動中でも着物を美しい状態で保つことができます。

まとめ

着物は、日本の文化を色濃く反映した美しい衣服で、特別な日や行事の際には多くの女性が着用します。着物の持ち運びや収納は、洋服と比べて少し手間がかかりますが、ちょっとしたポイントを押さえるだけで、スマートに持ち運び、美しい状態をキープできるのです。

ポイントとして、和装小物の収納が挙げられます。風呂敷を利用して帯や帯揚げを包む方法や、専用のポケット付きバッグを使う方法は、収納時に小物が散らばらず、探しやすい状態をキープできます。たとう紙を使ってシワを防ぐことができるのも嬉しいポイントです。このような小技を取り入れ、持ち運びを楽にしましょう。

移動時のガーメントケースやバッグの選び方も大切です。着物専用キャリーバッグや、二つ折りガーメントケースは、移動時のシワを予防しつつ、着物を安心して持ち運べるアイテムとしておすすめです。特に、成人式や結婚式など、大切な日に着る振袖や長襦袢を持ち運ぶ際には、これらのアイテムがとても役立ちます。

着物の生地やデザイン、色によっては、シワが目立ちやすいものもあります。適切な折り方やハンガーでの収納方法で、美しい状態を長く保ちましょう。

おしゃれに着物を持ち運びたい方には、和装小物や付属品の収納のコツが役立つでしょう。風呂敷や専用のバッグ、たとう紙の利用など、効果的な方法がたくさんあります。

着物を綺麗に保ちながら持ち運ぶ方法やアイテムはさまざまです。自分の持っている着物のサイズやタイプ、移動の頻度や目的に合わせて、最適な方法やアイテムを選びましょう。

女性同士で、着物の持ち運びや収納に関するアドバイスをシェアすることで、日常でも特別な日でも、着物をもっと身近に感じられるでしょう。着物を愛するすべての女性へ、今後も美しい着物生活をお過ごしください。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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