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【着物のプロ監修】絽の訪問着レンタルガイド|初心者でも失敗しない選び方

はじめに

夏の着物と聞くと、浴衣を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実は、夏の着物は浴衣以外に、というものがあります。絽の着物にも、正絹の着物と同じように、さまざまな種類があります。例えば、夏の結婚式にお呼ばれした時に、絽の訪問着を着て参列すると、きっと喜ばれることでしょう。しかし、絽の訪問着は購入しようとすると、高価になることが多いです。

そのような時に利用したいのが絽の訪問着のレンタルです。絽の訪問着も、正絹の訪問着と同様にレンタルすることができます。この記事では、絽の訪問着がどのようなものか、なぜレンタルが便利なのか、どのように選ぶべきか、そしてどのようにレンタルするのかについて、わかりやすく説明します。

絽の訪問着をレンタルする魅力

絽の訪問着は、透明感があり軽やかな着心地が特徴で、多くの女性に愛されています。絽の訪問着をレンタルすることで、特別な日にふさわしい高級な着物を手軽に楽しむことができるでしょう。ここでは、絽の訪問着の特徴レンタルの利点を掘り下げてご紹介します。

絽の訪問着ってどんなもの?

絽の訪問着は、日本の伝統的な夏着物の一種で、特に暑い季節に快適に過ごすためにデザインされています。この着物は、非常に薄手の絹素材を使用しており、独特の透け感が涼しげな印象を与えます。また、絽の訪問着は織りの技法に特徴があり、細かな格子状の織り目になっています。これにより、風通しを良くし、着る人が涼しさを感じることができます。

絽の訪問着は、色や柄にも夏らしさが強調されています。一般的には、淡い色合いや清涼感を感じさせるパステルカラーが選ばれ、花や流水、風景など、季節を感じさせる柄が施されています。また、その透ける性質によってエレガントに見せることができ、フォーマルな場にも適しています。そのため、夏の結婚式やお茶会など、さまざまなフォーマルな場面で着用されます。日本の夏のフォーマルなシーンを、絽の訪問着で彩りましょう。

レンタルを選ぶメリット

絽の訪問着レンタルする最大の魅力は、コストパフォーマンスの高さです。絽は絹で織られているため、購入する場合非常に高価になる場合がほとんどです。一方レンタルでは、必要な時にだけ手軽に利用することができるのが大きなメリットです。また、レンタルならではのメリットとして、多様なデザインや色、柄から選ぶ楽しみもあり、その時々の気分やイベントに合わせて着替えることができることもポイントです。

さらに、レンタルでは、着物だけでなく帯や草履、帯揚げなどの小物もセットになっていることが多いため、一式を揃える手間が省けます。そのため、着物初心者の方でも安心して着物を楽しむことができます。また、レンタル後のクリーニングは、ほとんどの場合業者が行ってくれるため、手入れに関する心配も必要ありません。

このように、絽の訪問着のレンタルは、夏の特別な日を華やかに彩るための実用的で経済的な選択であると言えるでしょう。夏を感じながら、格式ある装いを気軽に楽しむことができるのが、絽の訪問着レンタルの大きな魅力です。

ここでアンティークきものレンタルゆめやから夏用の「濃紺の縦絽に川辺の景色の夏用五つ紋付色留袖」をご紹介しましょう。絽の着物は透け感があり涼しげですね。夏に着物を着るのは考えただけで暑そうと思われる方もいらっしゃるかもしれません。素材の薄さの涼しさと、着物の作りにより意外と涼しく着ることができます。夏用の着物は見た目も涼しい色や柄が多いです。

絽の訪問着、選ぶ時のポイント

絽の訪問着を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。ここでは、適切なサイズや色の選び方、そして素材とデザインについてご紹介します。

どのサイズや色を選ぶ?

  • サイズ選びの基本:
    絽の訪問着のサイズ選びは、着心地が快適で、美しい着姿にするために非常に重要です。着物のサイズは身丈(身長とほぼ同じ長さ)、裄(首の付け根あたりから手首までの長さ)、袖丈で決まります。なお、着物は腰紐や帯で調整することができるため、多少サイズが違ってもカバーすることができます。
  • 色の選び方:
    色選びは着物を着ていく場所の雰囲気と個人の好みに大きく左右されます。夏には清涼感を感じさせる色が一般的で、浅葱(あさぎ)色や水色、淡いピンクなどが好まれます。これらの色は光を反射するため、見た目にも涼やかです。フォーマルな場では、落ち着いた紺やグレーが選ばれがちですが、観劇や展覧会など少しカジュアルな場では、もう少し色のバリエーションを楽しむこともできます。例えば、夏の屋外イベントでは、明るい青やグリーンが活動的な印象を与えるため、その場の雰囲気にぴったりです。一方で結婚式などのお祝いの場では、より鮮やかなピンクやオレンジが選ばれることもあり、その色合いからその場の雰囲気を盛り上げることができるでしょう。

素材とデザインのこだわり

  • 素材の選び方:
    絽の訪問着は、透け感と軽やかさがありますが、素材によってその特性は大きく変わります。真夏に適した絽は、薄く透けるような素材で、風通しが良いことが特徴です。通常、正絹が使用されることが多いですが、最近ではポリエステルなどの合成繊維で作られた絽も増えています。
  • デザインの重要性:
    柄や装飾のデザインが、絽の訪問着の印象を大きく左右するため、非常に重要です。絽の訪問着には、洗練された文様が施されることが多く、大人の魅力を引き立てます。他にも、伝統的な花柄や抽象的なモダンデザインなど、さまざまなスタイルがあり、その日の気分やシーンに合わせて選ぶことができます。

このように、絽の訪問着を選ぶ際には、サイズ感色合い素材感、そしてデザインを総合的に考慮してみてください。それぞれの要素を適切に選ぶことで、着る人の魅力を最大限に引き出す、すてきな絽の訪問着を選ぶことができるでしょう。

絽の訪問着、レンタルのステップ

絽の訪問着をレンタルする際には、一歩ずつステップを踏むことが必要です。このステップを知ることで、効率的にレンタルを進めることができます。以下に、レンタルの流れと、レンタル時の注意点を説明します。

レンタルの流れをチェック

  • レンタルの始め方:
    絽の訪問着をレンタルするためには、まず信頼できるレンタルショップを選ぶことが重要です。オンラインでの検索や、口コミを参考にして評判のいいショップを選びましょう。多くのレンタルショップでは、オンラインでのカタログが充実しているため、家にいながら多彩な選択肢の中から選ぶことができます。
  • 予約と選択:
    希望する日付で利用できるかどうかを確認し、事前に予約をします。その際、結婚式やお茶会など、どのような場面で着用するかを考慮して、色やデザインを選びます。サイズも重要なので、レンタルをする前に自分のサイズを測っておきましょう。
  • 受け取りと返却:
    多くの場合、レンタルの訪問着は、事前に指定した住所に配送されます。使用後は、指定された方法で返却します。多くのサービスでは、クリーニング不要で返却可能なため、手間を省くことができます。

レンタル時に気をつけたいこと

  • 品質の確認: 受け取った訪問着は、すぐに状態を確認しましょう。汚れや破損がないかをチェックし、万が一の場合はすぐにレンタル会社に連絡することが重要です。そうすることで、後から責任を問われることを避けることができます。
  • 着用上の注意: 絽の訪問着は非常にデリケートな素材で作られているため、扱いには十分注意が必要です。特に飲食物を扱う場合や、外での活動には注意を払い、訪問着を汚さないように気をつけましょう。
  • アクセサリーの選び方: 訪問着に合わせる帯や草履、その他のアクセサリーも、全体の調和を考えて選びましょう。調和が取れた装いが、格調高い印象を与えます。

絽の訪問着をレンタルすることで、特別な日にふさわしい装いを手軽に楽しむことができます。以上のポイントを押さえておけば、スムーズにレンタルすることができるでしょう。

絽の訪問着のおすすめコーディネート

絽の訪問着は、美しさと機能性で、夏に着る着物として多くの場面に適しています。ここでは、さまざまな場面で活躍する絽の訪問着のスタイリングを紹介するとともに、現代的なアプローチを取り入れたコーディネートのアイデアも紹介します。

こちらもとても涼しげなブルーですね。「ブルーグリーンの横絽に白鷺の夏用五つ紋付色留袖」結婚式参列や改まったお席にも来ていただけるろの色留袖です。帯ももちろん夏用の袋帯です。夏ならではの柄で涼しさを感じることができます。

どんな場にもぴったり:結婚式からお茶会までのスタイル

絽の訪問着は、日本の暑い夏に特に適しています。ここでは、結婚式やお茶会といったフォーマルな場面における絽の訪問着の選び方とコーディネートのポイントを掘り下げてみましょう。

  • 結婚式での絽の訪問着:
    結婚式では、明るく華やかな装いが求められます。絽の訪問着を選ぶ際は、清涼感を与える淡い色合いを選ぶとよいでしょう。特に夏の季節には、ピンク、水色、あるいは淡い緑色が適しており、これらの色は涼しげでありながらも結婚式の華やかな雰囲気にマッチします。また柄は、季節感を表現できる花柄や涼しげな風景が描かれたデザインが好まれます。一方、帯は訪問着に合わせつつ、目を引く色や模様を選ぶことで、全体の印象を引き締め、華やかさをさらに際立たせることができます。
  • お茶会での絽の訪問着:
    お茶会では控えめで落ち着いたスタイルが求められるため、絽の訪問着を選ぶ際は、やや地味な色合いでも季節感を反映した選択がおすすめです。渋い紺や灰色、淡いベージュなどが好まれますが、絽特有の透け感があるため、このような色合いでも重々しくなりすぎずにすみます。柄は自然を連想させる静かな花や細かい模様が、品の良い印象を与えてくれます。帯もシンプルながら品質の高い素材を選び、装い全体の調和を図りましょう。

絽の訪問着を選ぶ際には、用途に応じて色や柄を慎重に選び帯や小物で全体の調和を考えることが重要です。そうすることで、どのようなフォーマルな場にも適した、洗練されたスタイルを完成させることができます。

新しいスタイルで魅せる:モダンな絽の訪問着コーディネート

絽の訪問着現代的にアレンジすることで、若い世代にも受け入れられるスタイリッシュな装いになります。例えば、伝統的な柄ではなく、モダンアートのような抽象的なデザインなどを選ぶことで、新しい感覚で絽の訪問着を楽しむことができます。また、帯についても、従来のものから一線を画す大胆な色やデザインを選ぶことで、個性的なコーディネートになります。

アクセサリーの選び方も重要です。モダンな訪問着には、シンプルながらも存在感のあるアクセサリーを合わせることで、全体の印象を引き締めることができます。草履やバッグも同様に、現代的なデザインを選んでみましょう。

このようなコーディネートを通じて、絽の訪問着の伝統的な美しさと、現代的な感覚が融合したスタイルを楽しむことができます。伝統的なコーディネートから抜け出して、時には新しい試みに挑戦することで、絽の訪問着の魅力をさらに増すことができるはずです。

絽の訪問着と合わせたい小物たち

絽の訪問着を美しく見せるためには、適切な小物選びが不可欠です。ここでは、絽の訪問着に合わせるべき小物の種類と、それを一層引き立てるおしゃれなアクセサリーの選び方をご紹介します。

どんな小物が必要?

絽の訪問着を着る際に必要な小物には、帯、帯締め、帯揚げ、草履、バッグなどがあります。これらの小物は、着物の色や柄、そして着用する場に合わせて選びましょう。

  • : 絽の訪問着には涼しげな素材の帯を選びます。夏場には薄手の絽や麻の素材が好まれ、色や柄は訪問着のデザインに合わせて選ぶとよいでしょう。
  • 帯締めと帯揚げ: これらの小物は着物や帯の色を引き立てる役割もあります。同系色を選ぶと柔らかな印象を与えることができ、補色を選ぶと互いの色を引き立て合うことができます。
  • 草履とバッグ: 草履とバッグはセットで合わせることが一般的です。素材は夏向けに軽やかなものを選び、色は訪問着や帯と調和する色を選ぶと全体の印象が統一できます。

おしゃれなアクセサリーでさらに華やかに

絽の訪問着を着る際には、シンプルながらも効果的なアクセサリーがポイントになります。しかしながら、着物にはイヤリングやブレスレットなどのアクセサリーは身につけないことが一般的で、絽の訪問着の場合も同様です。着物で身につけることができるアクセサリーとしては、髪飾りが挙げられます。

代表的な髪飾りはかんざしや花のコサージュなどですが、訪問着に合わせる場合にはカジュアルな丸玉や大きな髪飾りは避けるようにしましょう。銀杏型のかんざしや、パールのついた髪飾りは絽の訪問着にもよく似合い、フォーマルな場面にもふさわしいです。

小物とアクセサリーを選ぶ際には、全体の調和を考えながら、自分らしいスタイルを表現することが重要です。絽の訪問着と合わせたおしゃれなコーディネートで、夏のフォーマルな場をさらに特別なものにしましょう。

絽の訪問着を着る特別な一日

絽の訪問着は、夏の特別な日の一着として選ばれる装いです。観劇や写真撮影、重要なイベントへの列席など、さまざまなシーンでのスタイリングについて考えてみましょう。

観劇での上品な選び方

夏に観劇する際絽の訪問着はおすすめの選択肢です。このような場では、控えめでありながらも洗練された印象を与える色や柄を選ぶことが重要です。一般的に、淡い色調の絽の訪問着が好まれますが、演劇の種類によっては少し華やかな色も適しています。例えば、クラシックな演劇やオペラには、淡い青や緑、クリーム色の訪問着が適しており、それに合わせた控えめな金彩の帯を選ぶとよいでしょう。帯揚げや帯締めは、全体のトーンに合わせて選び、統一感を出すことがポイントです。また、小物はシンプルながら質の高いものを選ぶことで、全体の品格を保つことができます。

写真撮影や列席イベントでのスタイリング

写真撮影や式典に列席する場合、よりフォーマルなスタイリングが求められます。その際、絽の訪問着の色彩や柄に注意が必要です。写真撮影では、カメラに映える鮮やかな色や大胆な柄が推奨されることもあります。例えば、淡いピンクや薄い黄色に季節の花が描かれた訪問着は、特別な日の写真撮影に適しています。また、式典や正式なイベントでは、少し落ち着いた色合いで格式を感じさせるデザインを選びます。帯は上質な正絹のものを選ぶことで、全体を引き締めてエレガントな印象になります。

どちらのシーンでも、草履とバッグは訪問着と調和するデザインを選び、アクセサリーは控えめながらも存在感のあるものを選ぶことで、洗練されたスタイルを完成させることができます。絽の訪問着を選んで、特別な日にふさわしい上品な装いを楽しみましょう。

まとめ

絽の訪問着をレンタルすることは、夏の特別な日にふさわしい装いをしたいと思う方々にとって、非常に魅力的で、経済的な選択になるでしょう。今回ご紹介した内容を通して、絽の訪問着の繊細な魅力や、それを選ぶ際のポイント、さらにはおすすめのコーディネート方法についての理解を深めていただけたことと思います。

絽の訪問着は、軽やかな着心地と涼しげな見た目で、暑い季節のフォーマルな場にも最適です。また、レンタルを利用することで、さまざまな種類の訪問着を手軽に試すことができるため、結婚式やお茶会、観劇など、さまざまなシーンでの着こなしを楽しむことができるでしょう。絽の訪問着をレンタルすることで、夏の特別なイベントをより楽しんでみてください。

〈参考記事〉
https://kimono-rentalier.jp/column/kimono/kitaketoha/
https://www.kyotokimonoyuzen.co.jp/magazine/coordinate-210302
https://ec.luxe-nikko.com/column/?p=1683

著者情報

ゆめや通信編集部

執筆者

この記事はゆめや通信編集部が執筆しています。編集部では、企画・執筆・編集・入稿の全工程を担当・チェックしています。
田村芳子プロフィール画像

監修者 田村芳子

「アンティークきものレンタルゆめや」店主 着物コーディネート・着付け・和裁歴50年余。1985年に「アンティークきものレンタルゆめや」を創業。多くの人にアンティーク着物を着て頂くため、日々接客やコーディネート、着物の手入れを行っています。

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