紅藤色と瑠璃色グラデーションの辻が花の訪問着【hou04】

【着物のプロが監修】七五三レンタルで母も満足!失敗しない選び方

はじめに

七五三は、子どもの健やかな成長を祝う日本の伝統行事です。この晴れの日には、子どもと共に家族も晴れ着を身にまとい、神社に参拝して、地元の神様に感謝をこめて子どもの健やかな成長を報告します。

ただ、七五三に着用する着物を準備することは、着物や和装に詳しくない方にとっては少し難しいかもしれません。お母さま自身が着物を着る機会が少なければ、どのような着物を選べばよいのか、また、どのように準備を進めればよいのか迷うこともあるでしょう。この記事では、七五三のために着物をレンタルすることに焦点を当て、お母さま向けの着物の選び方や七五三の準備のポイントについて解説します。

七五三に着物をレンタルするための基礎知識

七五三では、お子さまと共にご家族も晴れ物を着て、神社に参拝することが多いです。そのために着物を購入するとなると高額な費用が必要になり、さらには、どんな着物を選べばいいかとか、どのように着付けをすればいいかといった問題に直面します。そこで、レンタルサービスが選ばれるわけですが、ここでは、そもそも七五三とは何なのかということや、七五三の着物をレンタルすることのメリットについて解説します。

七五三とは?~意味と由来~

七五三は、3歳と5歳の男の子、そして3歳と7歳の女の子の成長を祝う日本の伝統的な行事です。この行事は、平安時代から貴族社会で行われてきた「髪置の儀(かみおきのぎ)」や「袴着の儀(はかまぎのぎ)」、また室町時代から貴族社会で行われてきた「帯解の儀(おびときのぎ)」に由来しています。

「髪置の儀」は、3歳になった男女児が、頭に真綿でできた綿帽子を乗せる儀式で、これを境目に髪を伸ばし始めるのが習わしでした。3歳になるまでは、髪が伸びると剃っていました。「袴着の儀」は、初めは男女児ともに行われていた行事で、5歳になると初めて袴を身に着けるという儀式でした。江戸時代には武家社会でも行われるようになり、5歳の男児だけになるのはその頃からです。「帯解の儀」は、初めは9歳の男女児が、付け紐の付いた乳幼児の着物から、帯を締める大人の着物に衣替えをするという儀式でした。これも江戸時代の頃から武家社会でも行われるようになり、7歳の女児だけの儀式になりました。いずれも、子どもが社会の一員になるための通過儀礼とされています。

11月15日に、3歳の男女児、5歳の男の子、7歳の女の子が家族総出で神社詣でをするという七五三の原型ができたのは、江戸時代のことでした。最初は江戸の裕福な層の行事でしたが、明治時代になると日本の都市部の庶民の間にも広まり、今日のように日本全国にまで広まったのは昭和の時代になってからのことでした。

晴れ着をレンタルするメリットとは

七五三に着物をレンタルする最大のメリットは、何と言ってもその手軽さと経済性にあります。一度しか着ないかもしれない着物を購入するというのは、経済的にハードルの高い決断が必要ですが、レンタルなら、お宮参りや七五三といったさまざまな場面で、その時にふさわしい着物を手軽に着用することができます。また、レンタル料金には着付けや小物一式が含まれていることが多く、準備に必要な時間や労力を大幅に削減できます。さらに、高品質な着物をリーズナブルな価格で借りることができ、伝統的な日本の着物文化を楽しむことができます。

母親向けの七五三の晴れ着の選び方

七五三のお祝いは、お子さまにとってだけでなく、親御さんにとっても特別な日です。特にお母さまは、自分自身の装いにも気を配りたいもの。でも、着物選びに慣れていない方にとっては、どのように選べばよいのか迷ってしまうことも少なくありません。ここでは、年代別の着物のおすすめスタイルや、お母さまにも七五三の日を心から楽しんでいただけるような着物選びのポイントを解説します。

年代別おすすめの着物スタイル~20代から40代のママに~

七五三にお母さまが着る着物を選ぶには、最初に、着物の格式を理解しておく必要があります。お子さまが着用している七五三用の着物は、格式の高い正装に当たるため、お母さまが着る着物は、一段格式を落とした種類の着物を選ぶ必要があります。七五三の主役は、あくまでお子さまだからです。お母さまの着物は、訪問着、色無地、付け下げ、江戸小紋などから選びましょう。これなら、格式的に申し分ありません。それさえ気を付ければ、あとは、お好きな色や柄を選んで大丈夫です。

20代のママには、フレッシュで明るい色合いの着物がおすすめです。淡いピンクや水色、柔らかな黄色など、若々しさを引き立てる色を選ぶと良いでしょう。また、小さな花柄やぼかし柄が施された着物は、フレッシュな印象を与えます。

30代のママは、少し落ち着いた色合いでありながらも、上品さと華やかさを兼ね備えた着物を選ぶと良いでしょう。淡いグレーや紫、緑などの色無地や、シンプルながらも存在感のある柄物がおすすめです。

40代のママには、落ち着きと品格を感じさせる色合いの着物が似合います。深みのある紺や赤、または上品な白やクリーム色を基調とした着物を選ぶと、年齢に合った落ち着いた美しさを演出できます。古典柄や松竹梅などの伝統的な柄が入った着物は、格式高い装いを求める方にもぴったりです。

誰でも簡単にできる、サイズの正しい測り方

着物を選ぶ際に最も重要なのが、サイズの合ったものを選ぶことです。サイズが合っていないと、着姿が美しく見えなかったり、動きにくかったりします。ここでは、自宅で簡単に測れるサイズの測り方を解説します。

まず、身長と裄丈(ゆきたけ)を測ります。身長は、足の裏から頭のてっぺんまで直立した状態で測ります。裄丈は、背中心から肩を通って手首までの長さを測ります。これにより、着物の丈や袖丈が自分に合っているかを確認できます。

次に、身丈(みたけ)を測ります。これは、後ろ衿の付け根から背中を通って踵(かかと)までの長さです。七五三で着用する訪問着や色無地などのフォーマルな着物は、身丈が身長と同じくらいのものを選ぶと美しい着姿になります。

最後に、帯のサイズも確認しましょう。帯は、体型によって選ぶ長さが異なりますが、一般的には約4メートルのものが多く用いられます。自分のウエストサイズに合わせて、適切な長さの帯を選ぶことが大切です。

これらのポイントを押さえることで、サイズがぴったりの着物を見つけることができます。サイズが合った着物を選ぶことで、七五三の日をよりいっそう美しく、そして快適に過ごすことができるでしょう。

紅藤色と瑠璃色グラデーションの辻が花の訪問着【hou04】
「ゆめや」が提供する、七五三でお母さまに着ていただける、幻の染物として人気の高い「辻が花」染めの訪問着と帯です。紅藤色から瑠璃色へのぼかしが施され、描かれているのは、牡丹、桔梗、菊、桜、藤、紅葉でしょうか。デフォルメされているので花々の種類は定かではありませんが、春にも秋にもお召しいただける訪問着です。帯はブルーとグレーの2本の「辻が花」染めをご用意しています。

七五三での母親の服装についての提案

七五三の参詣では、お子さまだけでなく、お母さまの服装も注目されます。お母さまとして上品な、その日にふさわしい格式の装いを選ぶことが大事です。ここでは、七五三にふさわしい着物の選び方や、アクセサリーや小物の選び方について解説します。

着物の素材とデザインの選び方

絹100%で仕立てられた着物を、正絹(しょうけん)の着物と言います。正絹の着物は、その美しい光沢と上品な質感で、晴れの日の装いにふさわしい着物です。七五三で着る着物に訪問着や色無地などを選ぶ際には、素材にも注目し、正絹の着物を選ぶとよいでしょう。

七五三でお母さまの着物を選ぶ際には、年齢や体型、さらにはお子さまの着物との調和を考えることが大切です。20代、30代、40代のお母さまそれぞれに合った色や柄があります。若いお母さまであれば、淡い色や繊細な柄の着物が、フレッシュで明るい印象を与えることができます。もっと年齢が上のお母さまであれば、落ち着いた色合いの中にも、上品さと華やかさを感じさせるデザインが適しています。

着物の色柄には、伝統的なものばかりではなく、モダンなデザインを取り入れたものもあります。和モダンの着物は、伝統的な美しさはそのままに、現代的な感覚を取り入れたスタイルが特徴です。例えば、古典的な柄にモダンな色使いを加えたり、伝統的な形に少しのアレンジを加えることで、新しい魅力を放つ着物があるので、候補に加えてはいかがでしょうか。

アクセサリーと小物で上品なコーディネート

アクセサリーや小物の選び方によって、着物の美しさを引き立てることができます。上品で洗練されたコーディネートを目指すには、着物の色や柄に合わせた小物の選び方を知っておくことが肝心です。例えば、帯締めや帯揚げは、着物の色柄と調和する色や柄を選び、さりげないアクセントにします。また草履やバッグも、全体の雰囲気に合わせて選ぶことで、統一感のある装いを完成させることができます。

さらに、アクセサリーは、簪(かんざし)などの髪飾りが中心になります。あまり派手なものは避け、控えめながらも存在感のあるものを選ぶと良いでしょう。例えば、パールやシンプルな金属製のものなどは着物との相性が良く、格式ある装いを演出できます。重要なのは、全体のバランスを考えたコーディネートを心がけることです。

七五三では、お母さまもお子さまと同様に、華やかで上品な装いを楽しむことができます。正絹の着物やモダンデザインの着物を選んで、お母さまとしての美しさを追求してはいかがでしょうか。

七五三用の着物のレンタルの流れと注意点

七五三のお祝いを、お母さまも着物で迎えることを決めたら、次に気にかかるのは、どのようにして着物を用意するかです。レンタルサービスを利用すれば、手軽に着物を準備できますので、ここでは、七五三用の着物をレンタルする際の流れと、スムーズにレンタルを進めるためのポイントについて解説します。

着物のレンタルプロセスについてのガイド

七五三の着物をレンタルする際のプロセスは、以下のステップで進められます。

  1. 事前のリサーチ:まずは、インターネットや口コミを通じて、信頼できるレンタル店を探しましょう。店舗によって取り扱っている着物の種類や価格が異なるため、事前に情報収集をすることが大事です。
  2. 予約:人気の店舗や時期によっては、数カ月前から予約が必要になることもあります。特に、七五三のシーズンは混み合うため、早めの予約が推奨されます。
  3. サイズ選び:お子さまのサイズはもちろん、お母さまの着物もサイズ選びが重要です。店舗によっては、オンラインでサイズを測るガイドを提供している場合もあります。
  4. 着物選び:訪問着や色無地、古典的な柄からモダンなデザインまで、多種多様な着物から選べます。七五三の意味や、お子さまの服装との調和を考えながら選びましょう。
  5. 着付けと返却:レンタルした着物は、指定された日に受け取り、着付けをします。使用後は、汚れや破損がないか確認し、期限内に返却しましょう。

よくある質問とその回答~レンタル時の疑問を解消する~

Q1:レンタルの際、必要なものはありますか?
A1:予約確認のためのメールや書類、身分証明書が必要になることがあります。また、レンタルプランに、着付けに必要な小物やサービスは含まれているか、事前に確認しておくことが必要です。

Q2:サイズが合わなかった場合はどうすればいいですか?
A2:多くのレンタル店では、サイズ交換が可能です。ただし、交換には時間がかかる場合があるため、早めに連絡することが大切です。可能なら、試着してから選ぶのがベストです。

Q3:汚れや破損があった場合、どうなりますか?
A3:軽微な汚れや破損は、レンタル料金に含まれるケースが多いですが、大きな損害については別途料金が発生することがあります。レンタル契約時に、保証内容を確認しておくと安心です。

七五三のレンタル着物を利用する際は、これらの流れと注意点を押さえておくことで、当日をよりスムーズに、そして晴れの日をより楽しく過ごすことができるでしょう。

七五三・親子プランお子さま1人とお母さまのセット(計2点)【set19】
「ゆめや」がご用意した、七五三のお子さま1人とお母さま、合計2着のセットプランです。七五三のどの年齢でも、男の子でも女の子でもお選びいただけます。ゆめやのアンティーク着物はたいへん軽くてやわらかく、仕立てにも工夫を凝らしていますので、お子さまが疲れることはありません。お母さまは訪問着フルセットの1着となります。着物はご自由にお選びいただけますし、草履・バッグ等の小物もセットになっていますので、安心してご依頼ください。ぜひ母子そろって和装で七五三のお参りにお出かけください。

着物のレンタルにおける着付けと準備

七五三の晴れの日に着物をレンタルする際、着付けと準備は非常に重要なポイントです。特に、着物や和装に慣れていない方にとっては、十分な準備をして当日の着付けがスムーズに進むように心がけることが大切です。ここでは、自宅での簡単な着付け方法と、当日に備えて準備しておくべきアイテムのチェックリストを紹介します。

自宅での簡単着付け方法

着物の着付けは、初めての方にとっては少し複雑に感じるかもしれませんが、基本的な流れを押さえておくことで、自宅でも比較的簡単に行うことができます。まず、着物を着る前に必要なのは、肌着と裾除け、そして腰紐です。これらを身につけた後、着物を肩からかぶせて袖を通し、左前が上になるようにして前を合わせます。腰紐で一度着物の位置を固定したら、帯を締める準備に入ります。帯を締める際は、帯枕と帯締めを使用して、帯がずれないようにしっかりと固定します。最後に、衿元を整え、帯揚げや帯締めでアクセントを加えれば、基本的な着付けは完了です。ポイントは、着物と帯がしっかりと身体にフィットするようにすることで、美しい着姿を作り出すことができます。

当日の準備チェックリスト

七五三の当日を迎えるにあたり、スムーズに準備を進めるためのチェックリストを作成しておくと安心です。特に忘れがちなアイテムとしては、以下のようなものがあります。

  • 肌着と裾除け:着物の下に着るためのもので、肌触りの良い素材を選びましょう。
  • 腰紐:着物を着る際には複数本が必要になります。事前に準備しておくと良いでしょう。
  • 帯枕と帯締め:帯を美しく見せるためには欠かせないアイテムです。
  • 草履:着物に合わせた草履を選び、足元から和装を楽しみましょう。
  • バッグ:小物を入れるためのバッグも、着物に合わせたデザインを選びます。
  • ヘアアクセサリー:髪型を華やかに見せるためのアクセサリーも忘れずに。

これらのアイテムをチェックリストに加え、当日に慌てることなく準備を進められるようにしましょう。また、着物や帯は事前にしっかりと準備し、必要に応じてプロの着付け師に依頼するのも一つの方法です。大切な日を美しく迎えるために、準備を怠らないようにしましょう。

七五三の日の過ごし方と写真撮影のコツ

七五三の日を家族でどのように過ごし、楽しい思い出を残すかは、ご家族にとって重要なテーマです。ここでは、七五三の日を家族で楽しく過ごす方法と、記念写真を美しく残すためのポーズや表情のコツを解説します。

家族で楽しむ七五三の過ごし方

七五三の日は、お子さまの成長を祝うとともに、家族の絆を深める絶好の機会でもあります。お子さまと共に、ご家族みんなも晴れ着姿でそろえると、一体感を高めることができます。

  • 晴れ着選びはお子さまを中心に:七五三ではお子さまの意見を尊重しながら、晴れ着や小物を選ぶところから一緒に楽しむことが大切です。
  • 家族写真を計画的に:事前に家族写真の撮影を計画し、ロケーションに合った着物選びを考えることで、より美しい記念写真を残すことができます。特に、お母さまとお子さまの着物の色や柄を合わせると、統一感のある美しい写真になります。
  • お参り後の食事会:参詣を終えた後は、家族や親族で食事会を開くのが一般的です。お子さまの好きなメニューを取り入れることで、楽しい時間を過ごすことができます。

記念写真を美しく残すポーズと表情

七五三の記念写真は、お子さまの成長を記録する大切なものです。美しい写真を残すためには、ポーズや表情が重要になります。

  • 自然体のポーズを心がける:お子さまがくつろいでいるその一瞬を切り取るのが、すてきな記念写真にするコツです。ご家族で集合写真を撮る場合も、無理なく取れる自然なポーズで撮影しましょう。
  • 表情は明るく自然に:リラックスした状態で、自然な笑顔を引き出すことが、美しい写真の鍵です。親御さんが笑顔を見せることで、お子さまも自然と笑顔になります。
  • 背景との調和を考える:着物の色や柄が映える背景を選んで撮影することで、よりいっそう美しい写真を残すことができます。

七五三の日は、家族の絆を深める貴重な機会です。この日を最大限に楽しむために、準備と計画をしっかりと行い、美しい思い出を残しましょう。

まとめ

七五三のお祝いは、お子さまの成長を祝う大切な行事です。この貴重な機会を逃さずに、お母さまもすてきな装いで、主役であるお子さまとともに、思い出に残る一日にできるといいですね。この記事では、七五三におけるレンタル着物の選び方から、お母さまの着物の着付けのコツまで、幅広く解説しました。七五三を迎えるお母さまの参考になれば幸いです。

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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