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【和装婚礼】挙式における色打掛の種類と選び方、レンタルか購入か

はじめに

結婚式は、新郎新婦が新たな人生の一歩を踏み出す大切な日です。その晴れの日を、和装の花嫁衣装を身にまとい、その日の記憶をより色鮮やかに残したいという女性は多いことと思います。この記事では、和装での挙式には欠かせない「色打掛」について、その魅力と選び方を詳しく紹介します。これから紹介する情報を参考にすれば、着物に詳しくない方でも、色打掛の素晴らしさとその選び方のポイントを理解し、素敵な挙式を迎える準備ができます。

挙式の打掛選び:基本知識

結婚式は、一生に一度の大切なイベントです。和装での挙式では、色打掛が結婚式の主役である花嫁の美しさを際立たせ、挙式の雰囲気をいっそう華やかにします。しかし、色打掛の選び方や意味については、ご存じない方も多いかもしれません。ここでは、色打掛の基本知識から選び方まで、詳しく紹介します。

打掛とは?和装での婚礼の心得

打掛は、和装で婚礼を挙げる花嫁にとって重要な衣装で、その起源は室町時代中期にまでさかのぼります。主に挙式や披露宴、前撮りの際に着用されるこの衣装は、華やかな柄や色彩が特徴的です。打掛は通常、正絹の重厚な生地で作られ、金糸や銀糸を用いて描かれた豪華なデザインが多いです。近年では赤や青、緑などさまざまな色の打掛が登場しています。

打掛を選ぶ際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。

  • 色と柄の意味:色や柄にはそれぞれ特別な意味が込められています。例えば、鶴は長寿や幸福を、桜は豊かさや繁栄を象徴します。
  • 会場やテーマに合うか:挙式の会場やテーマに合った打掛を選ぶことで、より一体感のある雰囲気を演出できます。
  • 個性と好み:自分の個性や好みを反映させた打掛を選ぶことで、より自分らしい結婚式を実現できます。

色の意味と結婚式での役割

結婚式における打掛の色には、それぞれに特別な意味があります。例えば、純潔と新生を象徴し、新たな人生の始まりを意味する色です。縁起が良く、神聖さや情熱を表します。また、新たな始まりや希望を象徴し、穏やかさや誠実を意味します。

花嫁が着用する打掛の色は、結婚式の雰囲気を左右する大事な要素であり、花嫁の個性や好みを表現する大切な手段にもなります。細部まで吟味して選ぶことをおすすめします。

色に込める思い:打掛の色選び

結婚式で着る打掛選びは、花嫁の個性と美を引き立てる重要な要素です。特に色選びは、挙式の雰囲気や花嫁の思いを表現する上で大切な役割を担います。ここでは、打掛の色が持つ意味と、色の選び方について解説します。

何色がいい?色から伝わるメッセージ

打掛の色には、それぞれ特別な意味が込められています。ここでは、打掛の色に込められた意味について解説します。

色には、以下のような特別な意味が込められています。

  • :結婚式で最も一般的で、神聖さや厄除けの意味を持つ色とされています。
  • :新しいスタートや花嫁の純潔を象徴します。
  • 金や銀豪華さや格式を示し、祝福の気持ちを強調します。

ここでアンティークきものレンタルゆめやから色打掛をご紹介しましょう。
左端「能舞台の感動が蘇る色打掛一式」能舞台がテーマになっている珍しい柄です。舞台の上で舞っている役者さんが多数います。芸事が好きな職人さんだったのでしょうか?朱色の松のグリーンが映え、光沢もありとても豪華さがあります。
中央「羽ばたく鶴が白・銀・グレーで織り出された白打掛一式」シンプルな白無垢ですが、白や銀の色で鶴が織られ、重厚感がある上品な白無垢になっています。
右端「金色の輝きの中で孔雀・鳳凰・鶴が羽ばたく色打掛一式」赤地にゴールドなのですが、ゴールドの部分がとても多く、金色に輝く色打掛です。鳳凰や鶴が羽ばたいて躍動感のある柄です。

色選びにおける重要なポイントは次の通りです。

  • 挙式の場所や雰囲気:伝統的な神社などの場所では、格式高い色柄が好まれます。
  • 季節感の取り入れ:春なら桜色、秋なら紅葉色を選ぶなど、季節に合わせた色選びもすてきです。
  • 個性の反映:自分らしい色を選ぶことで、より印象的な挙式になります。

美しく映える色の選び方

打掛の色選びでは、以下の点に注意しましょう。

  • 肌色との調和:自分の肌色が映える着物の色を選ぶことが重要です。
  • アクセサリーやヘアスタイルとのマッチング:打掛の色と小物の色を合わせることで、全体のバランスが整います。

結婚式は人生で最も特別な日の一つです。打掛の色を慎重に選ぶことで、その日をさらに特別なものにし、美しい思い出として残すことができます。

打掛と髪型:完璧なハーモニー

結婚式では、主役である花嫁の装いがその日の印象を決めるので、特に打掛と髪型の調和が重要です。打掛の美しさを引き出しつつ、花嫁の個性も際立たせるためには、和装に合った髪型を選ぶことが欠かせません。ここでは、和装に似合う髪型のポイントと、打掛とのバランスを取る重要性について解説します。

和装に合う髪型のポイント

打掛での結婚式は、新郎新婦にとっても参列者たちにとっても、日本の伝統美が印象に残る瞬間です。ここでは、和装を引き立てる髪型を選ぶ際に考慮すべき重要ポイントを詳しく解説します。

伝統的な髪型とその特徴

  • 島田髪:日本の伝統的な髪型の一つで、結婚式に最もよく選ばれます。高さとボリュームが特徴で、打掛の豪華さとよく合います。
  • 角隠し:頭からかぶって髪型を装飾する純白の布で、色打掛との相性が良い伝統的な髪飾りです。

モダンなアレンジの提案

和装でも洋風のエレガンスを取り入れたい場合、「洋髪アレンジ」も人気があります。色打掛なら、洋髪との取り合わせにも非常に適しています。

アクセサリーで華やかさをプラス

簪(かんざし)を用いて、伝統的な髪型をさらに華やかに。打掛の色や柄に合わせたアクセサリーの選び方が、和装をひと際輝かせます。

丸い菊と小菊のべっ甲調花嫁かんざし」は日本髪におすすめの花嫁かんざしで、透明感のあるべっ甲調で上品さと華やかさがあります。洋髪に合わせる場合には、部分的にご使用も可能です。

このように、和装に合う髪型選びには、伝統的な要素とモダンな要素を融合させることができます。花嫁の魅力を最大限に引き出すためにも、打掛との調和を考えた髪型を選ぶことが大切です。花嫁自身の個性や挙式のスタイルに合わせて、最も美しい打掛姿を演出してください。

打掛の着こなしと小物使い

結婚式で花嫁の魅力を最大限に引き出すには、打掛の色や柄選びだけではなく、その着こなしや小物使いが重要な要素になります。ここでは、打掛をより美しく、そして個性的に着こなすための和装小物とアドバイスを紹介します。

打掛を引き立てる和装小物

結婚式の和装で特に重要なのが、打掛をより魅力的に見せる小物の選び方です。打掛との調和を考えた和装小物の選び方を、以下に紹介します。

帯締めと帯揚げ

  • 帯締めは打掛の色や柄とマッチする色を選び、打掛を引き立てることを意識して選びます。細かい装飾が施された帯締めは、シンプルな打掛を引き立てます。
  • 帯揚げは帯締めよりも少し鮮やかな色を選ぶと、アクセントになります。柔らかい素材を選ぶと、より豪華な印象に。

草履とバッグ

  • 草履とバッグは、同じ素材や似た色合いでそろえることで、統一感のある装いを完成させることができます。
  • 草履は足に馴染むものを選び、事前に家で履いておくと良いでしょう。婚礼用の草履は、一般のものよりかかとが高くなっています。バッグは、必要最低限の物が入るサイズを選ぶことが重要です。

髪飾り

  • 髪飾りは、打掛の色や柄、挙式の季節に合わせて選びます。自然の花を使った髪飾りは、和装に自然な美しさを加えます。
  • 簪(かんざし)は、髪型に合わせて選び、大きさや色合いに気をつけて、全体の調和を考えましょう。

これらの小物を選ぶ際には、打掛の色や柄、結婚式の雰囲気と調和するものを選び、自分らしさを表現することが大切です。また、和装小物選びは結婚式の準備の中でも楽しい時間の一つです。ぜひ、自分にとって最適なアイテムを見つけてください。

色打掛と白無垢の違い

和装での挙式を考えている花嫁にとって、打掛の選択は式全体の印象を大きく左右するため、重要な決断となります。婚礼で着用される和装には、打掛と並ぶ代表的な物として白無垢があります。ここでは、人気のある白無垢と色打掛の違い、そしてその選び方について解説します。

白無垢と色打掛

白無垢色打掛は、結婚式における花嫁衣装の二大主役とも言える存在ですが、それぞれに独自の意味合いがあります。

白無垢

  • 純白の白無垢は、花嫁の純潔と結婚の神聖さを象徴しています。格式高い結婚式の挙式で着用されることが多く、花嫁の新たな人生のスタートにふさわしい衣装とされています。
  • 白無垢は、打掛と同じように、絹100パーセントの正絹(しょうけん)で作られることが多く、身にまとう全ての着物や小物も白色のものを合わせるのが基本です。しばしば金糸や銀糸で繊細な模様が織り込まれますが、それがさらに気高さを際立たせます。
  • 白無垢を着用した際は、装飾として綿帽子を頭からかぶります。綿帽子は、白無垢の場合にしか身に着けることができません。

色打掛

  • 色打掛は、赤や青、緑など多彩な色で作られ、豪華な柄が特徴の衣装です。結婚式の披露宴や色直しで選ばれることが多く、華やかさを演出するのにはうってつけの衣装です。
  • 色打掛の色にはそれぞれに意味がありますが、色打掛に選ばれている色のほとんどは縁起の良いものになっています。
  • 色打掛には、装飾として頭部に角隠しを着けるのが好まれます。角隠しは、幅の広い帯状の白い布です。白無垢やその外の婚礼衣装でも着けられますが、色打掛に綿帽子は着けられないので注意が必要です。

白無垢は挙式に、色打掛は披露宴や前撮りに着られる方も多くいらっしゃいます。違いは清楚さと華やかさ。左「相良刺繍で梅・牡丹・鳥の白打掛一式」純白の白無垢は花嫁の証。白地に白糸での柄が刺繍や織りで表現されていて上品さがあります。右「花井幸子作、緑の地に桜・紅葉・御所車の色打掛一式」華やかなグリーンの色打掛はとても豪華ですね。また濃い色の着物にはカラフルな御所車や桜の柄が映え一掃華やかな印象になります。

挙式では白無垢をまとい、披露宴では色打掛に色直しをするという使われ方をすることが多いですが、挙式で色打掛をまとった場合、披露宴で白無垢に色直しをするということはできないという暗黙のルールがあるので、どちらを選ぶかの参考にしてください。

結婚式の和装選びは、花嫁にとって一生の思い出となります。さまざまな種類の色打掛から自分に合ったものを選び、美しく幸せな一日を迎えてください。

色打掛のレンタルと購入の選択

結婚式では、花嫁の装いが最も注目されるものの一つです。特に和装での婚礼における色打掛は、花嫁の美しさと個性を引き立てる重要なアイテムです。色打掛を選ぶにあたって、「レンタルするか、購入するか」という選択肢に直面します。ここでは、それぞれのメリットや選び方、購入時のポイントについて解説します。

色打掛をレンタルするメリットと選び方

一度しか着ない色打掛に、大きな出費をしたくないという方には、レンタルがおすすめです。

レンタルのメリット

  • コストパフォーマンス:色打掛のレンタルは、購入に比べて各段に低いコストで着用することができます。特に高価な正絹のアンティーク着物を選ぶ場合、レンタルならではのメリットが大きいです。
  • 多様な選択肢:レンタルならではの多彩なラインナップから選べるため、理想に近いスタイルを見つけやすいと言えます。
  • 準備の手間削減:色打掛だけでなく、小物一式をセットでレンタルできるため、準備の手間が大幅に削減されます。

選び方のポイント

  • イメージに合わせて:挙式のテーマや会場の雰囲気、季節に合わせた色や柄を選びます。
  • 試着を重ねる:実際に何着か試着し、自分の肌色や体型に合う色・デザインを見極めることが大事です。
  • 小物との調和:打掛と合わせる小物も一緒に試し、全体のバランスを確認しましょう。

色打掛購入のメリットとポイント

結婚式で着用した色打掛を、生涯の記念として持ち続けたい、家族の遺産として継承していきたい、という方には、購入がおすすめです。

購入のメリット

  • オリジナリティ:自分だけの特別な色打掛を持つことができ、自分の結婚式だけでなく、代々、家族で受け継ぐことができる価値のあるアイテムとなります。
  • 完全なフィット:サイズやデザインのカスタマイズが可能で、自分にぴったり合った一着を手に入れることができます。
  • 記念的価値:結婚式の記念として、特別な日を思い出すアイテムとして持ち続けることができます。

購入時のポイント

  • 予算の設定:購入は高額になりがち。事前に予算を設定し、その範囲内で選ぶことが重要です。
  • 品質の確認:素材や縫製の品質をしっかり確認し、長く愛用できるものを選びましょう。
  • 保管方法:正絹などの素材の高価な色打掛は、長く美しく使用するために、適切な保管が必要です。保管方法を学んで、傷みを防ぐ工夫をしましょう。

花嫁が最も輝く一日を美しく彩る色打掛。レンタルと購入のどちらを選ぶにしろ、それぞれの選択には大きなメリットがあります。自分の結婚式のイメージ、予算、そして価値観に合った選択をして、最高の一日を迎えましょう。

まとめ

和装婚礼の中心である打掛選びは、多くの花嫁にとって重要な決断の一つです。この記事では、色打掛の色柄の持つさまざまな意味や選び方、そしてレンタルか購入かという選択肢についての比較を提供しました。結婚式という一生に一度の大切な日に、自分にぴったり合った色打掛を選ぶことは、花嫁の美しさと個性を引き出すための大事な決断になります。

和装での挙式を考える際には、色や柄の意味を理解し、季節や式の雰囲気、そして自分の好みを反映させた色打掛を選ぶことが重要です。レンタルも購入もそれぞれにメリットがありますので、予算や将来にわたっての価値を考え、最適な選択をすることをおすすめします。和装での結婚式準備を進める際には、これらのポイントを念頭に置き、自分にとって最も意味のある選択をしてください。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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